
子犬を迎えると、「歯磨きガムはいつから与えていいの?」と気になりますよね。
乳歯のうちは噛む力も弱く、誤飲の危険もあるため、スタート時期はとても大切です。
基本的に、子犬用のやわらかい歯磨きガムなら 生後3ヶ月頃(乳歯が生え揃う時期) から使える場合が多いですが、商品ごとに適応月齢が異なるため注意が必要です。
また、歯磨きガムは「歯磨きの代わり」ではなく、あくまで補助的なケアとして使うことが大切です。
この記事では、歯磨きガムをいつから始めるべきか、その理由、安全に使うための注意点、年齢別の選び方のポイントを分かりやすく解説します。

子犬は歯磨きガムをいつから使える?

子犬に歯磨きガムを与えられる目安は 生後3ヶ月頃 です。
この時期になると乳歯が生えそろい始め、少しずつ「噛む力」が安定してくるため、やわらかい子犬用ガムなら安全性が高まります。
ただし、どの子犬にも共通で「3ヶ月になったらOK」というわけではありません。
歯磨きガムは商品ごとに対象月齢が決められているため、まずは パッケージに記載された対象月齢を確認することが最重要 です。
対象月齢よりも早く与えると、乳歯や歯茎への負担・誤飲のリスクが一気に高くなります。
また、生後5〜6ヶ月頃になると乳歯から永久歯に生え変わる時期になります。
歯がぐらぐらしたり歯茎が敏感になったりしやすいため、刺激の強いガムは避け、引き続きやわらかいタイプを選ぶことが安心です。
子犬に歯磨きガムを早く与えてはいけない理由

子犬の歯磨きガムは「できるだけ早く始めたほうが良さそう」と思われがちですが、月齢が早すぎるとトラブルの原因になります。
特に生後2ヶ月前後の子犬は体も歯もまだ未発達で、成犬向けのガムはもちろん、子犬用のガムであっても注意が必要です。
ここでは、早期に与えることで起こりやすい理由を整理しておきます。
誤飲リスクが高い
月齢が低い子犬は噛む力が弱く、ガムをうまくほぐせません。
結果として、そのまま丸飲みしてしまったり大きな塊を飲み込んでしまうことが起こりやすく、消化不良や喉・腸の詰まりにつながる危険があります。
乳歯のグラつきや歯茎の負担につながる
乳歯は生後数ヶ月の間はまだ根が浅く、ぐらつきやすい状態です。
硬めのガムを噛むと歯茎に強い力がかかり、炎症や痛みの原因になることがあります。
歯が抜ける時期に噛みすぎて出血することもめずらしくありません。
消化に負担がかかりやすい
幼い子犬の消化器官はまだ未成熟です。
噛み砕いたガムの一部がそのまま胃腸に負担となり、吐き戻しや軟便につながるケースがあります。
月齢に合わないガムを与えるほど、そのリスクは高くなります。
安全に与えるためのポイント

子犬に歯磨きガムを与えるときは、「月齢に合った商品を選ぶ」だけでなく、与え方そのものにも注意が必要です。
ガムは便利なケア用品ですが、使い方を誤ると飲み込み事故や歯のトラブルを引き起こす可能性があります。
ここでは、安心して使うための基本的なポイントをまとめておきます。
必ず「子犬用」のやわらかいタイプを選ぶ
子犬の歯や歯茎はまだデリケートです。
成犬用のガムは硬すぎて負担が大きく、歯が欠ける、歯茎を傷つけるなどのトラブルにつながりかねません。
月齢表示が明確で、指で軽く押すと少しへこむくらいの柔らかさのものが安心です。
飼い主が見ている時だけ与える
歯磨きガムは“与えっぱなし”がもっとも危険です。
噛んでいるうちに小さくなり、そのまま丸飲みしてしまうことがあります。
特に子犬は興奮して勢いよく噛むため、サイズの変化にも気づきにくいもの。
必ず近くで様子を見ながら与え、飲み込みそうになったら早めに取り上げてください。
サイズは「飲み込めない長さ」が必須
ガムは大きすぎると噛みづらく、小さすぎると誤飲につながります。
基準としては、子犬が口にくわえても“根元まで口に入らない長さ”が理想です。
ガムが短くなってきたら新しいものに取り替えるようにしましょう。
年齢別の歯磨きガムの選び方

