ゴールデンレトリーバーのサマーカットとライオンカット徹底解説!自宅でできる涼しいカット法と注意点

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ゴールデンレトリーバーのような長毛種は、夏になると見ているだけでも暑そうですよね。

「サマーカットで涼しくしてあげたい」「話題のライオンカットにも挑戦してみたい」と思う方も多いはず。

しかし、毛を短くするだけでは逆効果になることもあります。

この記事では、ゴールデンレトリーバーのサマーカットとライオンカットの違いや、自宅でもできるナチュラルカットのやり方、注意点をわかりやすく解説します。

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目次

ゴールデンレトリーバーのサマーカットとは?

「サマーカット」と聞くと、毛を短く刈ることをイメージする人が多いでしょう。

しかし、ゴールデンレトリーバーの場合、“短くする=涼しくなる”とは限りません。

ゴールデンレトリーバーは「ダブルコート」と呼ばれる二重構造の被毛を持っています。

外側のオーバーコートは水や汚れをはじく防水性があり、内側のアンダーコートは断熱材のように体温を保ちます。

つまりこの毛は、夏の暑さも冬の寒さも和らげる高機能な天然コートなのです。

そのため、全身を短くカットしてしまうと――

  • 紫外線で皮膚が日焼けしやすくなる
  • 冷房の風で乾燥やフケが出やすくなる
  • 虫刺されや炎症のリスクが増える

といったトラブルが起こることもあります。

一方で、換毛期にアンダーコートが残っていると熱がこもり、熱中症の原因にもなりかねません。

そこで登場するのが、「サマーカット」です。

ただしサマーカットといっても、全身を刈る丸刈りタイプから、毛量を減らす自然派タイプまで複数のスタイルがあり、目的や体質によって選ぶべき方法は異なります。

この記事では、ゴールデンレトリーバーに向いているサマーカットの種類と、自宅でも安全にできる“ナチュラルサマーカット”のやり方を詳しく紹介していきます。

ゴールデンレトリーバーのサマーカットの代表的なスタイル5選

サマーカットと一口にいっても、実際には「どの部分を」「どのくらい」短くするかによって仕上がりも快適さも変わります。

ここでは、ゴールデンレトリーバーに行われる主なサマーカットのスタイルを5つ紹介します。

どの方法を選ぶかは、見た目よりも“目的”を基準に考えることが大切です。


ナチュラルサマーカット(自然派タイプ)

最もおすすめの方法がこの「ナチュラルサマーカット」です。

全身の毛を短くするのではなく、毛量を減らして通気性を高めるタイプのカットです。

スリッカーブラシやすきバサミを使って余分な毛を取り除くことで、熱のこもりを防ぎながら、見た目は自然なまま。
特に換毛期にアンダーコートが多いゴールデンレトリーバーにはぴったりの方法です。

メリット:皮膚への負担が少なく、毛質も変わりにくい
デメリット:短期間では効果が見えにくいが、長期的には快適


部分サマーカット(お手入れ重視タイプ)

顔周り・お尻・お腹・内股など、汚れやすい部分だけを短くカットする方法です。

特に夏はお尻や内股に汚れがつきやすいため、短く整えるだけでも清潔に保てます。

ハサミで少しずつカットするだけでOKなので、自宅でも挑戦しやすいです。

トイレ後のケアがしやすくなり、皮膚トラブルの予防にもつながります。

メリット:初心者でもできる・清潔感アップ
デメリット:全体のボリュームはそのままなので、見た目の変化は少なめ


ライオンカット(デザイン重視タイプ)

ライオンカットは、首まわりと胸の毛を残して胴体を短くするスタイルです。

毛色や体型が似ているため、遠目には本物のライオンのように見えることも。

ただし、バリエーションはいくつかあります。

  • フルライオンカット:頭・胸元・尻尾先を残して他を短く
  • 尻尾ライオンカット:体の毛はそのまま、尻尾先だけ丸く整えるタイプ(お手入れ簡単)

どちらもデザイン性は高いですが、短くしすぎると紫外線で皮膚を痛める危険があるため注意が必要です。

ポイント

  • バリカンは3mm以下にはしない
  • 毛を一度に刈らず、段階的に長さを調整
  • 日焼け・虫刺され防止のケアを忘れずに

自分でやる場合

子犬のうちからカットやブラシに慣れさせておくのがコツ。
大型犬は時間がかかるため、2人以上で作業すると安全です。
不安な場合はトリマーに相談し、長さの希望をしっかり伝えましょう。

