
ミニチュアダックスフンドの餌の量は、体重や年齢、運動量によって大きく変わります。
与えすぎは肥満やヘルニアの原因になり、少なすぎると栄養不足にも。
この記事では、子犬からシニアまでの適正量とフード選びのコツをわかりやすく解説します。

ミニチュアダックスフンドの餌の量と回数
子犬

新しく家にやって来た小さくて可愛い家族。
ダックスフンドは子犬の頃も活発的で食欲旺盛な子が多いです。
だからこそ、餌の量と回数には気をつけてあげなくてはいけません。
ご飯の回数は生後6ヶ月辺りまでは1日3回が理想的
子犬は体の中に栄養を長くストックしておくことができません。
こまめに分けて与えるのが良いでしょう。
6ヶ月を過ぎた頃から1日2回、毎日同じ時間帯にあげるようにします。
餌の量は子犬の成長度合いに合わせてあげる
ペットフードの袋には体重に合わせてどのくらいの量を与えるのがいいか書いてあります。
基本的には、体重の2.5%の量ですそして袋に書いてあるグラム数は「1日」に与える餌の量です。
1回に与える量ではないので注意しましょう。
ご飯は水でふやかしてあげると◎
子犬に与えるご飯は最初のうちは水でふやかして柔らかくしてあげるのがおすすめです。
歯も小さいので食べやすく工夫してあげるのがいいでしょう。
筆者宅の愛犬が子犬だった頃、ご飯を全く食べてくれなくて頭を抱えましたが、水でふやかして与えたらもりもり食べるようになって、今ではすっかりぽっちゃりさんになってしまいました……。
おやつはどのくらいあげてもいいのか
基本的にダックスフンドは子犬でも成犬でもおやつは要りません。
食欲旺盛な上に太りやすい犬種なので、ねだられるままにおやつをあげるとどんどん体重が増えてしまうので注意しましょう。
おやつをあげるのであれば、その分ご飯を減らす、運動をさせるなどの対策をするようにしてください。
成犬

すっかり大きくなってこれからも長生きしてほしい家族。
元気いっぱいな姿を維持するためにも餌の量の調整と運動は欠かせません。
ご飯の回数は1日2回
上記にも書いた通り、生後6ヶ月を過ぎた頃から1日2回に分けて与えられるようになります。
できる限り、ご飯の時間は同じ時間帯にあげるようにしてください。
人間と同じで不規則な食事は体の負担となります。
餌の量は体重の2.5%が目安
これも重複しますがご飯の袋に書いてある量は「1日」にあげる量です。
そして、いくら袋に書いてあるからといってそれを真に受けないようにしましょう。
肥満気味の子にそのままご飯をあげていては、体重は増える一方です。
無理のない程度に餌の量を減らしたり、運動をさせて体重管理をしてあげてください。
高齢犬は今まで以上に気を使う
高齢になればなるほどエネルギー消費量も減り、運動不足と腸の働きの低下によって便秘になりがちです。
年齢が上がってきたら食物繊維多めのご飯に切り替えるなど対策をしてあげる必要があります。
段々と食欲も落ちてきてしまうので、1日のご飯の回数を増やしたり、エネルギー量が高めのフードを少量与えるなどで様子を見ると良いでしょう。

ミニチュアダックスフンドの餌の量を計算する方法
餌の量を感覚で決めてしまうと、太りすぎたり痩せすぎたりと体型のバランスを崩しやすくなります。
正しい目安を知るためには、体重をもとに1日の必要カロリー(摂取エネルギー)を計算するのが基本です。
1日の必要カロリーを求める計算式

犬の1日の消費エネルギーは「基礎代謝(RER)」をもとに算出します。
まず、次の式でRERを求めましょう。
RER(安静時エネルギー要求量)=70 ×(体重kg)^0.75
その後、活動量に応じた係数を掛けて1日の必要カロリーを出します。
| 犬の状態 | 係数(おおよそ) |
|---|---|
| 成犬(普通の活動量) | 1.6 |
| 活発・よく動く犬 | 2.0 |
| シニア犬 | 1.2〜1.4 |
| 避妊・去勢済み | 1.4〜1.6 |
たとえば、体重4kgの成犬で普通の活動量なら
RER=70×(4^0.75)=198kcal
198×1.6=約320kcal/日 が目安になります。
フードのパッケージと照らし合わせる