子犬は月齢によって歯や噛む力が大きく変わります。
そのため「いつから与えられるか」だけでなく、その時期に合ったガムを選ぶことが大切です。
ここでは、月齢ごとに注意したいポイントを整理しておきます。
生後3〜4ヶ月(乳歯期)
乳歯が生えそろい、少しずつ噛む力が安定してくる時期です。
この段階では、必ず 子犬用・やわらかめタイプ を選びましょう。
指で簡単に曲げられるくらいの柔らかさが理想で、噛んだ時に砕けず、徐々にほぐれるタイプが安心です。
また、噛む時間は短めにし、最初は5分程度から様子を見るようにしましょう。
生後5〜6ヶ月(歯の生え変わり期)
乳歯が抜けて永久歯に変わる、とてもデリケートな時期です。
歯ぐきがむず痒くなるため、子犬が「噛みたい欲求」が強くなりますが、ここで硬いガムを与えると歯ぐきの傷や余計な出血につながることがあります。
引き続き やわらかいガム を選び、乳歯が抜けた日はガムをお休みするか、噛む時間を短くして負担を減らしてください。
生後7ヶ月以降(永久歯が安定し始める時期)
永久歯がそろい、噛む力がしっかりしてくる頃です。
この時期になると、市販の「子犬〜成犬向け」の少ししっかりしたガムも選択肢に入ってきます。
ただし、いきなり硬いガムに切り替えるのではなく、まずは 弾力のあるミドルタイプ から始め、問題がなければ少しずつステップアップしていく方法が安心です。
歯磨きガムだけでは不十分?効果と限界を解説

歯磨きガムは便利なケア用品ですが、「これさえ噛んでいれば歯磨きは不要」というわけではありません。
できることと、できないことを理解しておくことで、虫歯や歯周病を効果的に防げるようになります。
歯磨きガムが得意なのは、主に 歯の表面についた軽い汚れを落とすこと です。噛むことで唾液の量も増え、口内環境を整えるサポートにもなります。
歯石の原因になる食べかすを減らせる点もメリットといえるでしょう。
しかし、歯磨きガムだけでは 歯と歯の隙間や歯茎のキワについた汚れ までは取りきれません。
これらの部分は歯ブラシでこすらないと汚れが残りやすく、習慣的にガムだけで済ませると歯石が蓄積してしまうことがあります。
そのため、ガムはあくまで「補助的なケア」として使い、基本は 週2〜3回以上の歯ブラシ習慣 をつけることが理想です。
子犬のうちから歯に触れられることに慣らしてあげると、成犬になってからのケアがぐっと楽になります。
FAQ|子犬に歯磨きを与える際のよくある質問

子犬の歯磨きガムについて、飼い主さんがよく疑問に感じるポイントをまとめておきます。初めて歯のケアを始める方がつまずきやすい内容なので、事前に知っておくと安心です。

まとめ
子犬に歯磨きガムを与えるタイミングは、基本的に 生後3ヶ月頃から が目安になります。ただし、商品ごとに対象月齢が異なるため、必ずパッケージで確認してから始めることが大切です。
また、早すぎる時期に与えると、誤飲や歯茎への負担などのトラブルが起きやすくなります。子犬の歯は非常に繊細で、乳歯から永久歯に生え変わる期間は特に注意が必要です。
歯磨きガムを使うときは、
・必ず「子犬用」のやわらかいタイプを選ぶ
・飼い主が見ている時だけ与える
・小さくなったらすぐ交換する
といった基本を守ることで、安全にケアが続けられます。
ただし、ガムはあくまでも“歯磨きの補助”。歯ブラシでのケアを少しずつ習慣づけていくことで、成犬になっても健康な歯を保てるようになります。
子犬の月齢や噛む力に合わせて、無理のないペースで歯のケアを始めていきましょう。