出目金は可愛らしい見た目と温厚な性格で人気の高い金魚ですが、実際に飼ってみると他の金魚にいじめられるケースもあります。
本記事では、出目金の性格の特徴や混泳時の注意点を解説し、出目金と安心して暮らすためのポイントを紹介します。
出目金の性格は温厚?

出目金の元は「琉金」、琉金が突然変異を起こし出目金となりました。
突然変異を起こした個体をさらに交配させ、目が飛び出した個体を確立して生産することに成功。
そして現在も人気の出目金が生産され続けています。
飛び出した目が特徴の出目金は、目以外は琉金と同じ金魚と考えて良いでしょう。
出目金の性格は見た目通り温厚です!
ちなみに元になった琉金も性格が温厚な金魚です。
見た目通り温厚な金魚の為、出目金同士の混泳は可能です。
しかし混泳相手によっては出目金がいじめられてしまう場合がありますので注意が必要です。
出目金は金魚からのいじめが起こる?

出目金同士では喧嘩やいじめはほとんどありませんが、他の金魚、観賞魚には相性の悪いものがあります。
特徴的な品種は混泳が難しい
出目金は金魚の中でも目が大きく特徴的ですよね。
金魚の中で大きな特徴のある品種は混泳が難しいと言われています。
出目金はその1種、金魚にも集団の中で目立つ存在はいじめる、という人間のような考えがあるのかは不明ですが、出目金はよく金魚のいじめの標的にされるそうです。
細長い体型で泳ぎが早い金魚は相性が悪い
相性の悪い金魚は和金など、細長い体型で泳ぎの早い金魚。
いじめや喧嘩だけではなく、泳ぎの早い金魚に餌が食べられてしまい、出目金に餌がいきわたらなくなってしまいます。
他にも泳ぎの早い観賞魚、気性の荒い観賞魚との混泳は避けた方が良いです。
よく金魚すくいで出目金と一緒に泳ぐ和金を見ますが、混泳はやめた方が良いです。
出目金同士の混泳でも相性がある
しかし出目金にも他の金魚にもそれぞれ個性があり、性格が違うこともあります。
繁殖期のオスの出目金はメスを追い回す為、パッと見るといじめが起こっているように見えます。
なかにはメスのヒレがぼろぼろになっても追い回すようなこともあるようです。
繁殖期の行動ならば問題はありませんが、そうでない場合は無理に混泳させずに隔離してあげます。
飛び出した目からの病気に注意
特に出目金は飛び出した目が傷つきやすく、視力も弱いため水槽内のレイアウトにぶつかったり目をつつかれてしまうとすぐに目から病気になることもあります。
さらにひどいと目が取れてしまう場合があるそうです。
見ているだけで痛いですし、怖いですよね。
混泳時は要観察
そうならない為に混泳させた後もしっかり観察し、水槽内を平和に保ちましょう。
また混泳させる観賞魚の大きさはなるべく出目金と同じような大きさにして下さい。
これは出目金だけではなく、他の金魚にも言えることですが口に入るような小さい魚は食べられてしまいます。
金魚の習性のようなもので、金魚は口に入るものはとりあえず食べてしまうようです。
フンなど食べられないものは食べないのですが、雑食性の金魚は魚を食べてしまうのです。
出目金の性格と飼育で注意すべきポイント
出目金は性格が温厚とされますが、飼育環境や混泳相手によっては思わぬトラブルが起こることがあります。
ここでは性格面から見た注意点を整理しました。
出目金がいじめられやすい理由
出目金は視力が弱く、泳ぎも遅いため、他の金魚と比べるとエサにありつくのが遅くなります。
その結果、餌争いに負けたり、動きの速い金魚に体当たりされたりすることがあります。
さらに、飛び出した目が他の魚の好奇心を引きやすく、突かれるリスクが高いことも「いじめられやすい」と言われる理由です。
出目金が攻撃的になるケース
基本的に温厚な出目金ですが、繁殖期のオスは例外です。
メスを追い回す行動は自然な繁殖行動ですが、ヒレが傷つくほど執拗に行う場合もあります。
また、狭い水槽や隠れ家が少ない環境では、ストレスから攻撃的になる個体もいます。
性格は個体差があるため、必ずしも全ての出目金が大人しいわけではありません。
出目金と平和に暮らすコツ
出目金同士、もしくは琉金やらんちゅうなど同じ丸型体型の金魚と組み合わせると、泳ぎのペースが合いやすく安心です。
水槽は広めに確保し、障害物は丸みのある飾りや流木を選んで目を守るようにしましょう。
また、餌は沈下性のものを複数の場所にまいて与えることで、餌の取り合いを減らすことができます。
観察を怠らず、性格の合わない個体がいればすぐ隔離する判断も大切です。
出目金と混泳できる?代表的な魚との相性
出目金とピンポンパールとの混泳

