数ある熱帯魚の中でも、小型カラシンの仲間は古くから根強い人気を誇っています。
その中でもネオンテトラは不動の地位を占めています。
ネオンテトラは小型ながらネオンカラーに輝き、群れでの協調性もよく、しかも飼育しやすく安価ですから、人気なのも頷けます。
ただし、いくら飼いやすいといっても、熱帯魚として最低限必要な機材は用意して飼育に臨むようにしましょう。
さて、そんなネオンテトラはヒーターなしでも飼育することはできるのでしょうか?
特に、ヒーターなどの保温器具は必須です。
今回は、ネオンテトラの飼育とヒーターなしでも乗り越えられるのか保温についてご紹介します。
ネオンテトラの飼育にヒーターなしは大丈夫?
ネオンテトラにヒーターが必要な理由とは?
ネオンテトラを含む熱帯魚とは、文字通り熱帯域に生息する魚のことです。
基本的には気温の高い地域ですから、当然ながら水温も日本の川や池よりも高くなります。
そういった場所に住んでいる魚を飼育するためには、水槽の温度を生息地の温度に近づけて飼う必要があります。
そのために使用するのが、ヒーターです。
ヒーターは水を温める機能
ただし、ヒーターは水を温める機能しかありません。
水温が何度になろうが加熱し続けるため、やがて水温が40度以上に達して魚が死んでしまいます。
サーモスタットが必須
そうならないよう、適温を察知して自動的にヒーターをオンにしたりオフにしたりしてくれるのが、サーモスタットという器具です。
そのため、ヒーターとサーモスタットは必ずセットで使用します。
最近では、最初からヒーターとサーモスタットが一体になったオートヒーターという商品が主流になりました。
エアコンで温度管理中でもネオンテトラのヒーターなしはNG?
ネオンテトラをヒーターなしで飼育している人はいる
年間を通して部屋にエアコンをかけ、常時適温に保っておけばネオンテトラにヒーターなしでもいけるのじゃないか?と思いますよね。
実際に、そうやって温度管理している方もいます。
個人的には、エアコンで部屋の温度管理をしていてもネオンテトラのヒーターなしの飼育はおススメしません。
爬虫類や両生類、昆虫ならエアコン一括管理でもいいですし、むしろその方がいい場合もありますが、熱帯魚の飼育ではちゃんと水槽ごとにヒーターを設置すべきです。
エアコンでは水槽の水温が安定しない
その理由は、温度の安定にあります。
エアコンで温度設定をしていても、室温はその温度で安定するわけではありません。
人が不快に思うほどではないものの、一日の中で数度の温度変化があります。
さらに、水面から水が蒸発する際に気化熱によって水温が下がります。
これらの影響で、水槽の水温はどうしても不安定になってしまうのです。
ネオンテトラは水温の急変に弱い
一方、ネオンテトラをはじめ、熱帯魚のほとんどは水温の急変に弱く、体力が落ちて白点病になったりします。
適温のまま一定に保つことが、熱帯魚飼育のポイントです。
理想的には、エアコンで水温(適温)よりも低めに室温を設定し、ヒーターで保温するのが一番です。
ネオンテトラの飼育に冬だけヒーターを使うのはアリ?
一部の飼育書やサイトをみると、夏場はヒーターの電源を切っているという情報も見られます。
確かに、真夏はヒーターを切ってもいいかもしれませんが、エアコンを水温以下の温度で使用するならヒーターが必要です。
また、季節の変わり目は温度変化が激しいため、気温が下がりすぎた際にヒーターで保温する必要があります。
逆に、夏場にヒーターをつけっぱなしにしていてもヒーターが作動しているわけではない(サーモスタットによって電源が落ちている)ので、ヒーターを切らなければいけない理由もありません。
面倒なら、年間を通してつけっぱなしにしておいたほうが管理が楽です。
ネオンテトラはヒーターなしでも大丈夫?【まとめ】
残念ですが、ヒーターを使わずにネオンテトラを飼育するのはやめたほうがよさそうです。
たとえエアコンで部屋ごと温度管理をしていても、水温が不安定になってしまいます。
夏場にヒーターを外し、冬だけ使うという方もいますが、春と秋は気温が不安定になるので、年間を通してつけっぱなしにした方が扱いやすいでしょう。