
犬のピーピーという鼻鳴きは、かわいらしく聞こえる一方で、実は「SOS」のサインであることも多い行動です。
甘えたい気持ちなのか、体調不良で助けを求めているのかを見誤ると、症状を悪化させてしまうことも。
この記事では、犬がピーピー鳴く理由と、やめさせる前に必ず知っておくべき対応を解説します。
犬がピーピー鳴く意味は不安・不調・甘え

吠えたり唸ったりする時の犬は、要求や恐怖、怒りなどを感じていることがありますが、ピーピーという鼻鳴きのようなか細い声の時には、不安や不調を抱えていることが多いと言われています。
吠えたり唸ったりするよりも小さな声になってしまうのは
- 不安で仕方ない
- 怖くて仕方ない
- くるしいよ〜
という状況で、自分で立ち向かう力が足りず「たすけて!」と訴えているからではないかと考えられています。
また、甘えている時にも犬はピーピー鳴くことがあります。
「ごはんがほしいよ〜」「ボク(わたし)にもそのおやつ少しちょうだい」というような意味で訴えてきたりします。
犬がピーピー鳴くのはやめさせるより理解を

犬がピーピー鳴く時は、やめさせるより「何を伝えたいか」を理解することが大切です。
「怖い」「助けて」のサイン
まず考えたいのが「怖い」「助けて」のサイン。
普段は大きな犬に吠え返す子でも、掃除機や雷・花火のように得体の知れない音に対する恐怖にはピーピー鳴いて飼い主に寄り添おうとします。
背中を預けてくるのは“守ってほしい”という本能的な行動です。

体調不良で声を出せない
次に、体調不良で声を張れずピーピー鳴く場合もあります。
じっと見上げて訴えてくるような時は、触れると痛がる箇所があったり、元気・食欲・排泄に変化が出ていることも。異常があれば受診を考えましょう。
実際、筆者の場合は散歩中に突然ピーピー鳴いた原因が「後ろ足のガム」だったこともあります。
自分ではどうしようもない不快感を知らせているだけのケースもあります。
おねだり
注意したいのは、甘えから始まる「おねだり」のピーピー鳴き。
異常がないのに要求に応え続けると、次第に要求吠えへ発展することがあります。
筆者が知る里子で迎えたトイプードルが、優しいご夫婦に常に応えてもらううち、数週間で要求吠えに変わってしまった例もあります。
甘え鳴きだと判断した時だけは、冷静で一貫した態度も必要です。
犬がピーピー鳴くのを“放置してはいけないケース”もある

犬がピーピー鳴く理由は甘えや不安だけだと思われがちですが、実は「すぐ対処すべき危険なサイン」が隠れていることもあります。
ここでは、見落とすと危険なケースと、緊急時にどう対応すべきかを深掘りします。
痛みのサインとしてのピーピー鳴き
普段は鳴かない子が突然ピーピーと弱々しく鳴き、動こうとしない場合は急性の痛みが疑われます。
足を引きずる、触ると体をすくめる、震えるなどの反応があれば「痛くて声が出ない」状態かもしれません。
椎間板ヘルニア、脱臼、肉球の異物など、多くは早期対応で悪化を防げます。

呼吸や内臓の不調による訴え
興奮もしていないのに、落ち着かず小刻みに鳴き続ける場合、呼吸が苦しい・お腹が痛いなど内臓の不調が隠れていることがあります。
「息が荒い」「体を丸めて動かない」「嘔吐が続く」などがあれば早めの受診が必要です。
鼻鳴きは言葉で伝えられない分、体調不良のSOSになりやすいと考えられています。
シニア犬の認知症で起きる鼻鳴き
年齢を重ねた犬は、不安感が強くなることで理由なくピーピー鳴くことがあります。
特に夜間にうろうろしながら鳴く、同じ場所をぐるぐる回るなどの行動があれば認知症の初期症状の可能性も。
生活リズムの調整やサプリメントで改善するケースもあるので、早めの相談が安心です。
飼い主の行動が“強化してしまっている”ケース
甘えの鳴きが続く背景には、飼い主側のリアクションが原因になっていることもあります。
「鳴けば構ってもらえる」「鳴けばおやつがもらえる」
こうして学習すると、ピーピー鳴きが習慣化し、やがて要求吠えへ悪化することがあります。
可哀想に思っても、あえて反応しない時間をつくることが改善の第一歩です。
緊急性の見極め方
以下のような状態は早急に対応すべきサインです。
- 触ると明らかに痛がる
- 震えながら鳴き続ける
- 息が荒くて座り込む
- 食欲・元気が急に落ちた
- 下痢・嘔吐・失禁が同時に起きている
甘えか不調か判断できない時は、動画を撮って動物病院で見せると原因の特定につながりやすいです。
まとめ
犬がピーピー鳴く時は、必ず心や体のサインが隠れています。
甘えなのか不調なのかを正しく見極めることで、余計な不安や問題を防ぐことができます。
特にシニア犬や突然の鳴きは要注意。必要な時は速やかに受診し、甘えの鳴きだけはエスカレートさせないよう適切に向き合うのがポイントです。