
子犬を迎えると「低血糖に気をつけてブドウ糖を与えてください」と言われることがあります。
でも実際、いつまで続ければいいのか迷いますよね。
この記事では、ブドウ糖が必要な理由、やめる目安、量やあげ方まで、子犬の成長に合わせて判断できるよう分かりやすくまとめました。
初めての飼い主さんでも安心してケアできる内容になっています。
子犬にブドウ糖はいつまであげたら良い?
生後5ヶ月までで卒業することが多い

おおよその目安ですが、子犬は生後3~4ヶ月あたりにふやかしフードからドライフードへの切り替えが始まります。
この頃から、完全にドライフードに切り替わる生後5ヶ月前後までで、ブドウ糖を卒業することが多いようです。
ただし、これは順調に成長している子犬の場合なので、食べる量が少ない、思ったより体重が増えていない、体調を崩しがちという子犬の場合は、もう少し長い期間ブドウ糖が必要なこともあります。
ブドウ糖は肝臓でグリコーゲンに変換されて蓄えられ、必要な時にまたブドウ糖に作り変えることで血糖値を正常に保つような仕組みになっています。
この機能がきちんと働くような体に成長していれば早いうちにブドウ糖を卒業できるし、未発達の場合は長めにあげることが必要なのです。
とはいえ、初めて子犬を迎えた飼い主さんなら愛犬がみんなと同じように成長しているかどうかがわかりにくいですよね。
そんな時は、獣医さんに相談してみると良いと思います。
ワクチン接種の時などに、いつまでブドウ糖をあげたら良いか聞いてみれば、その子の成長の様子から判断してもらえるのではないでしょうか。
子犬のブドウ糖をやめる判断基準

体重の推移と食事量が安定しているか
ブドウ糖を卒業できるかどうかは、生後月齢だけでは判断できません。
もっとも分かりやすい目安は「体重が安定して増えているか」「1回の食事をしっかり完食できているか」です。
急に食べる量が減ったり、体重が増えにくい時期が続く場合は、体の糖代謝がまだ未発達で、低血糖のリスクが残っている可能性があります。
この場合は、月齢に関わらずブドウ糖を継続したほうが安全です。
遊びの後の疲れ方・眠りの深さから分かる変化
子犬は体力がついてくると、運動後の疲れ方が変わってきます。
すぐにぐったりしてしまう時期は、興奮や運動による血糖値の変動が大きいため、ブドウ糖が必要なことがあります。
いっぽう、遊びの強度が上がってもしばらく元気に動けたり、適度に休めるようになると、体が血糖値を安定させる力が育ってきたサインです。
こうした変化を毎日観察しておくことで、卒業のタイミングがつかみやすくなります。
低血糖の「前兆サイン」が出なくなるか
子犬が低血糖になる前には、軽いふらつき、ぼんやりする、元気が急に落ちる、震えるなどの前兆が見られることがあります。
こうしたサインがまったく出なくなり、散歩や遊びのあとも安定して行動できるようになれば、ブドウ糖の必要性は少しずつ減っていきます。
反対に、わずかでも前兆が続くようなら、月齢に関係なくブドウ糖を継続し、早めに獣医師へ相談する方が安全です。
食事時間の間隔を伸ばしても平気かどうか
成長とともに、空腹時間を少しずつ延ばしても問題なく過ごせるようになります。
たとえば、以前は4時間空くだけで元気がなくなっていた子が、6時間空けてもいつも通りに動けるようになった、といった変化です。
この「空腹に強くなる」状態が安定してきたら、ブドウ糖を減らす・やめる判断の重要な材料になります。
子犬にブドウ糖をあげるタイミング

ブドウ糖は低血糖を起こさせないためにあげるものです。
そのため、低血糖を起こしやすい状況になる前にあげるのが一番良いタイミングになります。
子犬が低血糖になりやすいのは以下のような時です。
半日以上何も食べていない時
食欲がなく思ったようにご飯を食べてくれない時は、半日まで待たずにブドウ糖をあげるようにしてください。
また、食欲がないことは問題になりやすいため、早めに獣医さんに相談してください。
ストレスを感じた時
動物病院でのワクチン接種や部屋の模様替え、近隣での工事の音、雷の音など、普段と違う状況は子犬のストレスになりがちです。
こんな時もタイミングを見計らって小まめにブドウ糖をあげてくださいね。
興奮した時
たくさん遊んで楽しくなった時や、トイレの時、来客など、子犬は色々なことで興奮しやすくなります。
こんな時もブドウ糖を必要とするタイミングです。
子犬へのブドウ糖のあげ方と量について

子犬を迎えたペットショップやブリーダーによって異なりますが、1回1mlをシリンジで経口投与するのが一般的です。
あげ方は、液体のブドウ糖を1mlシリンジに取り、子犬の口の横に差し込みます。
そして歯のすき間からゆっくりと入れて飲ませるようにしましょう。
私は昔、真正面からシリンジを入れて飲ませたことがあるのですが、いきなりブドウ糖がノドを直撃してむせて苦しい思いをさせてしまったことがありました。
一度怖い思いをするとブドウ糖やシリンジを拒絶するようになってしまうので、必ず口の横から、ゆっくり丁寧に飲ませるようにしてあげてくださいね。
ご飯に混ぜるあげ方でも大丈夫
簡単そうに思えても、実際にシリンジを使ってみたら、思いっきりブドウ糖を押し出してビックリさせてしまったり、子犬がイヤイヤして飲んでくれなかったりして、うまくできないこともあるかもしれません。
そんな時は、ご飯に混ぜるあげ方でも大丈夫です。
犬は甘いものが好きなので、ブドウ糖の甘みが加わったことでご飯を食べなくなることはほとんどありません。
ただ、ご飯に混ぜるあげ方をする場合は、ご飯の回数を4回くらいにすることをおすすめします。
できるだけ空腹時間を短めにするように気をつけてあげてくださいね。
子犬にブドウ糖はいつまで必要?【まとめ】
子犬のブドウ糖は、生後5ヶ月前後が一つの目安ですが、実際には体重の増え方や行動の安定、空腹に強くなってきたかどうかが重要な判断ポイントです。
迷うときは獣医師のチェックを受けながら進めると安心です。
しっかり食べて遊べる体が整うまで、安全に成長をサポートしていきましょう。