
「おやつは喜んで食べるのに、ご飯は全然口にしない…」そんな状況は飼い主にとって大きな不安です。
実はこれは単なる好き嫌いではなく、偏食や体調不良のサインであることも。
この記事では、うさぎがご飯を食べない理由とすぐにできる対処法を解説します。
うさぎがご飯を食べない時に考えられる原因
ストレスによる「うっ滞」

一番最初に考えられ、大体の原因になるのは主にストレスです。
この場合
- ご飯を変えた又は湿気っている
- 引越しをした
- ゲージの中が汚い
- 季節の変わり目
- 室温がおかしい
など様々な原因が考えられます。
うさぎさんは過度なストレスを感じると胃腸の働きが止まる「うっ滞」を引き起こしてしまいます。
うっ滞になるとあんまり動かなくなったり、息苦しそうにしていたりします。
お腹が張っているのですから当たり前ですね。
うさぎさんは我々人間が思っているよりも繊細で厄介なことに弱っているところを隠す生き物です。
体調が悪い時はなにか周りで変化がなかったか思い返してみましょう。
対処法は特にありません。
うっ滞はうさぎさんにとってよくなってしまううえに比較的亡くなる可能性が高い症状です。

素人は手出しをせず即座に病院へ連れていきましょう。
対策としてはご飯変えない、ゲージ内を清潔に保つなどとにかくストレスをかけないことが大切です。
毛球症

うさぎの換毛期は主に1年に2回、3月~4月の春と9月~10月の秋。
更に4月~6月の初夏、11月~12月の冬の計4回来る子もいます。

この時期に食欲がない場合は「毛球症」を疑いましょう。
毛球症はうっ滞が原因でなる病気です。
簡単に説明すると
- 換毛期にストレスでうっ帯を起こす
- 胃腸がうまく働かなくなる
- 毛球症になる
- ご飯を食べなくなる
というわけです。
うさぎさんはねこちゃんと違い吐き出すことが出来ないので、便と共に排出するしかありません。
この場合、糞が数珠状に繋がっていたりするなどの変化があります。
もちろん換毛期じゃなくてもなる可能性はありますが、毛が生え変わるこの時期は特に気をつけましょう。
対処法は特にありません。
即座に病院、最悪手術です。
対策として出来ることは日頃からこまめなブラッシングをする、牧草をあげる、過剰な毛づくろいを防ぐため退屈させないなどがあります。
歯が伸びている

日頃、適度に牧草など硬いものを与えていますか?
そうでない場合「不正咬合(ふせいこうごう)」が考えられます。
不正咬合とは伸びている歯のせいで噛み合わせが悪くなっている状態です。
うさぎさんの歯は生涯に渡って伸び続けるものなので使わずに放置した場合、口の中を傷つけてしまうのは必然です。
うさぎさんからしたら食欲はあるのに痛くて食べられないといったところでしょうか。
人間でいう口内炎ですね。
原因として先天性のもの、高いところから落ちたなどで歯が曲がってしまった怪我による外傷性のもの、食生活によるものなどがあります。
対処法は強制給餌がありますが一時凌ぎにしかならないので病院へ行って歯を削ってもらいましょう。
対策として出来ることは齧り木をゲージに置いてあげたり牧草をあげ、歯を使わせることです。
うさぎがおやつは食べるのにご飯を食べない理由と対策
偏食になっている場合

うさぎは嗜好性の高いフルーツや(うさぎ用の)クッキーなどのおやつを好むため、一度それに慣れてしまうと牧草やペレットを食べなくなることがあります。
これは「好き嫌い」ではなく、栄養バランスが崩れている危険信号です。
おやつばかり食べ続けると歯の摩耗不足や肥満、腸内環境の悪化を招きます。
対策としては、おやつを一時的に完全に控え、牧草を主食とした食生活に戻すことが重要です。
ペレットや牧草に問題がある場合

与えているご飯が古くなって風味が落ちたり、湿気を含んで味が変化した場合、うさぎは口にしなくなることがあります。
また、急にメーカーや種類を変えた際に食べなくなるケースもあります。
新鮮で香りの良い牧草を用意し、ペレットも少量ずつ慣れさせていくことが大切です。
匂いづけとして少量のハーブや乾燥野菜を混ぜると食欲が戻る場合もあります。
病気のサインである場合

おやつは食べるのに主食を口にしないのは「食欲はあるが、噛むと痛い」「飲み込みにくい」といった体の異常が隠れていることもあります。
代表的なのが歯の不正咬合や口内の炎症で、硬い牧草やペレットは避けて柔らかいおやつだけ食べてしまうのです。
この場合は早急に動物病院で診察を受け、歯の処置や腸の動きの確認を行う必要があります。
うさぎがご飯を食べない?その原因と対処法【まとめ】
うさぎがご飯を食べずおやつだけ食べるのは要注意。
放置すると栄養失調や命に関わる病気に繋がります。
普段からご飯とおやつのバランスを見直し、異常があればすぐに病院へ。
あわせて「うさぎの食欲不振」「うっ滞の症状」関連記事もチェックして、安心して飼育できる環境を整えてあげましょう。