小型で美しく、丈夫で飼育しやすくしかも安価と、いいことずくめのネオンテトラですが、ショップで購入して水槽に移す際は慎重にしておいた方が無難です。
小型で体力がないので、最初の導入で体調を崩してしまうと立ち上げるのが難しくなります。
とはいっても、特別なことは必要ありません。丁寧に水合わせをすれば十分です。
今回は、ネオンテトラの水合わせについて、私のやり方を中心にご紹介します。
「水合わせ」という考え方
私は30代後半なのですが、私と同世代の方はみんな
「魚を買ってきたら水槽に袋ごと浮かべておく」
と教えられて育ったのではないでしょうか。
これは、袋の中の水温を水槽の水温に合わせることで、魚に与えるダメージを減らすために行うものです。
確かに、水温が魚に与える影響はかなり大きいので、この方法は有効です。
ところが、水温だけでなく水質の変化も、魚に大きな影響を与えることがあります。
一時は「pHショック」という言葉も流行ったくらいですが、今ではpHだけでなく水質全般が魚に影響する、という考え方が主流です。
そこで、水温と水質の両方を合わせてから魚を水槽に入れるようになりました。
これが、水合わせです。
一般的な熱帯魚の水合わせの方法とはどんなもの?
水合わせのやり方は人それぞれで、様々な方法があります。
ネットで検索しても本当にいろいろな方法が出てきて、「こんなやり方もあるのか」と感心してしまいます。
今回は、私なりのやり方をご紹介しますね。
まず、100均で売っている小さなサイズの虫かご(プラケース)に、袋の水ごと魚を移します。
そして、10分に一度、コップでプラケースの水を1/3ほど捨てて、水槽の水を同じくらい補充します。
これを3回繰り返すと、虫かごの水はほぼ水槽の水と入れ替わっているはずです。
ここまでで、所要時間は30分程度だと思います。
その後、水槽に魚を移しますが、このとき虫かごの水は入れません。
網で魚をすくい、魚だけ移動させます。ショップの水に病原菌が混入していた場合、自分の水槽にその病原菌を入れてしまう恐れがあるためです。
ネオンテトラの水合わせについて
多少デリケートな魚でも、この方法でうまく水を合わせられていたように思います。
もちろん、ネオンテトラの水合わせを行った際も特に問題ありませんでした。
ちなみに、我が家は年間を通して部屋の温度をエアコンで管理しています。
そうではない家でこの方法を使う場合、寒い時期は虫かごを水槽に浮かべておくなど、寒さ対策が必要かもしれません。
もっとデリケートな魚の水合わせの方法とは?
ついでに、水質の変化に極めて弱い魚の水合わせにも触れておきたいと思います。
私はモトロという淡水エイを飼育する際にこの方法を使いました。
少し大きめのプラケースに、買ってきた魚を袋の水ごと移します。
このプラケースを、水槽よりも低い位置に置きます。
そして、エアポンプに使うシリコンチューブとテープを用意します。水槽にチューブを入れてテープで固定し、チューブを吸って水槽の水を引き込みます。
もちろん、水を飲みこむ必要はないので、チューブの水が水槽の水面より低いところまできたら吸わなくても大丈夫です。
そのまま、チューブの口をプラケースに向け、テープで固定します。
要するに、サイホンの原理で水がプラケースに流れ込むようにするのです。
これができたら、チューブの途中に洗濯ばさみを挟みます。
挟み具合を調整し、プラケースにポタッポタッポタッくらいのペースで水が落ちるように調整します。
この状態で、2時間ほどかけてプラケース内に水槽の水を足していきます。
ときどき、溢れないように確認しましょう。
2時間後、魚だけを網で取り出して水槽に移動させれば完了です。
ここまでしなければいけない魚はあまり思いつきませんが、参考にしてみてください。
ネオンテトラの水合わせのやり方とは?【まとめ】
ネオンテトラの水合わせであれば、30分ほどかけてやれば十分だと思います。
正直、もう少し短くても大丈夫そうな気がしますが、丁寧にやって悪いことはありません。
水合わせをしている間、魚の状態もよくチェックしておくといいでしょう。
魚も緊張して色が抜けてしまい、本来の発色がわからなくなっている場合がほとんどですが、それでもひれや体表の異常は発見することができます。
水合わせは面倒に感じるかもしれませんが、買ってきた個体をチェックするチャンスでもあるので、ぜひやってみてくださいね。