マルチーズはどんな犬?性格・歴史・寿命・値段をまとめてわかりやすく解説!– category –

マルチーズ

マルチーズは、白くしなやかな被毛と、人懐っこい性格で長く愛されてきた愛玩犬です。

この記事では、見た目の特徴や性格・しつけの考え方、寿命と健康管理、値段相場と迎え方、原産国と歴史までをやさしく解説。

初めての方でも生活をイメージできるよう、日常ケアのコツも短くまとめました。


マルチーズとは?

基本情報

マルチーズは、純白の絹糸のような被毛と愛らしい表情で世界中の家庭に親しまれている小型犬です。

成犬でも非常にコンパクトで、抱き心地はまるでぬいぐるみのよう。

軽くて扱いやすく、女性やお年寄りにも人気の高い犬種です。

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項目内容
体高約20〜25cm
体重約2〜3kg
被毛シングルコート(下毛なし)
毛質絹糸のように細く、まっすぐ
毛色基本は純白(ピュアホワイト)一色

「小さくて白い犬」と言えばマルチーズを思い浮かべる人も多いほど、清楚で上品な印象があります。


被毛の特徴

マルチーズの毛は、ふんわり柔らかいのが魅力ですが、その分絡まりやすい性質を持っています。

マルチーズは抜け毛は少ないものの、毛が長く伸び続けるため毎日のブラッシングが必須です。

ブラッシングを怠ると毛玉ができやすく、皮膚トラブルの原因にもなります。

  • ブラッシングは1日1回、柔らかいピンブラシでやさしく。
  • 毛を引っ張らず、根元から空気を含ませるようにとかす。
  • 毛玉ができやすい「耳の下」「脇」「足の内側」は特に念入りに。
  • 長毛をキープする場合は、週1回の軽いシャンプーも効果的。

マルチーズのトリミングでは毛を短く整える「パピーカット」や「テディベアカット」にすると、お手入れが楽になります。

逆に、フルコートのような長毛スタイルを楽しむなら、日々の手入れを楽しむ気持ちが大切です。


白い被毛と目元の魅力

マルチーズの白い被毛は、清潔感と優雅さの象徴。

陽の光の下で輝く姿は「白い天使」とも呼ばれるほど美しく、多くの人を惹きつけます。

黒く大きなアーモンド形の瞳と黒い鼻が、白い毛に映えて表情をより豊かに見せてくれます。

ただし、涙やけで目のまわりが赤くなることがあります。

これは白毛犬によく見られる現象で、目元を毎日拭いてあげることで清潔に保てます。

もし変色が広がるようなら、フードや水の質を見直すのも効果的です。


全体の印象と魅力

マルチーズは「上品さ」と「かわいらしさ」を兼ね備えた犬種です。

耳は柔らかく垂れ、歩くたびにふんわりと揺れます。

しっぽは長く、背中にかけて弧を描くように流れる被毛が印象的です。

見た目の美しさだけでなく、抱き上げたときのぬくもりや軽さも魅力のひとつ。

そのやわらかい感触に癒される飼い主さんも多く、まさに「家族の中の小さな宝石」といえる存在です。


マルチーズの原産国と歴史


地中海から始まったマルチーズの物語

マルチーズの原産地として最も有力なのが、地中海に浮かぶマルタ共和国です。

ただし「マルタ島生まれ」と断定はされておらず、中央地中海沿岸地域全体にルーツを持つと考えられています。

それほど古い時代に誕生した犬種で、明確な記録が残っていないためです。

マルチーズの祖先は、紀元前1500年ごろ、地中海の港町でネズミを捕る小型犬として暮らしていたと言われています。

貿易民族であるフェニキア人が、航海の途中でその犬をマルタ島へ持ち込み、そこから「マルチーズ」という名前の由来となる系統が生まれました。


古代文明にも登場した最古の愛玩犬

マルチーズは、世界最古の愛玩犬(ペットとしての犬)と呼ばれています。

当時からその小さく愛らしい姿が人々の心をつかみ、「働く犬」ではなく「人に寄り添う犬」として特別に扱われていました。

実際に、ギリシャやエジプトの遺跡からは、マルチーズに似た犬が描かれた壺や皿が発見されています。

さらに、エジプトではマルチーズが金の器で食事をしていたという記録まで残されており、どれほど大切に扱われていたかがうかがえます。


ヨーロッパ貴族の「抱き犬」としての繁栄

中世以降、マルチーズはヨーロッパ各国へと広まりました。

シチリア島を経てイギリスへ渡ると、14世紀には上流階級の貴婦人たちの間で人気が爆発。

その上品な見た目と穏やかな性格から、「膝の上で眠る小さな貴婦人」とまで呼ばれたほどです。

15世紀のフランスではマリー・アントワネットのような貴族女性たちが溺愛し、19世紀にはビクトリア女王がマルチーズを寵愛したことから、さらに世界中で注目されました。