注意点

・短くしすぎると毛が生えにくくなることがある
・皮膚への直射日光ダメージに注意
・毎年続けるなら、一定の長さを保つほうが毛質が安定

見た目のインパクトは抜群ですが、健康面とのバランスをとることが大切です。

メリット:見た目がユニークでかわいい
デメリット:紫外線・虫刺されのリスクあり


ショートレイヤーカット(トリマー仕上げタイプ)

トリマーがレイヤー状に段をつけながら整えるスタイルです。

毛の流れが自然で、全体をすっきり見せつつ上品な印象になります。

部分的に短く、部分的に残すことで陰影が生まれ、「プロに頼んだような仕上がり」を求める飼い主さんに人気です。

メリット:見た目が美しく、毛の流れも自然
デメリット:家庭用のバリカンでは難易度が高い


バリカンショート(丸刈りタイプ)

全身をバリカンで短く刈るスタイルです。

見た目はすっきりしますが、ゴールデンレトリーバーにはあまり推奨されません。

ダブルコートをすべて刈り取ることで、体温調節が難しくなり、毛質が変化するリスクがあります。

また、毛が生えそろうまでに時間がかかることも。

もし行う場合は、皮膚トラブルや熱中症予防のために獣医師やトリマーのアドバイスを受けてから実施しましょう。

メリット:見た目が涼しげ・抜け毛が減る
デメリット:毛質変化・日焼け・皮膚炎のリスクが高い


まとめ:目的に合わせてカット方法を選ぼう

  • 涼しくしたいなら → ナチュラルサマーカット
  • 清潔にしたいなら → 部分サマーカット
  • デザイン重視なら → ライオン or レイヤーカット
  • 丸刈りは最終手段として慎重に

このあと紹介する「初心者でもできるサマーカットの仕方」では、もっとも安全で現実的なナチュラルサマーカットの方法を中心に解説していきます。


サマーカットをする前に知っておきたい3つの注意点

ゴールデンレトリーバーのサマーカットは、見た目をスッキリさせるだけでなく、体調や皮膚を守る目的で慎重に行う必要があります。

ここでは、カット前に知っておきたい3つの注意点を紹介します。


体温調節機能が低下するおそれがある

ゴールデンレトリーバーの被毛は、見た目よりずっと高性能です。

外側のオーバーコートは紫外線や汚れをはじき、内側のアンダーコートは断熱材のように体温を守ります。

この構造を短く刈りすぎると、体温調節がうまくできなくなることがあります。

たとえば、真夏の散歩では直射日光を直接受けて皮膚が熱くなり、熱中症を起こす危険性も。

また、冷房の効いた部屋では逆に冷えすぎてしまい、下痢や関節の痛みにつながることもあります。

短くするほど快適になるわけではなく、毛の役割を理解した上で調整することが大切です。


毛質が変わったり、生え方にムラが出ることも

一度全身を短くカットしてしまうと、次に生えてくる毛が太くなったり、生え方にムラが出て「ふんわり感がなくなった」という声も多くあります。

特に高齢のゴールデンレトリーバーでは、毛根の再生力が弱まるため、一度バリカンで刈ると元に戻らないケースも。

毛質の変化は見た目だけでなく、被毛の通気性や断熱性にも影響します。

「一度試してみよう」という軽い気持ちで丸刈りにするのは避けましょう。


皮膚トラブル・虫刺されリスクが増える

被毛が短くなると、皮膚が外気にさらされやすくなります。

その結果、紫外線で日焼けをしたり、蚊やノミ・ダニに刺されやすくなることも。

特にお腹や内股の皮膚は薄く、カット直後に赤みが出ることがあります。

このようなときは、清潔なタオルで冷やしてから、かゆみや炎症が続くようであれば獣医師に相談しましょう。

また、散歩時は虫除けスプレーや日陰を選ぶ工夫が大切です。


  • 全身を一気に短くせず、様子を見ながら少しずつカットする
  • 初めてのカットは首回りやお尻など、部分カットから試す
  • 不安がある場合はトリマーに相談する

