
子犬が眠っている時に呼吸だけが妙に早く見えると、不安になってしまう飼い主さんも多いと思います。
寝ている時は本来もっと落ち着いているはずなので「苦しいのでは…?」と心配になって当然です。
この記事では、子犬の寝ている時の呼吸が早くなる理由、異常と正常の見分け方、自宅でできる対策を分かりやすくまとめました。
子犬の呼吸が早い時に考えられる原因

寝ている子犬の呼吸が早いと感じた時に、考えられる原因は4つあります。
暑すぎる
室温が高すぎる、特に高温多湿になっている場合、汗をほとんどかけない犬は体温を下げるためにハァハァと荒い呼吸になることがあります。
脱水状態になっても呼吸が早くなることがあるので、注意が必要です。
病気などの体の異常
呼吸器系、貧血、心臓などの病気が原因で呼吸が早くなることもあります。
異物が呼吸器に詰まっている
子犬は誤食をすることが珍しくありません。
起きている時は大丈夫でも、寝ている時の姿勢などで鼻やノドなどに異物が詰まり、苦しくて呼吸が早くなることがあります。
悪夢を見ている
犬も夢を見ます。
怖い夢を見た時は自然と体が硬くなったり、呼吸が早くなったりすることがあります。
急いで病院へ連れて行く必要がある時

飼い主さんができる対策をお話しする前に、すぐに動物病院へ行く必要がある場合を先にご紹介します。
こんな症状が見られたら、早めに獣医さんに相談してください。
- 口の中や舌が青白い、もしくは紫っぽくなっている
- のけぞるように苦しそうな呼吸をしている
- お腹が大きく波打つような深く強い呼吸をしている
- 咳が出ている
このような時は、病気が原因で起こり、自然に呼吸がおさまることが難しいと考えられます。
酸素不足は命にかかわることもあるので、早急に処置してもらうことが必要です。
子犬の呼吸が早い状態を見分けるポイント
子犬の呼吸が早い時は、原因を探す前に「本当に異常がある呼吸なのか」を落ち着いて確認することが大切です。
寝ている時は身体の力が抜けているため、飼い主さんから見ると普段より呼吸が大きく見えることもあります。
ここでは、正常・異常の境界を判断するためのポイントを整理しておきます。
正常な「速い呼吸」と異常な「早すぎる呼吸」の違い

子犬は成犬より体温が高く、基礎代謝も大きいため、落ち着いている時でも呼吸が相対的に速いことがあります。
寝ている時にピクピク動いたり、夢を見て小刻みに体が震えるだけならほとんど心配はいりません。
一方で、胸やお腹が大きく波打つように動き、息が吸えていないように見える場合は異常のサインとなります。
口を開けて浅くハァハァしている、舌の色が薄く見えるなど、普段と違う様子もチェックしましょう。
「姿勢」による呼吸の変化も知っておく

仰向けで寝ている、丸まりすぎて胸が圧迫されているなど、寝姿勢によって呼吸が速くなることがあります。
姿勢が変わって呼吸も落ち着くなら、特別な異常ではありません。
逆に、姿勢を変えても呼吸が改善しない時は、胸や気道に何らかの負担がかかっている可能性も考えられます。
子犬の「生活リズム」による呼吸の変化

遊んだ直後や食後は、体が興奮状態にあり呼吸が速くなることがあります。
特に子犬は眠りに落ちるスピードが早いため、遊びの余熱を残したまま寝てしまうことも多いです。
一方で、落ち着いて寝入っているにも関わらず呼吸がずっと早い場合は、体調に関わる要因(貧血・呼吸器系・心臓など)も疑う必要があります。
子犬の呼吸が早い時の対策方法

病院へ連れて行く必要がありそうな症状が見られない場合に、飼い主さんができる対策は4つあります。
ただし、それでも解決したい時は獣医さんに相談するようにしてくださいね。
室温を下げる
犬は22~24℃くらいが適温だと言われています。
しかしダブルコートで毛の量が多い犬種であれば、少しの上昇でも暑く感じることがあります。
室温が上がっているようなら、エアコンで下げてみてください。
鼻や口の中に異物がないかを確認する
鼻や口の中に異物があることで、呼吸を妨げてしまうことがあります。
食べ物であれば水を飲ませて解決できることもありますが、ゴムのかけらなどであれば取り除きたいところです。
子犬を起こしてみる
悪夢などなら、人間のように起こしてあげることで呼吸が落ち着きます。
悪夢の時は吠えたり鳴き声を上げたりすることも多いので、そんな時は優しく声を掛けて起こしてあげてくださいね。
子犬をうつ伏せに寝かせる
犬が一番楽に呼吸ができるのは、うつ伏せの状態です。
不自然な体勢で寝ているようなら、うつ伏せにしてあげることで解決することもあります。
子犬の寝ている時に呼吸が早くなる原因と対策!【まとめ】
寝ている子犬の呼吸が早いと感じたら、まずは普段との違いや姿勢、舌の色などを落ち着いて観察することが大切です。
原因の多くは環境や寝方による一時的なものですが、異常サインがある場合は早めの受診が安心につながります。
この記事を参考に、子犬がゆっくり眠れる環境づくりも整えてあげてくださいね。