その頃の肖像画や文学にも「白い小犬」が頻繁に登場します。

マルチーズが“犬界の貴婦人”と呼ばれるのは、この時代の文化が背景にあります。


アメリカと日本へ広がる近代の歴史

19世紀後半には、マルチーズはアメリカへも渡ります。

1888年にはアメリカン・ケネル・クラブ(AKC)に正式登録され、その後ドッグショーでたびたび注目を集めるようになりました。

当時アジアの商人によって「ライオンのようなカット」にされた姿が見られたため、アメリカでは「ライオン・ドッグ」と呼ばれることもありました。

そして日本にマルチーズが入ってきたのは、1950年代の後半

当時の日本は高度経済成長期の真っ最中で、家の中で小型犬を飼う「お座敷犬」文化が広がっていった時代です。

1968年から1984年までの16年間、マルチーズは日本の人気犬種ランキングで連続1位を記録。

その白く上品な姿と性格の良さから、「家庭の理想の小型犬」として一大ブームを巻き起こしました。


名前の由来とマルタ島の現在

マルチーズ(Maltese)という名前には、いくつかの説があります。

主な説は以下の2つです。

  • マルタ島(Malta)に由来する説
    地名がそのまま犬種名になったとする最も有力な説。

  • セム語の「Melita(港・避難所)」に由来する説
    古代の言葉で「港町の犬」という意味を持ち、地中海の交易文化に根付いた名前とも言われます。

興味深いのは、今のマルタ島ではマルチーズを見かけることがほとんどないということです。

観光地では猫が圧倒的に多く、現在は大型犬のほうが人気。

実は日本の秋田犬が、マルタ島では人気No.1なんだそうです。

マルチーズのふるさとに彼らがいないというのは、少し寂しい気もしますね。

マルチーズは、古代から人に寄り添ってきた歴史を持つ「純粋な愛玩犬」です。
地中海の小さな島から世界へ、そして現代の私たちの家庭へ。
時代や国を越えて愛されてきたのは、その美しさだけでなく、人懐っこさと穏やかさゆえでしょう。
まさに「人と共に生きるために生まれた犬」と言える存在です。


性格

マルチーズは、性格のやさしさと賢さのバランスが取れた犬種です。

一言で表すなら、「穏やかで人懐っこく、愛情深い小さな家族」

飼い主に寄り添うのが大好きで、常に一緒に過ごしたいタイプです。

特に特徴的なのは以下の3つです。

  • 甘えん坊で愛情表現が豊か
    飼い主の後をついて歩いたり、膝の上でうとうとするのが日常。
    「かまってほしい」気持ちが強く、寂しがりやな一面もあります。

  • 明るくフレンドリー
    初対面の人や他の犬にも比較的友好的で、社交性があります。
    穏やかな性格のため、子どもや高齢者とも相性が良いです。

  • 感受性が高く、空気を読む
    飼い主の声色や表情に敏感で、嬉しいときや悲しいときも察します。
    家庭の雰囲気に溶け込みやすい「共感力の高い犬」といえます。

ただし、警戒心も持っており、知らない物音や環境に敏感な子もいます。

そのため、子犬の頃から外の世界に慣らす(社会化)ことが大切です。

いろんな人・音・犬に触れることで、より落ち着いた性格に育ちます。


知能

マルチーズは非常に頭の良い犬種です。

アメリカの心理学者スタンレー・コレン氏の犬種知能ランキングでは、100犬種中59位前後とされていますが、これは“指示を守る賢さ”の統計であり、

実際のマルチーズは人間の感情を読む「社会的知能」が非常に高い犬です。

マルチーズの知能タイプ

  • 感情理解型:人の言葉より表情・声のトーンで意図を察する。
  • 学習型:繰り返し教えるとすぐ覚える。
  • 応用型:自分で考えて行動する柔軟さもある。

そのため、「強く叱る」よりも「褒めて伸ばす」しつけが向いています。

怒鳴ったり無視したりすると、敏感な性格ゆえにストレスを感じやすく、逆効果になることも。

成功したときに笑顔で褒めてあげると、びっくりするほど学習が早い犬です。


しつけのコツと注意点

賢くて甘えん坊なマルチーズには、以下のようなしつけ方が効果的です。

しつけのポイント

  • 小さなうちから「社会化トレーニング」を始める。
  • 成功体験を積ませることで、自己肯定感を育てる。
  • 飼い主が一貫した態度で接する。
  • 甘やかしすぎず、ルールを明確に。

