
「うさぎの下痢にビオフェルミンが効くの?」と気になる飼い主さんは多いでしょう。
本記事ではビオフェルミンの効果や飲ませ方、注意点を詳しく解説し、病院に行くべきケースも紹介します。
うさぎの下痢の原因と症状

うさぎは通常硬くてコロコロの硬便と、盲腸便というブドウの房のような形をした便の2種類の便をします。
盲腸便は通常、肛門から直接うさぎ自身が食べてしまうので私たち飼い主があまり目にすることはありません。
健康状態などに何らかの異常がある場合、うさぎは水分が多い下痢をしてしまうことがあります。
下痢をする原因は、主に3つあります。
うさぎの下痢の原因
菌、ウイルス、寄生虫の感染
細菌、真菌に感染し、腸内環境が乱れた場合は下痢をすることがあります。
また、細菌だけではなくロタウイルスなどのウイルスや、コクシジウムという寄生虫に感染している場合にも下痢の原因になります。
食事内容
食べている餌の繊維質が低く、でんぷんや糖質の多い食事は胃腸に負担をかけてしまうため下痢の原因になります。
主食の牧草を与えていなかったり、果物などの甘いおやつを与えすぎているとお腹の調子を崩して下痢をしてしまうことがあります。
ストレス
人間もストレスや緊張でお腹を壊すことがあるように、うさぎもストレスや緊張で胃腸の働きが悪くなってしまい、下痢をしてしまうことがあります。
長時間の移動や環境の変化など、些細なことがうさぎにとってはストレスになります。
うさぎの下痢の症状
うさぎの下痢の症状は、普段のコロコロした便とは明らかに違うため、すぐに気づけることが多いです。
水分を多く含みベタついた柔らかい便や、形を保てずにべったりとした状態でケージや体に付着するのが特徴です。
お尻まわりや足の毛が汚れることもあり、放っておくと皮膚炎や不衛生による二次感染につながります。
さらに、下痢が続くと食欲不振や元気消失、急激な体重減少、脱水症状を起こす危険があり、小さな体のうさぎにとっては命に関わる深刻な状態となります。
普段と違う便の状態や、ぐったりしている様子が見られたら、できるだけ早く動物病院で診てもらうことが大切です。
うさぎの下痢がビオフェルミンで治る?

うさぎの下痢について調べていると「人間用のビオフェルミンが良い」という書き込みがあります。
本当に効果はあるのでしょうか?
たくさんのサイトを調べていると、どうやら人間用の「ビオフェルミンS」という薬剤で下痢が治ったという報告や改善のため常用している様子の書き込みがありました。
うちの茶夢(ミニうさぎ)は、左のチモシーが大好きです
— そんつん (@songcunkang) January 30, 2023
おやつはエン麦とスナック、やり過ぎはお腹を壊すので要注意⚠️
冬は冷たい水は禁物、人肌のぬるま湯を給水器に使い捨てカイロで保温
下痢したらビオフェルミン錠を半錠あげてます☝️
#うさぎ
#ラビットフード pic.twitter.com/BZdE505LCp
ビオフェルミンSとはヒト由来の乳酸菌が小腸から台帳まで広く届いて定着して整腸作用を発揮するというお薬です。
主には成長・軟便・便利・お腹のハリに効くと公式では説明されています。
ただ、うさぎの胃腸は酸が非常に強力であるため、乳酸菌を与えてもすぐに死滅してしまいますし、乳酸菌が必要な消化をしないので、毒になるものでもないけどあげても意味がないという風に言われてもいるようです。
しかし、獣医師さんによると「乳酸菌が効果がないのではなく、その量が適切ではない」とのことのようです。
また、ストレスなどの下痢に対しては効果がありますが、ビオフェルミン自体に感染性の下痢や寄生虫による下痢に関しては効果がないため、治った?と思ってもまたぶり返すことが多いようです。
何回も治った?→下痢になった場合は、うさぎさんには緊急性がある可能性もあるので、すみやかに病院に行きましょう。
うさぎの下痢にビオフェルミンを飲ませる方法と適切な量は?

