
「うさぎが服を噛んでくるのはなぜ?」「もしかして嫌われている?」と気になったことはありませんか。
うさぎが飼い主の服を噛むのには、構ってほしい、何かを要求している、嫌なことをやめてほしい、縄張りを主張している、布を齧りたいなど、さまざまな理由が考えられます。
そのため、服を噛む=飼い主のことが嫌い、とは限りません。
大切なのは、服を噛んだときの状況や、その前後のうさぎの行動を確認することです。
この記事では、うさぎが服を噛む理由や服を引っ張る意味、気持ちの見分け方、服を噛ませないための対策について解説します。
うさぎが服を噛む理由とは?

うさぎが服を噛む理由はひとつではありません。
同じ「服を噛む」という行動でも、撫でているときと抱っこしているときでは、伝えようとしていることが違う可能性があります。
まずは、考えられる主な理由を見ていきましょう。
構ってほしい・要求を伝えている

うさぎが服を噛んでくる理由のひとつとして、飼い主に構ってほしい、撫でてほしいという要求が考えられます。
筆者が飼育しているうさぎも、部屋んぽの際にはおでこを撫でてほしそうに近寄ってきます。
筆者が床でうたた寝しているときにも寄ってくるので撫でるのですが、撫でるのをやめると服を掘ってきます。
「もっと撫でてよ!」と言っているようにも見えます。
再び撫でると大人しくなり、撫でるのをやめるとまた服を掘ってくるため、この場合は構ってほしいという要求だと考えやすいでしょう。
同じような意味で、服を噛んだり引っ張ったりするうさぎもいます。
ただし、服を噛むたびにすぐ要求をかなえていると、「服を噛めば構ってもらえる」と覚える可能性があります。
普段から十分にコミュニケーションを取りながら、服を噛んだ直後だけを合図にして構うことは避けたほうがよいでしょう。
嫌なことをやめてほしい
服を噛むのは「もっと構って」という意味だけとは限りません。
抱っこや爪切りなど、うさぎが嫌がっていることをしている最中なら「やめてほしい」という意思表示の可能性もあります。
たとえば抱っこ中に急に服を噛んだり、服を引っ張ったりする場合は、降りたい気持ちを伝えようとしていることも考えられます。
服を噛んだという行動だけで意味を決めず、「その直前に何をしていたのか」を振り返ってみましょう。
縄張りを主張している

うさぎは縄張りに関係する行動を見せることがあります。
筆者のうさぎも、部屋んぽの際にいつもと違う物が置いてあると、すぐに匂いを嗅いで顎の下を擦り付けます。
うさぎの顎の下には臭腺があり、物に匂いを付けるマーキング行動が見られます。
うさぎを飼育し始めた頃、サークル内を掃除していると、うさぎが寄ってきてしきりに筆者の服を噛んでくる時期がありました。
しつこく噛んでくるので、掃除ができず困ったことがあります。
この場合は、サークルという自分の場所に飼い主が入ってきたことに反応していた可能性があります。
掃除中だけ服を噛むなど、特定の場所で行動が強くなるのであれば、縄張りへの反応も考えてみましょう。
布を齧ること自体を好んでいる

うさぎには物を齧る習性があります。
そのため、飼い主への意思表示ではなく、服という布そのものを齧りたいだけの場合もあります。
筆者のうさぎを見ていると、単純にカジカジするだけではなく、木の皮を剥ぐように引っ張りながら齧ることがあります。
布も引っ張りながら齧れるため、興味を示すうさぎがいます。
服だけでなく、カーテン、絨毯、クッションなどの布製品も頻繁に齧っているなら、布を齧る行為そのものを好んでいる可能性も考えられます。
ただし、布の繊維を飲み込ませないよう注意が必要です。
うさぎが服を噛む・引っ張る意味は状況で違う