甘やかしすぎると、「自分が主導権を握れる」と勘違いしてしまい、わがまま・無駄吠え・要求鳴きにつながることがあります。

特に可愛い見た目ゆえに「叱れない」飼い主さんが多いのもマルチーズあるある。

可愛さに負けず、優しくも毅然とした態度を心がけましょう。


マルチーズが吠える理由と対策

マルチーズは本来静かな犬種ですが、「警戒」や「寂しさ」から吠えることがあります。

これは頭が良いからこそ、状況をよく理解して反応しているとも言えます。

  • インターホンや来客への警戒
  • 飼い主が出かけるときの寂しさ(分離不安)
  • 要求鳴き(遊んでほしい・ごはんが欲しい)

対策のコツ

  • 「静かにできた瞬間」を褒める
  • 音慣れ・人慣れを子犬期から練習する
  • 留守番時間を少しずつ延ばして慣らす

「吠えたら構ってもらえる」と学習させないことが大切です。
感情で叱らず、静かに落ち着いた対応を続ければ、自然と改善していきます。

マルチーズは、小さな体に豊かな感情を宿した犬です。
人の気持ちを読み取り、家族に寄り添ってくれる――そんな“共感型”のパートナー。
優しく、褒めて伸ばす関係を築くことで、まるで人間のように意思疎通できるようになります。

まさに、「家庭の中で最も心を通わせやすい犬種」といっても過言ではありません。


寿命

マルチーズは超小型犬の中でも比較的長生きな犬種です。

平均寿命はおよそ 14〜15歳前後

環境や食事、ケア次第では18歳以上まで生きる子も珍しくありません。

ちなみに、マルチーズの日本での最長寿記録は21歳。

これは人間に換算するとおよそ100歳に相当します。

もともと体が小さいほど内臓への負担が少なく、代謝がゆるやかであることも長寿の理由の一つです。

マルチーズの健康を維持し、寿命を伸ばすためには、「食事」「運動」「定期健診」「ストレス管理」の4つが鍵になります。

言うまでもありませんが、長寿でいて欲しいならマルチーズの外飼いは決しておすすめできません。

長生きのための4つのポイント

  1. 食事管理
    年齢や体重に合わせたフードを選び、栄養バランスを整える。
    おやつを与える場合は、1日の総カロリーの10%以内に抑えましょう。

  2. 適度な運動
    マルチーズは運動量が少なくても良い犬種ですが、
    1日20分×2回の散歩で筋力維持とストレス発散を。

  3. 定期的な健康チェック
    年1回のワクチン時に健康診断を。
    シニア期(10歳以上)は半年に1回が理想です。

  4. ストレスの少ない生活
    静かで安心できる環境をつくりましょう。
    過剰なスキンシップや騒音は、逆に寿命を縮めることもあります。

マルチーズがかかりやすい病気

マルチーズは全体的に丈夫な犬ですが、小型犬特有の骨・関節・歯・皮膚のトラブルが比較的多く見られます。

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病名主な症状予防・対策
膝蓋骨脱臼(パテラ)足を引きずる・ケンケン歩きフローリングにマットを敷く、ジャンプを控える
気管虚脱咳・ガーガーという呼吸音首輪よりもハーネス使用、肥満防止
歯周病口臭・歯ぐきの腫れ毎日の歯磨き・定期的なスケーリング
涙やけ目元の赤茶色の汚れ食事改善・目元のこまめなケア
白内障目の濁り・視力低下早期発見・抗酸化サプリで進行予防

※特に「膝蓋骨脱臼」は小型犬全般に多く、遺伝的な傾向もあります。

ソファやベッドへのジャンプなどを避け、関節に負担をかけない生活が大切です。


シニア期のケアと心構え

10歳を過ぎると、マルチーズも徐々にシニア期に入ります。

見た目では元気そうでも、少しずつ体力や免疫力が落ちていく時期です。

  • フードをシニア用に切り替える(低脂肪・高タンパク)
  • 散歩は短めにして、歩くスピードに合わせる
  • 冷暖房管理を丁寧にする(体温調節が苦手になります)
  • 「寝る・食べる・動く」の変化を日々観察する

