
犬にビオフェルミンを飲ませても大丈夫なのか、量はどう決めればいいのか――気になりますよね。
この記事では、人間用ビオフェルミンの安全性、動物用との違い、体重からの量の考え方、便秘・下痢への効果、そして毎日続けて良いかの判断基準まで、獣医師から聞いた内容をもとにわかりやすく解説します。
正しい飲ませ方を知っておくと、急な体調不良にも落ち着いて対応できるようになりますよ。
犬にビオフェルミンを与える時の量の考え方

犬にビオフェルミンを与える量は、獣医師の考え方によって異なります。
以前フェレットを診てもらった獣医さんは「体重1kgにつき耳かき1杯ほど」で良いと言っていましたが、別の獣医さんは「犬には動物用ビオフェルミンがあるのでそちらが基本」と話していました。
人間用を使いたい場合は、必ず獣医師に量を確認するのが安全です。
動物用ビオフェルミンはネットで手に入り、体重に合わせた量が明確なので安心して使えます。
うちの犬も大腸炎の際に処方された量を基準に、常備薬として同じものを購入して使用しています。
ビオフェルミンは便秘と下痢の両方に効く

ビオフェルミンの主成分は乳酸菌です。
実は人間用も動物用も主成分はほとんど変わらないそうです。
人間用のビオフェルミンの効能を見ると「便秘」「下痢」どちらにも効果があると書かれています。
乳酸菌は腸内環境を整える働きを持つので、ビオフェルミンを飲むことで腸内にある善玉菌がその乳酸菌をエサとして元気になって数を増やすことができます。
その結果、腸内環境が改善され、便秘や下痢などの症状がおさまるようになるのです。
そのため、ビオフェルミンは便秘と下痢のどちらの時にも重宝する薬だと言えるでしょう。
犬にビオフェルミンを与える前に確認すべき健康状態

ビオフェルミンは乳酸菌のため比較的安全性は高いものの、犬の体質や現在の健康状態によって効果の出方は大きく変わります。
ときに「ビオフェルミンで治らないのに様子見して症状が悪化した」というケースもあるため、まずは愛犬のコンディションチェックが欠かせません。
持病がある犬は必ず獣医師と相談する
特に 膵炎・肝臓疾患・慢性腸炎(IBD)・食物アレルギー を持つ犬は腸内環境が通常とは異なることがあります。
乳酸菌そのものは安全でも「合わない」「刺激になる」というケースもゼロではありません。
持病がある場合は、必ず担当医に「量・種類・続ける期間」を確認してから与えましょう。
急性症状がある時は家庭判断で与えない
・急な嘔吐
・水のような下痢が続く
・血便が出た
・ぐったりして元気がない
このような場合は、腸内環境の乱れというより 感染症・寄生虫・誤食・急性胃腸炎 の可能性があります。
ビオフェルミンで一時的に症状がぼけてしまうと、診断が遅れるリスクがあります。
便秘の場合は“量より原因”を優先して考える
便秘時は乳酸菌よりも 水分不足・食物繊維不足・運動不足・ストレス・老齢による腸の動きの低下 が原因であることも多いです。
ビオフェルミンで改善しない場合、
・食事(繊維量)
・水分
・散歩量
・年齢による腸の機能低下
の見直しが必要になることがあります。
下痢の場合は食事内容・最近の変化を振り返る
犬は フードの切り替え・おやつの変更・脂質の多い食べ物 が原因で下痢になることがよくあります。
ビオフェルミンが悪いわけではなく、そもそも原因が別にあることも。
「何をいつ食べたか」を思い返すだけで改善のヒントがつかめます。
ビオフェルミンを毎日飲ませる時の注意点

ビオフェルミンは毎日飲ませても大きな害は少ないとされていますが、慢性的に使う場合は薬より食事改善が優先です。
おからやプレーンヨーグルトなど、腸に良い食材を勧める獣医師も多く、実際に体質に合えば下痢や便秘の予防になります。
薬だけに頼るより、日々の食事で腸内環境を整えた方が長期的な健康には効果的です。
可能な範囲で食事の工夫を取り入れて、自然にお腹の調子を整えてあげましょう。
ビオフェルミンの飲ませ方(粉・錠剤)

ビオフェルミンの飲ませ方は粉と錠剤で少し違いますが、どちらも慣れれば簡単です。
粉の場合
ヨーグルトやウェットフードなど“必ず一度で食べきれるもの”に混ぜればOK。
ドライフードより水分のある食べ物のほうが飲み込みやすく、確実に規定量を与えられます。
錠剤の場合
・ピルクラッシャーで粉にして与える
・錠剤のまま口に入れる
の2通り。
大きさが気になる場合は2〜4分割しても構いません。
上あごを軽く持つと口が開くので、顔を上に向けて舌の奥に薬を置き、口を閉じれば自然に飲み込みます。
舌をペロッと出したら成功の合図です。
錠剤をそのまま飲ませる方法は、特殊コーティング薬など“割れない薬”にも対応できるため、早めに慣れておくと安心です。
緊張した雰囲気は犬も感じ取るため、優しく声をかけながら素早く行うのがコツ。失敗しても焦らず、少しずつ慣れていきましょう。
まとめ
ビオフェルミンは犬でも比較的安全に使える整腸剤ですが、量の判断や体質による向き不向きがあります。
軽い便秘や下痢のサポートには役立ちますが、急な症状や持病がある場合は必ず獣医師の診断が必要です。
動物用ビオフェルミンを常備しておくと量の迷いがなく安心。
この記事をきっかけに、食事・水分・生活環境も見直しながら、愛犬のお腹を健康に保つヒントとして活用してください。