
ダックスフンドを抱っこするとき、「普通の小型犬と同じ抱き方でいいの?」「腰に負担をかけない持ち方は?」と気になりますよね。
ダックスフンドは胴が長いため、抱っこするときは上半身だけを持ち上げるのではなく、胸とお尻の両方を支えて体全体を安定させることが大切です。
特に、脇の下だけを持って下半身をぶら下げるような抱き方は避け、背骨が地面と水平になるよう体全体を支えて抱きましょう。
また、「今まで平気だったのに突然抱っこを嫌がる」「抱き上げるとキャンと鳴く」という場合は、単なる抱っこ嫌いではなく痛みが隠れている可能性もあります。
この記事では、ダックスフンドの正しい抱っこの仕方を、抱き上げるところから下ろすところまで順番に解説します。

ダックスフンドの正しい抱っこの仕方

ダックスフンドを抱っこするときの基本は、胸とお尻を両方支え、胴体を安定させることです。
ミニチュアダックスフンドなどでは椎間板ヘルニアへの注意も必要です。抱っこするときは上半身だけを支えて腰を宙に浮かせるのではなく、背骨が地面と水平になるよう体全体を支えます。
「胸とお尻を支える」「背中を安定させる」「ゆっくり下ろす」の3点を意識すると、ダックスの体を安定させて抱きやすくなります。
①犬の横から胸とお尻に手を入れる

まずは犬の横から近づきます。
片方の手を前足の後ろ側から胸の下へ入れ、もう片方の手をお尻の下へ回します。
犬を正面から急につかむのではなく、落ち着いて体重を下から支えるようにしましょう。
脇の下だけをつかんで持ち上げるのではなく、持ち上げる前から胸とお尻の両方を支えることが大切です。
②背中を安定させたままゆっくり抱き上げる
両手を入れたら、胸とお尻を一緒に持ち上げます。
胸だけを先に持ち上げると、長い胴や後ろ足が下へぶら下がった姿勢になってしまいます。
ダックスフンドでは、できるだけ背骨が地面と水平になるよう体全体を支えることがポイントです。
勢いよく持ち上げる必要はありません。
犬の体が傾いたり大きく曲がったりしないよう、ゆっくり抱き上げましょう。
③体を飼い主に密着させて安定させる

抱き上げたら、ダックスの体を自分の体へ近づけます。
胸とお尻を支えたまま脇を締めると、腕の中で犬が動きにくくなり、安定させやすくなります。
「持ち上げる」だけでなく、抱いている間もお尻まで支え続けることがポイントです。
犬が急に動くこともあるため、高い位置で体を離したまま抱えるのは避けましょう。
④下ろすときは4本の足が床についてから手を離す
抱っこは持ち上げたら終わりではありません。
下ろすときも胸とお尻を支えたまま、ゆっくり床へ近づけます。
床までまだ高さがある状態で手を離すと、犬が飛び降りる形になってしまいます。
4本の足が床につくところまで体を支え、それから手を離しましょう。
抱き上げるときから下ろすときまで、「体全体を支える」と覚えておくと分かりやすいでしょう。
ダックスフンドでやってはいけないNGな抱き方

ダックスフンドでは、体が大きく反ったり、下半身がぶら下がったりする抱き方は避けたいところです。
特に、脇だけを持って抱き上げるのではなく、胸とお尻の両方を支えて体全体を安定させることを意識しましょう。
脇の下だけを持って持ち上げる
人間の子どもを抱き上げるように、左右の脇へ手を入れて持ち上げる方法は避けましょう。
この方法では下半身が支えられず、胴や後ろ足がぶら下がります。
胸だけではなく、お尻側まで支えるのがダックスの抱っこの基本です。
お尻を支えず下半身をぶら下げる
胸の部分だけを腕で抱え、腰から後ろをぶらぶらさせる抱き方も避けます。
ダックスは胴が長いため、前半身だけを固定すると体全体を安定させにくくなります。
お尻の下へ手や腕を入れ、前半身と後半身の両方に体重が分散するように抱きましょう。
縦抱き・仰向けの姿勢で長時間抱く
ダックスの顔を飼い主の肩付近まで上げ、人間の赤ちゃんのように縦方向へ抱える方法も基本の抱き方には向きません。
愛犬が縦抱きを好むように見えても、日常的な抱っこでは横向きに体全体を支える方法を基本にするとよいでしょう。
高い位置から飛び降りさせる
抱っこから下ろすときに、途中で犬が飛び降りないよう注意してください。
また、ソファやベッドなどから頻繁に飛び降りる生活も見直したいところです。
ダックスフンドは椎間板ヘルニアに注意したい犬種なので、段差の上り下りなど背骨や腰へ負担がかかりやすい動作にも配慮しましょう。
ダックスが抱っこを嫌がる・暴れる理由