また、老犬期になると筋力低下や認知症の症状が出ることもあります。

部屋の段差を減らし、床を滑りにくくしてあげましょう。

マッサージや軽いストレッチも血流を促し、老化の進行を緩やかにしてくれます。


ストレスが寿命に与える影響

マルチーズは非常に感受性の高い犬です。

飼い主の感情や家庭の空気を敏感に感じ取ります。

ストレスが続くと、
・食欲低下
・免疫力低下
・皮膚炎や胃腸不調
といった形で健康に影響を与えます。

ストレスを減らす工夫

  • 留守番時間を短くする
  • 優しい声で話しかける
  • スキンシップは犬のペースに合わせる
  • 無理な抱っこや撮影を控える

穏やかで安定した環境が、長生きの最大の秘訣です。

マルチーズは小さな体に生命力を秘めた犬です。
愛情をもって丁寧にケアしてあげれば、20年近く一緒に過ごせることもあります。

「毎日を快適に」「ストレスなく」「健康的に」。
その積み重ねこそが、長寿マルチーズへのいちばんの近道です。

マルチーズを飼いたいなら

値段相場

マルチーズの子犬の販売価格は、およそ5万〜30万円が一般的な相場です。

ただし、親の血統や見た目の特徴、販売ルートによって大きく差が出ます。

特にペットショップよりもブリーダー直販の方が中間マージンが少ない分やや安価ですが、価格の安さだけで決めるのは危険です。

見た目や価格よりも、健康状態と育成環境を重視しましょう。

マルチーズは小型犬の中でも人気犬種であるため、需要が高く、良血統の子や小さめの子は高額になる傾向があります。


値段が変わる主な要因

同じマルチーズでも価格差が大きい理由には、いくつかの要因があります。

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要因内容傾向
血統両親や祖父母にチャンピオン犬がいる高額(+5〜10万円以上)
性別メスは繁殖可能で人気オスより2〜5万円高い
体の大きさ小柄でコンパクトな子高額になりやすい
毛質・顔立ち真っ白で被毛が密、目鼻立ちが整っている見た目が整うほど高額
月齢生後2〜3ヶ月が最も高い成長すると値下がり
健康状態先天性疾患・咬み合わせ不良があると値下げ状態により−数万円

特に最近では「極小サイズ(ティーカップ)」と呼ばれる個体が人気ですが、小さすぎる子は体が弱く寿命が短い傾向もあるため、慎重に選びましょう。


購入方法と選び方のポイント

マルチーズを迎える方法は大きく分けて3つあります。

ブリーダーから購入

親犬の情報や血統を確認でき、健康状態が明確。

育て方の相談にも乗ってもらえるなど、安心感があります。

ただし、良質なブリーダーは出産回数を制限しているため、タイミングによってはすぐに子犬がいないことも。

見学時のチェックポイント

  • 犬舎が清潔に保たれているか
  • 親犬の毛艶や体格が健康的か
  • 質問に丁寧に答えてくれるか(隠し事がないか)

ブリーダーが犬舎見学を拒む場合は注意が必要です。


ペットショップから購入

ペットショップでは気軽に見学できる利点がありますが、仲介料やワクチン代、マイクロチップ代が加算されるため価格は高め(20〜40万円台)です。

また、どのブリーダー出身かを確認しておくと安心です。


里親として迎える

マルチーズは人気犬種ゆえに、保護団体や自治体で里親募集が多い犬種でもあります。

譲渡費用は2〜5万円ほど。

成犬が多いですが、性格がわかっている点や、命をつなぐという面ではとても意義があります。


健康な子犬を見分けるポイント

迎え入れる際には、見た目の可愛さよりも「健康状態」を重視しましょう。

  • 鼻が乾いておらず、湿り気がある
  • 目ヤニが少なく、白目が濁っていない
  • 毛並みがツヤツヤしている
  • 歩き方がスムーズで、足を引きずらない
  • 抱っこしても怯えず、人慣れしている

