
うさぎが首を振る姿を見て「喜んでいるのかな?それとも病気?」と不安になる飼い主さんも多いでしょう。
実際には、単なる興奮や毛づくろいによるものから、耳ダニ・外耳炎・神経疾患など深刻なケースまで理由はさまざまです。
本記事では、うさぎが首を振る行動の意味と、病気との見分け方を詳しくご紹介します。
うさぎが走りながら首を振る理由は?

うさぎが首を振る行動をした場合、ほとんどの場合は心配いりません。
うさぎは興奮して頭を左右に振りながら走り回ったり、じっとしていたところからいきなり頭を振りながら走り出すようなこともあります。
一見びっくりはしますが、嬉しい、楽しいという感情が爆発している表れですので心配することはありません。
うさぎが首を振るその他の理由は?病気に要注意!

興奮しながら走り回っている場合には心配はいりませんが、病気の可能性がある場合もあります。
それでは、要注意が必要な病気を紹介していきます。
ウサギ耳ダニ(ウサギ耳疥癬)
ウサギキュウセンヒゼンダニというダニが耳道に寄生して外耳炎を引き起こします。
イサギ耳ダニの主な症状は耳のかゆみです。
そのため、初期症状は分かりづらく、症状が激しくなってから気付くこともあります。
症状が進むにつれて、うさぎが耳を掻いたりするため浸出液がでてしまったり、耳がカピカピになってしまいます。
うさぎが頭を左右に振ったり、耳介を激しく振ったり、後ろ足で執拗に掻いてしまって掻き傷を作ってしまいます。
症状をそのままにしておくと、症状が耳から外陰部、顔面、頸部、四肢などに拡がってしまい、皮膚炎を起こしてしまうため注意が必要です。
細菌性外耳炎
うさぎはもともと細菌性外耳炎が起こりやすい耳の構造をしています。とくにロップイヤー系などの耳が垂れさがったうさぎは注意が必要です。
症状としては、
- 白やクリーム色の耳垢
- 耳介を頻繁に掻く
- 耳道に足を入れている様子がある
- 頭を左右に振る
このような症状が見られる場合は細菌性外耳炎に罹ってしまっている可能性がありますおんで病院に連れていくようにしましょう。
中枢神経症状
初期の中枢神経症状として、
- 頭を振る
- ふらつく
- 体が揺れる
という症状があります。
揺れる方向は決まっておらず、水平にも垂直にも揺れる様子があり、揺れ幅も大きい場合も小さい場合もあります。
体の揺れや頭の振りは一時的で、すぐ正常に戻ることも多く、飼い主が違和感程度に思ってしまうことも多いようです。
体の揺れと同時に眼振という目が揺れる症状が起こることがあります。
この初期症状がみられた場合には、エンセファリトゾーン症と呼ばれる病気の発症に気をつける必要があります。
エンセファリトゾーン症というのは、突然死を引き起こしてしまう疾患ですので、速やかに病院に行く必要があります。
うさぎが首を振る行動と日常のしぐさの違いを知ろう

ごはんやおやつのときに首を振る
うさぎは食事のときに、牧草を引きちぎったりペレットを噛んだりする拍子で軽く首を振ることがあります。
これは単純に咀嚼の動きの一部であり、病気ではありません。
おやつをもらった時に首を小さく振るのも、喜びの表現の一つと考えられています。
毛づくろいやかゆみのときに首を振る
毛づくろいの最中に、顔や耳のあたりを掻いたり舐めたりしながら首を振ることもあります。
特に換毛期には細かい毛が耳や顔まわりに入り込み、違和感を覚えて首を振ることがあります。
こうした場合は一時的で、すぐに落ち着くのが特徴です。

本当に病気が隠れている首振りとの違い
健康な首振りは一過性で、食事や毛づくろいなど特定の行動に付随して起こります。
反対に、病気が原因の場合は「繰り返し同じ動作をする」「ふらつきや眼振を伴う」「耳垢や赤みがある」などのサインが一緒に現れることが多いです。
日常のしぐさと病気による動きを見分けるためには、時間の長さや頻度を観察することが大切です。
病的な首の振りかを確かめる方法は?

うさぎが首を左右に振ったりふらついている様子がみられた場合、まずは興奮しているかどうかを落ち着いて確認しましょう。
飼い主に声をかけられたり、部屋んぽが始まってテンションが上がっている場合には、落ち着くまで待ちましょう。
興奮していなくても首を左右に振っている場合には、速やかに病院に連れて行くようにしましょう。
まとめ
うさぎが首を振るのは、単なる喜びや毛づくろいといった無害な行動のこともあれば、耳や神経の病気のサインである場合もあります。
行動の様子や頻度をよく観察し、少しでも異常を感じたら早めに病院へ相談することが大切です。
日常の仕草を理解しつつ健康チェックも兼ねれば、うさぎとの生活がより安心で楽しいものになるでしょう。