小型熱帯魚の代表格として名高いのが、カラシンの一種であるネオンテトラです。
数センチの小さな体ながら、派手なネオンカラー、おとなしい性格と飼いやすさ、大量養殖に基づく価格の安さで、昔から安定した人気を誇っています。
アルビノをはじめ改良品種も出回っており、ネオンテトラの中でも選ぶ楽しさがあります。
一方、基本的にネオンテトラは10匹以上の群れで飼育する魚なので、オスなのかメスなのか気にされることはほとんどありません。
実は性別の判定は難しく、繁殖も難しい魚なのです。
今回は、ネオンテトラの性別の見分け方についてご紹介します。
ネオンテトラのペア買いはムリなの?
飼っているネオンテトラの個体ごとに対して愛着を持ち、ペット的に接したいのなら、性別は気になるところだと思います。
しかし、ショップでネオンテトラを購入する際にペアを選んで買うことはほぼ不可能です。
ショップを見に行けばわかりますが、ネオンテトラをはじめとする小型魚のほとんどは、単独飼育などしません。
群れを作る種がほとんどなので、最低でも5匹以上の群れで購入し、そのまま飼育されます。
ネオンテトラの個別注文を受け付けていないショップも多く、受け付けていても個体を選べないことがほとんどです。
もちろん、オスメスを分けて販売していることなどないので、どうしても性別が知りたいのなら、自分で判別する必要があります。
ネオンテトラのオスメス性別判定は成熟させてから?
普通、販売されているネオンテトラは幼魚~若魚で、成熟個体ではありません。
これは小型魚全般に言えることですが、成熟個体を販売するには業者がそれまで育成しなければならないためコストがかかり、しかも成熟するまでの年齢に達しているぶん需要も短いため、あまり需要がないのです。
そこで、若いネオンテトラを10匹程度購入し、しっかりと育てて成熟させるところから始めましょう。
購入した個体がみんな大きくなれば、ある程度オスとメスの見分けがつきます。
オスはスマートでやや小ぶりな体格、メスはオスより大きく、ふっくらしています。
もちろん、この特徴は両者を見比べなければわからない特徴です。
特にオスはやせているメスと区別がつかないかもしれません。
見慣れれば、やせている個体と健康な個体の区別もできるようになりますが、それには慣れと時間が必要です。
ネオンテトラの繁殖は?
せっかく性別の判定について説明したので、繁殖についても簡単に触れておきます。
ネオンテトラの繁殖はかなり難しく、上級者向けです。
繁殖が難しいのに大量に養殖されて安価で販売されているのは、大きな池で大量に飼育し、自然繁殖した個体を販売しているためだと思われます。
小型の水槽にウィローモスを敷き詰めてペアを入れ、温度と水温が安定した状態でしばらく飼育すると産卵します。
親が卵を食べてしまうため、産卵が終わったら親魚は取り出しましょう。
その後数日すると、稚魚が誕生します。
このように書くと大して難しくないように見えるかもしれませんが、まず産卵用水槽に入れたペアが本当にペアなのか、確証がもてません。
そして、ふ化した稚魚は極小サイズなので飼育が至難の業です。
稚魚の餌としてよく使われるブラインシュリンプも食べられないので、何も与えずに生き残った稚魚を育てるしかありません。
ネオンテトラのオスとメスの性別の見分け方はあるの??【まとめ】
個人的には、ネオンテトラは個体を識別したり性別を判別して楽しむ魚ではないと思っています。
まとまった数の群れで飼育し、群れとして泳ぐ姿を楽しむ魚です。
そのため、性別を知る必要もあまりないのですが、どうしても水槽内繁殖にチャレンジしたい場合などは、体形の違いを参考に判別してみてくださいね。