ピンポンパールは出目金と同じく泳ぎが遅く、性格も温厚です。そのため相性は良好で、いじめが起こる可能性は低いでしょう。ただしどちらも体が丸く視力が弱い点が共通しており、餌の取り合いに負けやすいので、餌を複数の場所にまいて与えるなどの工夫が必要です。
出目金とメダカとの混泳

メダカは泳ぎが早く小型なため、出目金にとっては口に入るサイズであれば捕食対象になってしまいます。
メダカ側がいじめることはありませんが、長期的に混泳は難しく、基本的には避けるのが無難です。
出目金と和金との混泳

和金は泳ぎが得意で活発、気性もやや荒めなため、泳ぎの遅い出目金がいじめの対象になることがあります。
また餌を先取りされやすく、出目金に餌が行き渡らないこともしばしば。相性は悪いため混泳はおすすめできません。
出目金と琉金との混泳

出目金の元となった品種である琉金とは相性が良いです。
どちらも泳ぎが遅く温厚なため、いじめのリスクは低いでしょう。
ただし個体差で性格がきつい琉金もいるため、混泳後は観察を続けることが大切です。
出目金とらんちゅうの混泳

らんちゅうも丸い体型で泳ぎが遅いため、出目金と混泳しやすい相手です。
お互いにいじめが起こりにくく、のんびりした混泳水槽が作れます。
ただしどちらも目や体表が傷つきやすいので、水槽内のレイアウトはシンプルに保ちましょう。
出目金と小赤との混泳

小赤(金魚すくいで見られる幼い和金)は活発で泳ぎが早いので、出目金をいじめる可能性があります。
体格差があると出目金が負けやすく、餌の競争にも不利です。
基本的には混泳は避けた方が安全です。
出目金とエビとの混泳

ミナミヌマエビやヤマトヌマエビなど小型のエビは、出目金に食べられるリスクがあります。
水槽掃除役として導入されることもありますが、出目金が興味を持つと捕食してしまうため長期的な共存は難しいです。
出目金とドジョウとの混泳
ドジョウは底で生活するため、泳ぎの遅い出目金とは水槽内であまり干渉しません。
そのため比較的相性は良い方です。
ただしドジョウは砂に潜る習性があるので、底砂が粗いと怪我をする恐れがあり、レイアウト選びには注意が必要です。
出目金とコメットとの混泳

コメットは体が細長く泳ぎが早い金魚で、和金と同様に出目金と相性は悪いです。
出目金がいじめられたり餌を横取りされたりする可能性が高く、目を突かれる事故も起こりやすいので混泳は避けるべきです。
出目金の性格について【まとめ】
出目金は基本的に温厚で飼いやすい金魚ですが、目の弱さや泳ぎの遅さからいじめの対象になりやすい一面もあります。
混泳相手や飼育環境に配慮することで、出目金本来の可愛らしさを長く楽しむことができます。
ぜひ本記事を参考に、出目金の平和な飼育環境を整えてあげてください。