ダックスを抱っこしようとすると逃げる、暴れる、唸るという場合もあります。
そんなときに無理やり押さえ込んで抱くのはおすすめできません。
なぜ抱っこを嫌がっているのかを考えてから対応しましょう。
抱っこで怖い思いをしたことがある
過去に抱っこから落ちた、急につかまれたなど、嫌な経験がある犬では抱っこを警戒することがあります。
抱こうとするだけで逃げる場合は、無理に追いかけて捕まえないようにしましょう。
まずは体へ優しく触れ、落ち着いていられたら褒めるところから始めます。
抱き方が不安定で怖い
抱っこのたびに体が傾いたり、足がぶらぶらしたりすると、犬が不安を感じることがあります。
抱き上げたら飼い主の体へ密着させ、胸とお尻を支えて安定させます。
飼い主自身も立ったまま無理な姿勢で抱こうとせず、必要に応じてしゃがんでから抱き上げましょう。
抱っこそのものに慣れていない
抱っこの経験が少ない犬の場合、体が浮くこと自体を怖がることがあります。
いきなり長時間抱き続けるのではなく、数秒から練習しましょう。
落ち着いていられたら褒めたり、おやつを使ったりして、「抱っこをされても怖くない」と覚えてもらいます。
急に嫌がる場合は痛みや体調不良にも注意
以前は普通に抱っこできていたのに、突然嫌がるようになった場合は注意してください。
椎間板ヘルニアでは、抱っこしたときに痛みで鳴く、段差の上り下りを嫌がる、背中を丸めるなどの症状が見られることがあります。症状が進むと、歩くときのふらつきなどが現れる場合もあります。
抱き上げるとキャンと鳴く、歩き方がおかしい、背中を丸めるなどの変化がある場合は、無理に抱っこの練習を続けず動物病院へ相談しましょう。
ダックスが安心する抱っこの練習方法

抱っこが苦手なダックスは、いきなり長時間抱くのではなく段階的に練習します。
大切なのは、無理に押さえ込んで「我慢させる」ことではなく、短時間から少しずつ慣らしていくことです。
①まずは体に触れて支える練習から始める
最初は抱き上げなくても構いません。
床に座り、胸やお尻へ手を添えるところから始めます。
犬が落ち着いていられたら優しく褒め、おやつなどのご褒美を利用してもよいでしょう。
体を支えられることに慣れてきたら、次の段階へ進みます。
②数秒だけ抱き上げて褒める
次は胸とお尻を支え、ほんの数秒だけ抱き上げます。
最初から立ち上がって高い位置まで抱く必要はありません。
低い位置で短時間だけ練習し、落ち着いていられたら床へ下ろして褒めます。
「抱っこされたら嫌なことが起こる」ではなく、落ち着いていれば良いことがある経験を積ませていきましょう。
③慣れたら少しずつ時間を延ばす
数秒の抱っこが平気になったら、少しずつ時間を延ばします。
練習は滑りにくく静かな場所で行いましょう。
犬が強く嫌がった場合は無理に続けず、一つ前の段階へ戻ります。
抱っこは動物病院への移動や災害時などにも必要になることがあるため、普段から少しずつ慣れておくと安心です。
子犬や体格の違うダックスを抱っこするときのポイント