可能であれば、両親犬の性格も見せてもらうと良いでしょう。

マルチーズは性格が遺伝しやすいため、親が穏やかな子は子犬も人懐っこく育つ傾向があります。


購入前に知っておきたい費用と準備

マルチーズを迎える際は、購入費用以外にも初期費用がかかります。

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項目費用目安
ケージ・ベッド・トイレ用品約15,000〜20,000円
食器・フード・おやつ約5,000円
ワクチン・健康診断約10,000〜15,000円
トリミング・シャンプー用品約5,000〜10,000円
首輪・ハーネス・リード約3,000円
その他(保険など)約5,000〜10,000円

トータルでは5〜7万円程度が初期費用の目安です。

飼い始めの段階でしっかり準備しておくと、愛犬も安心して新生活を始められます。

マルチーズの価格は幅広いですが、「安さ」より「信頼性」を優先するのが鉄則です。
血統や見た目も大切ですが、何よりも健康で性格の良い子を選ぶことが、長い時間を共に過ごすうえで一番大切です。

マルチーズは飼いやすく、飼い主に深い愛情を示す犬。
信頼できるブリーダーや保護団体との良い出会いが、あなたと愛犬の幸せなスタートになります。


マルチーズの魅力と飼いやすさ

マルチーズが愛され続ける理由

マルチーズは“愛玩犬の原点”とも呼ばれるほど、古くから人に寄り添ってきた犬です。

その歴史は紀元前までさかのぼり、地中海のマルタ島で貴婦人たちの膝の上にいたといわれています。

その魅力は、見た目の美しさと性格のやさしさが共存していること

ふんわりとした純白の被毛、くりくりした瞳、そして上品な立ち姿。

まるで小さなぬいぐるみのような存在感が、世界中の人々を魅了してきました。

けれど、マルチーズの魅力は“見た目”だけではありません。

穏やかで感受性が高く、家族の心に寄り添う温かさこそが、長く愛され続けてきた最大の理由です。


マルチーズが飼いやすいと言われるポイント

マルチーズは、初めて犬を飼う人にも向いている「飼いやすい小型犬」です。

その理由は、日常生活で感じる“育てやすさ”にあります。


  • 抜け毛が少ない:シングルコートのため、季節の抜け毛がほとんどない。
  • 体臭が少ない:皮脂分泌が少なく、清潔感が保ちやすい。
  • 吠えにくい:警戒吠えはあるが、正しくしつければ静かで穏やか。
  • サイズが小さく扱いやすい:体重2〜3kgで抱っこしやすく、室内向き。
  • 賢くて覚えが早い:トイレ・お座り・待てなども短期間で習得。

ただし、「甘えん坊」「寂しがりや」という面も持っているため、長時間の留守番が多い家庭には不向きな場合もあります。

留守番時間を短くしたり、安心できるスペースを作ってあげることが大切です。


お手入れと快適な暮らしのコツ

マルチーズは美しい被毛を持つ一方で、こまめなケアが欠かせません。

毛が細く絡まりやすいため、毎日のブラッシングが基本です。

特に涙やけ・足の汚れ・耳の中は汚れやすく、週に数回はチェックしましょう。

  • ブラッシング:1日1回、根元からやさしく。
  • シャンプー:2〜3週間に1回。
  • 耳掃除:垂れ耳のため蒸れやすい。イヤークリーナーで清潔に。
  • 目元ケア:涙やけ防止のため、濡れタオルでこまめに拭く。
  • トリミング:月1回が理想。短めカット(パピー・サマー)も人気。

また、マルチーズは暑さ・寒さのどちらにも弱い犬種です。

室温は夏は25℃前後、冬は20℃前後を目安にエアコン管理をしてあげましょう。


マルチーズに向いている飼い主タイプ

マルチーズは、人との絆を何より大切にする犬です。

そのため、愛情深く、日々のスキンシップを大事にできる人が向いています。

  • 一緒に過ごす時間を多くとれる人
  • 穏やかで優しい性格の人
  • 清潔好きでこまめにケアができる人
  • 家族の一員として接する意識がある人

逆に「忙しくてかまってあげられない」「掃除が苦手」という人には少し大変かもしれません。

マルチーズは“人と生きる犬”であり、孤独を感じるとストレスになるタイプです。

まとめ

マルチーズは、見た目の可愛さだけでなく、穏やかで聡明な性格、家族を思いやる優しさを持つ犬です。

小さな体で家族を癒し、そばにいるだけで温かい空気を作ってくれる。
まさに「小さな天使」のような存在です。

もしあなたが「初めて犬を飼うならどの犬がいいかな」と悩んでいるなら、マルチーズはきっとその答えの一つになるでしょう。

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