
ヤマトヌマエビを飼育していると「昼間はほとんど動かないのに、夜になると急に元気に動き出す」と感じる方も多いでしょう。
本記事ではヤマトヌマエビが夜行性である理由、昼間の過ごし方、寝る時間や観察のポイントをわかりやすく解説します。
ヤマトヌマエビは夜行性?

ヤマトヌマエビは夜行性です。
他にもヤマトヌマエビと同じく人気のエビである「ミナミヌマエビ」も夜行性。
基本的にエビやカニ(甲殻類)は夜行性であることが多いようです。
夜そっと水槽をのぞいてみると昼間よりも元気に泳いだり、餌を食べているヤマトヌマエビが見られますよ。
昼間よりも活発という位で、観賞魚のように泳ぎ回る、という位元気ではありませんが。
ちなみにヤマトヌマエビはよく脱走するという話を聞きます。
「脱走名人」というあだ名までついているようです。
主に脱走する時は夜。
水槽内のコードなどを登り脱走するようですので、ヤマトヌマエビを飼育する際は脱走されないように気を付けてくださいね。

ヤマトヌマエビは昼間隠れているのはなぜ?

水槽内のヤマトヌマエビは昼間も隠れながら大人しく活動しています。
じっとしている姿はあまり見られません。
これにも理由があります。
ヤマトヌマエビを狙う天敵が日中に行動するため、見つかりやすい日中は身を隠していることが多いのです。
と言われていますが、他にも理由がありました。
ヤマトヌマエビの体は透明に近い色をしています。
この体色が紫外線の影響を受けやすく、ヤマトヌマエビは強い太陽の光が苦手という研究結果も出てきたのです。
その為天敵ではなく、紫外線から身を守るために隠れているのかもしれませんね。
どちらにせよ自分の身を守るために隠れているようです。
ヤマトヌマエビを飼育する際は照明に注意

自然界でのヤマトヌマエビは、昼と夜を理解しています。
ヤマトヌマエビの生活リズムを整えるために照明を使用する際は日中のみにしてあげましょう。
ヤマトヌマエビは日本にも生息しているエビで、日本の日照時間に合わせて行動しています。
夜行性のヤマトヌマエビならば日中は隠れて休みながら行動し、日が落ちた頃になると活発に動きます。
1日中ライトをつけっぱなしにしてしまうと、ヤマトヌマエビが夜を感じられずヤマトヌマエビの生活リズムがくるってしまいます。
休む時間が多いのは良いのでは?と感じる方もいると思いますが、人間もエビも適度な運動は必要です。
生活リズム的にもやっぱり日照時間に合わせてあげた方が良いですね。
ライトを使用しているならばタイマーを利用したり、自分の帰宅時間に合わせてライトの点灯時間を調節してあげてください。
ヤマトヌマエビの餌は夜に与えた方が良い?

夜に与えるメリット
ヤマトヌマエビは夜行性なので、夜に活動が活発になります。
そのため夜の消灯後に餌を与えると、落ち着いて餌を探しやすく、他の魚と取り合いになりにくいというメリットがあります。
エビが自然な行動のリズムで食事できるため、観察していても安心感があります。
昼に与えても問題はない
ただし、必ずしも夜にしか与えられないわけではありません。
水槽内で同居している魚に餌をあげるタイミングで一緒に与えても大丈夫です。
ヤマトヌマエビは苔や食べ残しも食べるため、他の魚の給餌に合わせても十分に栄養を確保できます。
水槽に残った餌が腐敗すると水質悪化の原因になるので、あげすぎには注意が必要です。
理想的な与え方
理想は、昼間に魚に餌を与え、夜に少量を補助的に与えるスタイルです。
これならエビが夜に自然な行動で餌を探しつつ、魚とエビ両方の食事タイミングが安定します。
どうしても夜に観察したい場合は、消灯後に赤色ライトや弱い光で水槽を照らして様子を見ると、ヤマトヌマエビがツマツマと餌を食べる姿が観察できますよ。
ヤマトヌマエビの繁殖活動は夜に行われる?

繁殖行動のきっかけ
ヤマトヌマエビの繁殖は、メスが脱皮した直後にフェロモンを放出し、それをオスが察知して交尾を試みる流れで行われます。
このタイミングは昼夜を問わず起こり得ますが、やはり夜の方が警戒心が薄れ、活発に行動する傾向があります。
夜に観察されやすい理由
自然界でも夜は天敵の活動が少なく、ヤマトヌマエビにとって安全な時間帯です。
水槽内でも照明が落ちた暗い時間にオスが活発に泳ぎ回り、抱卵可能なメスを探す姿が観察されることがあります。
これは「夜行性」と「繁殖行動」が重なるためで、夜の方が目にする機会が多いのです。
繁殖を狙う際の注意点
繁殖活動が夜に多いとはいえ、ヤマトヌマエビの稚エビは淡水水槽では成長が難しいため、汽水環境を用意する必要があります。
そのため「夜に繁殖行動をしているから稚エビが自然に増える」ということはありません。
繁殖を本格的に狙う場合は、親エビが抱卵したタイミングで別水槽を用意し、汽水での育成環境を整えることが大切です。
ヤマトヌマエビの夜行性と観察のコツ

夜に活発になる理由
ヤマトヌマエビが夜行性であるのは、餌を探す時間帯をずらすことで天敵から身を守るためです。
川や湖では昼間に魚や鳥といった捕食者が活動しているため、エビが堂々と泳ぎ回るのは危険です。
そのため、日が落ちて暗くなると安全度が増し、落ち葉や苔を探して行動が活発になります。
水槽飼育でも夜になると水面近くまで出てきて、昼間には見られない元気な姿を観察できるでしょう。
飼育下での夜行性の変化
自然界に比べて水槽では天敵が存在しないため、ヤマトヌマエビは必ずしも完全な夜行性とは限りません。
照明の光量や同居している魚の有無によって、昼間でも活動的になることがあります。
特に隠れ場所が多い環境では安心して行動できるため、昼間でも小さなツマツマ行動をよく見かけるでしょう。
逆に隠れ家が少ないと昼はじっとしていることが多く、夜になると一斉に出てくるようなパターンになりやすいです。
夜行性を活かした観察の工夫
夜のヤマトヌマエビを観察したい場合は、照明を落として部屋を暗くしてから懐中電灯の赤色ライトや微弱なブルーライトを使うと行動が見やすくなります。
強い白色ライトをいきなり当てると驚いて隠れてしまうため注意が必要です。
また、タイマーで照明を管理し、夜間に少し薄暗い時間を設けると自然に近い行動が観察できるのでおすすめです。
ヤマトヌマエビが寝るのはいつ?

ヤマトヌマエビは昼間に細切れ睡眠で寝ています。
ヤマトヌマエビの寝方は寝ているのかわかりません。
瞼が無いので目を閉じず、横にもなりません。
それは横になって長時間休んでしまうと無防備すぎて、いざとなった時にすぐ逃げることが出来ないからです。
時々じっとして動かないことがありますが、すぐにまた動き出します。
それは昼間寝ては起きてを繰り返しているからなのです。
ヤマトヌマエビは夜行性?【まとめ】
ヤマトヌマエビは夜行性で、昼間は隠れて休みながら夜になると活発に活動します。
飼育下では照明の管理や観察の工夫次第で自然な行動を楽しめます。
記事内で紹介した照明管理や観察方法を取り入れて、より快適な飼育環境を整えてみてください。