
「うさぎの呼吸が早いのは大丈夫?」と不安に思う飼い主さんは多いでしょう。
実は肥満や熱中症、病気、さらにはストレスなどが原因で呼吸が速くなることがあります。
本記事では、考えられる原因と家庭でできる観察や対策を分かりやすく解説していきます。
うさぎの呼吸が早い原因は?
うさぎの呼吸が早いまたは荒いときに考えらえる原因は、大きく分けて4つに分かれます。
肥満による呼吸のしづらさ

うさぎは肥満になってしまうと気道をふさいでしまい、呼吸をしづらくしてしまいます。
この場合には、鼻のヒクヒクした動きも同時に早くなる傾向が強いです。
熱中症

うさぎは寒さには強いですが、人のように皮膚から発汗したり、犬のようにあえぎ呼吸をして体温の調整をすることが出来ないため、暑さにはとても弱い動物です。
そのため、室温が28℃を超えると熱中症のリスクが高くなってしまいます。
室温が28℃を超えた場合、少しでも体温を下げるために呼吸を早くすることで熱を逃がそうとしているのです。
呼吸が早くなる他にも、よだれや耳が赤くなる症状がみられたら、熱中症が疑えます。
心疾患

うさぎの心疾患で多くみられるのが僧帽弁閉鎖不全症といわれる病気です。
呼吸困難や失神、元気がない、食欲低下、あまり動かなくなるなどの症状ありますが、これらの症状は重症になって初めて現れることが多いので、飼い主さんが気付いた時にはもう手遅れである場合も多くはありません。
上・下部呼吸器疾患

上部呼吸器疾患とは、鼻腔炎や副鼻腔炎のことを言います。
鼻・鼻腔~咽頭・喉頭までのどこかに炎症や感染がある場合は呼吸が早くなるという症状が出ます。
下部呼吸器疾患の原因は、肺炎や肺水腫、肺腫瘍などが考えられます。
うさぎの呼吸が早い対策は?

それでは、うさぎの呼吸が早くなったことへの対策をご説明していきます。
呼吸の速さやリズムを観察する
うさぎの呼吸は通常1分間に30〜60回ほどとされています。
もしそれを大きく上回るような呼吸数や、呼吸のリズムが乱れている場合には要注意です。
口を開けて呼吸している、胸やお腹の動きが大きすぎるなども危険サインとなります。
呼吸の速さを把握しておくことは、病院に連れて行った際にも診断の助けになります。
落ち着ける環境を整える
呼吸が早いときに大切なのは、まず環境を安定させることです。
騒音や急な動きがない静かな部屋で、照明も落ち着いた状態にしてあげましょう。
移動や抱っこで無理に落ち着かせようとすると逆効果になるため、できるだけケージ内で自然に安心できるように配慮します。
餌やおやつ、運動量の見直し
うさぎは肥満になると気道が狭くなるため、まずは餌やおやつの量や種類を見直すようにしましょう。
また、運動量が足りていない場合も肥満になりますが、もともとふわふわのうさぎは肥満が分かりにくいと言われています。
体重を測ってみるか動物病院に行くようにしましょう。
室温の見直し
上でも説明したようにうさぎは暑さにはとても弱い動物です。
そのため、室温28℃程度でも熱中症をおこす危険性があるため、室温を見直してみましょう。
もし暑かった場合は温度を下げ、水分を多めに取らせるようにしましょう。早い呼吸が続く場合はすみやかに病院に連れていくようにしましょう。
応急的にできるケアと注意点
熱中症が疑われる場合は、エアコンや扇風機で室温を下げ、耳や体を軽く濡らしたタオルで冷やすと体温を下げる助けになります。
ただし、急激に冷やしすぎるのは体調を崩す原因にもなるため注意が必要です。
また、呼吸が早いまま長時間続いたり、食欲不振やぐったりする様子が見られる場合は、ためらわず動物病院に連れて行きましょう。
すみやかに病院を受診する

呼吸が早くなっているのが続いている場合、何らかの病気が隠れている可能性がありますので、すみやかに病院に連れていきましょう。
しかし、うさぎはストレスに弱い動物ですので移動が致命的になる場合もありますので、覚悟の上で病院に連れていきましょう。
うさぎはストレスに弱い!原因と対策は?

「うさぎはストレスに弱い」という言葉を聞いたことがあるとは思いますが、まさにその通りです。
うさぎがストレスを感じる原因と対策は以下の通りです。
音
うさぎは聴覚が敏感ですので大きな音が苦手です。
そのため、うさぎがいる部屋で大きな音を立ててドアの開け閉めをしたり、大声を出すのは避けましょう。
ある程度の音には慣れてくれますが、お迎えして数日は出来るだけ静かにして徐々に慣れさせるようにしましょう。
環境
湿度や室温だけでなく、不衛生な場所や不慣れな場所への環境の変化はうさぎにとってはストレスになります。
そのため、部屋の模様替えはなるべくうさぎが歩く周囲は行わないようにしましょう。
また、トイレはこまめに掃除してあげ、衛生的な環境を保ってあげるようにしましょう。
におい
うさぎの花はとても敏感ですので、魚が焦げたにおいやたばこのにおい、香水や芳香剤を避け他方がよさそうです。
うさぎが落ち着くのは自分自身のにおいですので、必要以上に消臭しないようにしましょう。
うさぎが苦手な方法でのふれあい
うさぎは個体差でふれあいが苦手な子もいれば、大好きな子もいます。
嫌がるうさぎを長時間抱っこしてしまうとそれだけでストレスを感じてしまうので、焦らずふれあいを持つようにしましょう。
うさぎは抱っこが嫌になると急に逃げることがあるので、飼い主が床に座った状態で抱っこするなど、うさぎがけがをしないようにしましょう。
また、抱っこしたいからとうさぎを追い回すことはやめましょう。人間を怖いと認識してしまうと、もう懐いてくれなくなります。
孤独と退屈
うさぎは群れで生活するので、単独で孤独に過ごすこともストレスになります。
そのため、1日に数時間は飼い主が遊んだり、かまったり、部屋の中を散歩させてあげるようにしましょう。
おやつを探させたり、おもちゃを使ったりすると良い遊びになります。
うさぎの呼吸が早い原因と対策は?【まとめ】
うさぎの呼吸が早いのは体からの大切なサインです。
肥満や暑さ、病気やストレスなど原因はさまざまですが、飼い主が冷静に観察し環境を整えることで早期対応が可能になります。
少しでも異変を感じたら早めに病院で診てもらいましょう。
呼吸の状態は命に直結するため、普段からよく観察する習慣をつけておくことが大切です。