ダックスフンドにはカニンヘン、ミニチュア、スタンダードなど体格の違いがあります。
基本となる「胸とお尻を支える」という考え方は同じですが、犬の大きさによって飼い主が支えやすい方法を選びましょう。
子犬も胸とお尻を支えて抱く
子犬は体が小さいため、片手だけで持ち上げられそうに感じるかもしれません。
しかし、落下を防ぐためにも胸とお尻を安定させて抱くことが大切です。
子犬のうちから体に触れられることや適切な抱っこに慣らしておくと、日常のお手入れや通院時にも役立ちます。
カニンヘン・ミニチュアダックスの抱き方
小柄なカニンヘンやミニチュアダックスでは、片方の手を胸の下へ入れ、もう片方でお尻を支える基本形で抱きやすいでしょう。
抱き上げたあとは体を飼い主へ密着させます。
体が小さくても、脇だけを持って持ち上げないことがポイントです。
スタンダードダックスなど体重がある場合の抱き方
体重のあるダックスでは、腕だけの力で持ち上げようとすると飼い主自身もバランスを崩しやすくなります。
犬の横でしゃがみ、胸側とお尻側をしっかり支えてから、犬を自分の体へ近づけた状態で立ち上がります。
無理に抱き上げるのが難しい場合は、一人で持ち上げようとせず、必要に応じて家族などに手伝ってもらいましょう。
ダックスに抱っこ紐・スリングは使える?

犬用の抱っこ紐やドッグスリングは、移動するときに便利なアイテムです。
ただし、スリングに入っていれば、どんな姿勢でも大丈夫というわけではありません。
ダックスフンドは胴が長いため、中で体が不自然に折れ曲がったり、下半身が安定しなかったりしないよう注意しましょう。
使用中は犬の姿勢や呼吸を確認し、必要に応じて外側から体を支えます。
抱っこ紐やスリングによって形状や適応体重、正しい装着方法が異なるため、必ず使用する商品の説明書や体重制限に従ってください。
犬が中で激しく動く、苦しそうにするなど異変がある場合は使用を中止しましょう。

ダックスフンドの抱っこの仕方についてよくある質問

ここからは、ダックスフンドの抱き方について気になりやすい疑問をまとめます。
ダックスは縦抱きしても大丈夫?
ダックスの日常的な抱っこでは、縦方向にぶら下げるより、胸とお尻を支えて背骨が地面と水平になるよう抱く方法が基本です。
特に脇だけを持って縦に抱き上げる方法は避けましょう。
ダックスを片手で抱っこしても大丈夫?
基本的には、胸とお尻を安定して支えられるよう両手を使うのがおすすめです。
小柄な犬でも急に動く可能性があります。
片手だけで持ち上げるのではなく、体全体を安定させ、落下させないことを優先しましょう。
抱っこすると暴れるときはどうする?
無理に押さえ込まず、まずは体に触れるところから練習します。
抱き上げる場合も最初は数秒程度にし、落ち着いていられたら褒めながら少しずつ慣らしましょう。
ただし、以前は平気だったのに突然暴れるようになった場合や、抱くと痛がる場合は体調面にも注意してください。
ダックスに抱っこ紐は使える?
使用できますが、ダックスの体格に合うものを選び、商品が指定する使用方法や体重制限を守りましょう。
スリング内で体が不自然な姿勢になっていないか、使用中も確認することが大切です。
抱っこから下ろすときはどうする?
胸とお尻を支えた状態のまま、ゆっくり床へ近づけます。
途中で飛び降りさせず、4本の足が床につくところまで支えてから手を離しましょう。
ダックスフンドの抱っこの仕方【まとめ】

ダックスフンドの抱っこの仕方で大切なのは、難しいテクニックではありません。
胸とお尻の両方を支え、下半身をぶら下げず、体全体を安定させて抱くことが基本です。
抱き上げるときは犬の横から胸とお尻へ手を入れ、ゆっくり持ち上げます。
抱っこ中は飼い主の体へ密着させ、下ろすときも床までしっかり支えましょう。
脇の下だけを持つ、下半身をぶら下げる、縦方向へ抱き上げるといった方法は避けます。
また、抱っこを嫌がる犬は無理に押さえ込まず、短時間の練習から少しずつ慣らしてください。
特に、今まで平気だったのに突然抱っこを嫌がる、抱くと鳴く、背中を丸める、歩き方がおかしいといった変化がある場合は、無理に練習を続けず動物病院へ相談しましょう。
正しい抱っこの仕方を覚えて、ダックスの体を安定させながら安心して抱っこできるようにしていきましょう。