ビオフェルミンは粉末タイプの整腸剤なので、そのまま口に入れようとしても嫌がってうまく飲ませられないことが多いです。
与える際には、うさぎにとって自然な形で摂取できる工夫が必要です。
ペレットや牧草に混ぜる
最も簡単なのは、普段食べているペレットに少量のビオフェルミンをまぶす方法です。
牧草の上に軽く振りかけても、食べながら自然に口に入っていきます。
嫌なにおいがないため、気付かず食べてくれる場合が多いです。
野菜やおやつに混ぜる
ニンジンやリンゴなど、好物の野菜や果物に粉をまぶして与えるのも有効です。
ただし糖分の多い果物は与えすぎると逆に下痢を悪化させるため、あくまで少量に留めるようにしましょう。
シリンジで溶かして与える
確実に飲ませたい場合は、ビオフェルミンをぬるま湯で溶かし、シリンジ(注射器型スポイト)で口の横から少しずつ与える方法もあります。
このとき、一度に大量に入れるとむせてしまうことがあるので、数滴ずつゆっくり流し込みます。
与える際の注意点
ビオフェルミンは過剰に与えても中毒性はありませんが、与えすぎても効果が強まるわけではありません。
一般的には耳かき1杯~小さじ1程度を目安に、1日1~2回に分けて与えるとよいでしょう。
ただし、ビオフェルミンはあくまで腸内環境を整える補助的なものです。
感染症や重度の下痢を治す薬ではないため、症状が続く場合はすぐに動物病院を受診することが大切です。
錠剤タイプのビオフェルミンを与える場合
錠剤タイプのビオフェルミンも市販されていますが、うさぎに与える場合は必ずすりつぶして粉にしてから使います。
量の目安は体重1kgあたり1/4錠程度で、小型種なら耳かき1〜2杯分ほど、大きめの品種なら1/4〜1/2錠を1日1〜2回に分けて与えるのが安心です。
錠剤は添加物も含まれるため、可能であれば粉末タイプの方が与えやすくおすすめです。
うさぎの下痢に関する誤解と注意点
ビオフェルミンの常用はNG

人間は整腸目的でビオフェルミンを毎日飲むこともありますが、うさぎの場合は 常用はNGです。
うさぎは牧草中心の食生活で腸内環境が自然に整うようにできており、基本的に乳酸菌を外から与え続ける必要はありません。
ビオフェルミンを常用しても害になることは少ないとされていますが、効果が強く現れるわけでもなく、むしろ「下痢などの不調時に一時的に補助として与えるもの」と考えた方が安全です。
特に、繰り返し下痢を起こすような場合は薬で抑えるよりも 食事や生活環境、ストレス要因を見直すことが根本的な改善につながる ため、漫然と常用するのは避けましょう。
まとめると、うさぎにビオフェルミンを与えるのは 一時的な下痢やお腹の不調時のみ が基本で、常用する習慣は必要ありません。
ビオフェルミンで治る下痢と治らない下痢
ビオフェルミンは腸内環境の乱れやストレス性の下痢には一定の効果があるとされますが、寄生虫・ウイルス・細菌感染による下痢には効きません。
これらは抗生物質や駆虫薬といった専門的な治療が必要であり、自己判断で市販薬に頼るのは危険です。
子うさぎや高齢うさぎへのリスク
特に生後3か月未満の子うさぎや高齢うさぎは、免疫力や体力が弱いため下痢で急速に脱水症状に陥ることがあります。
ビオフェルミンを与えて様子を見るのではなく、すぐに動物病院で診察を受けることが大切です。
獣医師の判断を優先すべきケース

短時間で便の状態が悪化したり、食欲不振・元気消失・体重減少が見られる場合は、迷わず動物病院へ行くべきです。
ビオフェルミンはあくまで補助的な整腸剤にすぎず、治療の代替にはなりません。
うさぎの下痢|ビオフェルミン以外の治し方

ビオフェルミンはあくまで補助的な整腸剤であり、うさぎの下痢を根本的に治す薬ではありません。
原因によってはビオフェルミンでは効果がなく、別の対応が必要になります。
例えば、食事が原因の場合はすぐに甘い果物や高でんぷんのペレットを控え、主食の牧草を中心に与えて腸を安定させることが大切です。
脱水を防ぐために新鮮な水を常に用意し、飲まない場合は水分を含む野菜を少量与えるのも有効です。
また、環境ストレスが原因なら、静かな場所にケージを置き、温度や湿度を安定させる工夫をしてあげましょう。
寄生虫や細菌感染が疑われる場合は、市販薬では治せないため動物病院での診察と処方が必須です。
下痢は短時間で体力を奪うため、応急処置としての整腸剤に頼るのではなく、原因を特定して適切な治療を受けることが一番の改善方法です。

FAQ:うさぎの下痢に関するよくある質問

うさぎの下痢をはビオフェルミン治せるの?【まとめ】
うさぎの下痢は命に関わることもあるため、ビオフェルミンでの改善を待つより病院で診てもらうことが最も安全です。
普段から便の状態を観察し、異常があれば早めの受診を心がけましょう。