サマーカットは“短くすること”ではなく、“快適さを保つ工夫”。
愛犬の毛質や年齢、体調に合わせた判断を心がけましょう。

初心者でもできる!自宅でのサマーカットの仕方

ゴールデンレトリーバーのサマーカットは、正しい手順を守れば自宅でも安全にできます。

ここで紹介するのは、丸刈りではなく毛量を減らして通気性を良くする「ナチュラルサマーカット」です。

プロに頼まなくても、基本を覚えれば誰でも実践できます。


準備するもの

カットの前に、必要な道具をそろえましょう。

  • スリッカーブラシ(刃付き):毛をすきながら少しずつカットできるタイプ。
  • ハサミ:顔周りやお尻など細かい部分の仕上げに使用。
  • コーム:カット前の毛並みを整える。
  • 掃除機 or コロコロ:抜け毛が多いので、後片付け用に。

道具を見せると緊張する犬もいるため、軽く匂いを嗅がせて安心させてから始めましょう。


全身をブラッシングして毛量を減らす

まずは、頭から尻尾にかけて全身をブラッシングします。

散歩後やシャンプー後など、毛が乱れている場合は軽く整えてから始めるとスムーズです。

次に、刃付きスリッカーブラシを使って全体を同じ方向にブラッシング。

通すたびに余分な毛が自然に取れていくので、全体が軽くなっていきます。

ただし、同じ箇所を何度もブラッシングすると毛が抜けすぎることがあるので、「少しずつ・全体的に」がポイント。
最初は物足りないくらいで止めておくのがベストです。


顔まわり・お尻・お腹をハサミで整える

全身の毛量を減らしたら、次は汚れやすい部分を中心に整えます。

  • 顔まわり:口の周りや耳の先の長い毛を軽くカット。ヒゲを整えてもOK。
  • お尻まわり:排泄時の汚れ防止になるので、短めにカット。
  • お腹・内股:熱がこもりやすいので毛をすいて風通しを良くする。

ハサミを使うときは、犬がリラックスしているタイミングを狙いましょう。

寝ているときや、飼い主の膝の上で落ち着いているときがおすすめです。

無理に一度で終わらせる必要はありません。

数回に分けて、短時間ずつ行うことで犬への負担を減らせます。


カット後のブラッシングとチェック

カットが終わったら、もう一度全体を軽くブラッシングして毛の長さを整えます。

ムラがないか、肌が見えていないかを確認し、赤みやかゆみがないかもチェックしましょう。

仕上げに軽く保湿スプレーを使うと、皮膚を守りながらツヤも出ます。


ナチュラルカットは“やりすぎない”のがコツ

・バリカンではなく、スリッカーブラシで自然に毛量を減らす
・ハサミを使うのは部分的に
・1回で仕上げようとせず、数日に分ける

サマーカットは短くすることが目的ではなく、風通しを良くして快適にすること

「やりすぎない勇気」が、美しい被毛を守る最大のポイントです。

カット後のケア|紫外線と乾燥対策も忘れずに

サマーカットを終えたあとのケアを怠ると、せっかく快適になったはずが皮膚トラブルの原因になることもあります。

ゴールデンレトリーバーの被毛は短くなればなるほど、外気や紫外線の影響を受けやすくなるため、アフターケアがとても大切です。

ここでは、サマーカット後に気をつけたい3つのポイントを紹介します。


紫外線対策は“時間帯”と“日陰選び”でカバー

短くなった被毛の隙間から紫外線が直接皮膚に当たると、日焼けや乾燥を引き起こします。

特に毛色が明るいゴールデンレトリーバーは、紫外線の影響を受けやすい傾向があります。

対策としては、
・散歩は朝か夕方の涼しい時間帯に行う
・日陰を選んで歩く
・芝生や土の道を選ぶ(アスファルトの照り返し防止)
この3点を意識するだけでも、肌への負担が大幅に減ります。

