
金魚は可愛らしく餌をねだる姿が魅力ですが、実は「食べ過ぎ」が命に関わることもあります。
本記事では、金魚が食べ過ぎた時の症状や危険性、適正量の目安、さらに餌を欲しがる時の対策を飼育環境の工夫とともに紹介します。
長生きさせたい飼い主さんに役立つ内容です。
金魚に餌をあげすぎるとどうなる?

餌の食べ過ぎによる消化不良、病気などを引き起こし最悪死んでしまうことがあります。
金魚が死ぬ原因として最も多いのが、金魚への餌のあげすぎです。
とても可愛くて、あげただけ食べるのでついたくさん餌を与えてあげたくなりますよね。
人間と同じで金魚も食べ過ぎは禁物。
なぜ金魚が大食いと言われるのかというと、金魚は満腹を感じないので、あげただけ食べてしまいます。
可愛いからと金魚に餌をあげすぎると、人間と同じくお腹を壊します。
元気そうに泳いでいても、金魚の出すフンに注目してあげすぎによる体調不良サインを見逃さないようにしましょう。
正常な金魚のフンとそうでない時のフン

正常な金魚のフンは太さがあり、長さは2センチから3センチほど、色は黒っぽいです。
このようなフンが餌を食べた翌日、毎日出ているならば問題ありません。
長いフン、色が白っぽいフンや、赤いフンなど少し違うフンが出ていたら消化不良や便秘・下痢を引き起こしています。
各フンについて少し説明します。
長いフン
便秘気味だったものが出てきた状態、その後正常なフンに戻れば問題ありません。
直後にまた便秘からこのようなフンを出すようでしたらヒーターを使用して排便を促すか、1週間絶食をさせてから餌やりを再開。
色が白っぽい(または透明)フン
気泡が入っている、白っぽいフンは消化不良を起こしています。
気泡が入っていて、水面にフンが浮くことがあります。
1週間ほど絶食させてお腹を空っぽにしてから餌やりを再開させます。
透明なフン(金魚のお腹がへこんでいた場合)
金魚の餌不足によるものです。
いきなり大量に餌を与えるのではなく、1粒から様子を見て餌を与えてください。
正常なフンが出てきたらその量が金魚の適正量になりますので、日々その量を与えてください。
赤いフン
金魚が食べたものがフンの色になります。
アカムシを食べると赤いフンが出てくると言われていて、コケや水草を食べた後のフンは緑色のようです。
アカムシや水草などはおやつ程度にして、人口餌メインで飼育する方が健康面では良いかと思います。
金魚の餌の食べ過ぎによる症状

金魚に餌をあげすぎると、金魚の消化不良による病気を引き起こすほか、水質悪化につながり他の病気にもかかりやすくなります。
金魚がかかりやすいと言われる病気に“転覆病”があります。
主に餌のあげすぎが原因と言われていて、最初はふらふらと泳いでいた金魚がある日ひっくり返って浮いてしまう病気。
早期発見・早期治療ができれば金魚が元気になりますが、発見が遅いと金魚が死んでしまいます。
転覆病だけではなく、その他の病気もかかりやすくなりますので、餌は適正量与えましょう。

金魚の食べ過ぎを防ぐ飼育環境づくり

金魚の餌の量を毎回調整するのは飼い主にとっても負担が大きいものです。
環境面を工夫することで、餌の与えすぎを自然に抑えることができます。
ここでは実際に役立つ方法を紹介します。
水槽サイズとろ過の工夫
小さい水槽ほど水質が悪化しやすく、少量の餌でもすぐに汚れてしまいます。
金魚は成長に合わせて30cm以上の水槽に移すことが望ましく、フィルターも十分なろ過能力を持つものを選びましょう。
水質が安定すれば飼い主も安心して適量の餌やりを続けられます。
水草や自然餌を取り入れる
アナカリスや金魚藻などの水草を入れておくと、金魚は少しずつかじって過ごします。
人工餌を欲しがっても水草で間が持つので、過剰給餌を防ぐ効果があります。
また、自然に発生する微生物やコケも補助的な餌となり、栄養のバランスも取りやすくなります。
タイマー給餌機を利用する
旅行や多忙で管理が不安な場合は、自動給餌機を利用するのも有効です。
決まった時間に一定量だけ与えることで、人間の感情に左右されずに安定した餌やりができます。
特に初心者や子供が餌やりに参加する家庭では「ついつい多く与えてしまう」問題の解消につながります。
金魚がいつでも餌を欲しがるのは餌不足?適正量はどのくらい?

金魚は満腹を感じません。
飼育者を見ると餌が足りているのに水面で口をパクパクさせる、餌を催促するような動きを見せることがあります。
だからと言って金魚に餌をあげすぎてはいけません。
適正量は金魚が1分間に食べきれる量と言われています。
頻度は1日2回、朝夜に与えます。
1日1回でも問題はありません。
これを実践してみると少ないかな、と感じますが餌は少なめに与えた方が金魚の体にも水質管理的にも良いのです。
金魚の餌のあげすぎると、どうなる?【まとめ】
金魚は満腹を感じないため、欲しがるだけ餌を与えると体調を崩してしまいます。
適正量を守り、飼育環境を工夫することで無理なく食べ過ぎを防げます。
正しい管理を続ければ金魚は10年以上も元気に暮らせますので、日々の餌やりと観察を楽しみながら長く付き合っていきましょう。