ドッグフードの袋には、100gあたりのカロリーと1日の給与量の目安が記載されています。
上で求めた「1日の必要カロリー」に近い量になるよう、与えるグラム数を調整すればOKです。
もしおやつをあげる場合は、その分を差し引いてください。
体型を見ながら微調整する

計算はあくまで目安です。実際の体型を見て、
・肋骨が軽く触れる程度
・くびれがうっすら分かる
この状態を維持できていれば、今の量が適正と考えて大丈夫です。
太ってきた場合は1割減らし、痩せてきたら1割増やすなど、小さな調整をこまめに行いましょう。
月齢・体重別の餌の量目安(早見表)
※1日の合計量です。使用フードのカロリー密度によって前後します。
| 月齢 | 体重の目安 | 1日のフード量(g) | 給餌回数 |
|---|---|---|---|
| 3ヶ月 | 約2.5〜3kg | 80〜100g | 3回 |
| 4ヶ月 | 約3〜4kg | 90〜110g | 3回 |
| 5ヶ月 | 約4〜4.5kg | 100〜120g | 3回 |
| 6ヶ月 | 約4.5〜5kg | 90〜110g | 2〜3回 |
| 7ヶ月 | 約5〜5.5kg | 80〜100g | 2回 |
| 8ヶ月〜成犬 | 約5〜6kg | 70〜90g | 2回 |
- 子犬期(〜6ヶ月)は栄養要求量が高く、体重あたりの餌の量が多め。
- 成長が落ち着く7〜8ヶ月頃から、体重維持を意識してやや控えめに。
- 食いつきが悪いときはふやかす or トッピング少量で対応。
- 運動量が多い子は+10〜15gしてもOK。
ミニチュアダックスフンドに合うフードの種類と選び方
ライフステージ別にフードを変える

ミニチュアダックスフンドは、子犬期・成犬期・シニア期で必要な栄養バランスが大きく異なります。
子犬期は骨格や筋肉の発達に必要なタンパク質とカルシウムを重視し、成犬期は体重維持のために脂質を抑えたバランス型を選びましょう。
シニア期には、消化吸収を助ける食物繊維や、関節ケア成分(グルコサミン・コンドロイチン)が含まれるフードが理想です。
同じメーカーでも「パピー用」「アダルト用」「シニア用」が分かれているので、年齢に合ったものを選ぶことがポイントです。
体重と体型に合わせてカロリーを調整

ミニチュアダックスフンドは小型犬ながら筋肉質な体をしているため、体重のわずかな変化でも肥満になりやすい犬種です。
体重3〜5kgが標準的ですが、骨格の大きさによって適正体重は多少異なります。
活動的な子なら高タンパク低脂肪のフードを、運動量が少ない子ならカロリー控えめタイプを選ぶとよいでしょう。
「体重×30kcal+70kcal」を1日の消費エネルギーの目安にし、そこから少しずつ調整するのが理想です。
手作りご飯やトッピングを活用する場合の注意点

愛犬に飽きずにご飯を楽しんでもらうため、トッピングや手作り食を取り入れる飼い主も増えています。
ただし、栄養バランスが崩れると肥満や内臓疾患を招くため、ドッグフードを主食とし、トッピングは総量の2割程度に抑えましょう。
野菜ではキャベツ・にんじん・かぼちゃなどが向いており、油や塩を使わずに蒸したものを少量与えるのが安全です。
反対に、ネギ類やチョコレート、ぶどうなどは中毒を起こすため絶対に避けてください。
ミニチュアダックスフンドは肥満に要注意

ミニチュアダックスフンドは胴が長く足が短いため、体重の増加が腰や関節に大きな負担を与えます。
特に椎間板ヘルニアや糖尿病など、肥満が引き金となる病気が多い犬種です。
日々の餌の量を管理し、体重の変化をこまめにチェックすることが健康維持の基本です。
おやつを減らし、散歩などで適度な運動を続けることも大切にしましょう。

ミニチュアダックスフンドの餌の量についてのアレやコレ【まとめ】
ミニチュアダックスフンドの健康維持には「量の管理」と「質の選択」が欠かせません。
ドッグフードの成分表示をよく確認し、体重や年齢に合わせて調整していくことが理想です。
もし迷ったときは、動物病院で栄養バランスを相談してみましょう。
日々の食事を見直すことで、愛犬がずっと元気に過ごせます。