屋外で長時間過ごす場合は、ペット用の日焼け止めスプレーを薄く吹きかけるのも効果的です。


乾燥やかゆみを防ぐ保湿ケア

カット後は皮膚の露出が増えるため、冷房の風や乾燥した空気で肌荒れを起こしやすくなります。

特に夏場は冷房の直風が当たる位置で寝ていることが多いため注意が必要です。

シャンプー後やブラッシング後に、犬用の保湿スプレーやオイルを軽く吹きかけることで、乾燥を防ぎツヤを保てます。

ベタつかないミストタイプを選べば、被毛にも自然になじみます。

また、ブラッシングは摩擦が起こるため、乾いた毛ではなく少し湿らせた状態で行うと皮膚ダメージを防げます。


皮膚トラブルを早期発見する観察習慣

カット後の皮膚は、見た目以上にデリケートです。
数日後に赤みやかゆみが出ることもあるので、毎日のスキンチェックを習慣にしましょう。

とくに注意したいのは、
・お腹や内股の赤み
・耳の裏や首元の湿疹
・舐めすぎている箇所(かゆみのサイン)

これらが見られる場合は、冷却タオルで優しく冷やし、症状が続くようなら早めに獣医師へ。
「かゆみ止めスプレー」などを自己判断で使うのは避けたほうが安全です。


カット後のケアが“快適な夏”を左右する

・紫外線と乾燥は、サマーカット後の最大の敵
・散歩時間と保湿スプレーで皮膚を守る
・日々の観察でトラブルを早期発見

カットして終わりではなく、その後のケアで本当の快適さが決まります。
サマーカットを成功させるには、トリミングと同じくらいアフターケアが重要です。

サマーカットをしない“涼しく過ごす代替法”

「カットはしたくないけど、暑さ対策はしてあげたい」という飼い主さんも多いですよね。

実際、ゴールデンレトリーバーのようなダブルコート犬種は、無理にサマーカットをしなくても十分に涼しく過ごす方法があります。

ここでは、被毛を残したまま快適に過ごすための代替ケアを紹介します。


換毛期のブラッシングで通気性をアップ

サマーカットをしない場合、いちばん重要なのが「ブラッシングの頻度」です。

春と秋の換毛期にはアンダーコート(下毛)が大量に抜けます。

この時期に古い毛を残してしまうと、通気性が悪くなり、体に熱がこもりやすくなります。

週に2〜3回、スリッカーブラシやファーミネーターなどで余分な毛を取り除くことで、サマーカットをしなくても風通しが良くなるんです。

また、ブラッシングはマッサージ効果もあるため、血流が良くなり夏バテ防止にもつながります。


冷感アイテムで“毛を残したまま”温度調節

サマーカットの代わりに、冷感グッズを使うのもおすすめです。
特に効果的なのは次の3つ。

  • クールマット:寝そべるだけで体温を吸収してくれるタイプ。
  • 冷感ベスト:散歩前に水で濡らして着せるだけで涼しさ持続。
  • ネッククーラー:首の血流を冷やして全身の体温を下げる。

被毛を残したままでも、これらを使えば十分に快適です。

また、直射日光を避けて日陰の風が通る場所にベッドを置くだけでも体感温度はぐっと下がります。


室内環境を工夫して“毛を残したまま快適に”

エアコンの設定温度は25〜27℃、湿度は50〜60%が理想。

ただし冷房の風が直接当たると乾燥しやすいため、風向きを上向きまたは壁向きにしておくと安心です。

また、床が熱を持ちやすいフローリングの場合は、ひんやり素材のラグや竹マットを敷くと効果的。

犬は人間よりも床に近い位置で過ごすため、床温度の管理がとても重要です。

さらに、飲み水をこまめに交換して冷たすぎない常温に保つことで、胃腸への負担を軽減できます。


毛を残しても、工夫次第で“涼しくできる”

・ブラッシングでアンダーコートを減らす
・冷感グッズで手軽に温度調節
・室内の湿度と風向きを最適化

サマーカットをしなくても、日常の工夫で快適な夏は実現できます。
「カットしない=放置」ではなく、ケアで涼しくするという考え方が大切です。

まとめ|愛犬に合った“快適スタイル”を見つけよう

ゴールデンレトリーバーのサマーカットやライオンカットは、見た目をスッキリさせるだけでなく、夏を快適に過ごすための工夫です。

ただし、短くしすぎると毛質が変わったり、皮膚を痛めることもあるため、まずは自然な「ナチュラルサマーカット」から試すのがおすすめ。

愛犬の毛質や体調に合わせて、「涼しさ」と「健康」のバランスを取ることが何より大切です。

あなたのゴールデンが、この夏も快適に過ごせますように。

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