うさぎが服を噛んだり引っ張ったりしたときは、その行動だけを見るのではなく、「いつ・どんな状況で行ったのか」まで確認することが重要です。
同じうさぎでも、場面によって意味が変わることがあります。
撫でるのをやめると服を噛む・引っ張る場合
撫でている間は大人しいのに、手を止めた途端に服を噛んだり引っ張ったりするなら、「もっと撫でてほしい」「まだ構ってほしい」という要求の可能性があります。
筆者のうさぎが服を掘るケースもこのパターンです。
ただし、要求に応えることと、噛むことを習慣にさせないことは分けて考えましょう。
うさぎとのコミュニケーション時間は十分に確保しつつ、服を噛むことだけが要求をかなえる手段にならないようにすることが大切です。
抱っこ中に服を噛む・引っ張る場合
抱っこしている最中に服を噛むのであれば、構ってほしいのではなく「降りたい」「もうやめてほしい」と伝えている可能性があります。
抱っこから逃げようとして体を動かしたり、落ち着きがなくなったりしていないかも確認してください。
うさぎは同じ「服を噛む」という方法を使って、状況によって異なる要求を伝えることがあります。
部屋んぽ中に服を噛んでくる場合
部屋んぽ中に飼い主のところへ来て服を噛む場合は、遊んでほしい、構ってほしい、移動してほしいなど複数の可能性があります。
一方、飼い主に関係なくカーテンやクッションまで齧っているなら、単純に布を齧ることに興味を持っている可能性もあります。
服を噛む前後に何をしていたかを観察すると、理由を考えやすくなります。
掃除中に服を噛んでくる場合
ケージやサークルを掃除しているときだけ服を噛んでくるなら、縄張りに関係した反応も考えられます。
筆者のうさぎも、以前はサークルを掃除していると服を噛んでくることがありました。
そのため掃除中は、うさぎが入ってこられないようにして作業していました。
その後は次第に慣れたのか、現在では掃除中に服を噛むことはなくなっています。
うさぎが興奮しているときは無理に触ろうとせず、安全を確保して落ち着ける環境を作りましょう。
うさぎが飼い主の服を噛むのは嫌われているから?

飼い主の服を噛まれると「嫌われているのかな?」と心配になるかもしれません。
しかし、服を噛むという行動だけで、うさぎが飼い主を嫌っているとは判断できません。
もっと撫でてほしくて服を噛む場合もあれば、抱っこをやめてほしくて噛む場合もあります。
縄張りへの反応や、服の素材そのものに興味を持っている可能性もあります。
つまり、重要なのは「噛んだかどうか」だけではなく、そのときの状況です。
普段は自分から近づいてくるのか、撫でられているときの様子はどうか、どんな場面で服を噛むのかなど、普段の行動と合わせて考えましょう。
うさぎが服を噛むときの気持ちを見分けるポイント

ここまで紹介したように、うさぎが服を噛む理由はいくつも考えられます。
そこで、状況ごとに考えられる意味を整理すると次のようになります。
| 服を噛む・引っ張る状況 | 考えられる意味 |
|---|---|
| 撫でるのをやめると噛む | もっと構ってほしい |
| 抱っこ中に噛む | 降りたい・やめてほしい |
| 掃除中に噛む | 縄張りへの反応 |
| 部屋んぽ中に服を引っ張る | 要求・遊び・移動してほしいなど |
| カーテンなども齧る | 布を齧ること自体への興味 |
ただし、この表だけでうさぎの気持ちを断定することはできません。
服を噛む直前に何があったのか、噛んだ後にどのような行動をするのかまで観察することが見分けるポイントです。
毎回同じ場面で服を噛むのであれば、その前後に共通点がないか確認してみましょう。
うさぎが服を噛むリスクとは?

服を噛む姿はかわいらしく見えることもありますが、そのまま自由に噛ませ続けることはおすすめできません。
うさぎだけでなく、飼い主側にもリスクがあります。
布の誤飲による健康被害
特に注意したいのが、服から噛みちぎった繊維を飲み込んでしまうことです。
布はうさぎの食べ物ではないため、噛みちぎって飲み込ませない環境作りが大切です。
服だけでなく、カーテン、絨毯、クッションなどを齧るうさぎも同様に注意してください。
「齧っているだけだから」と放置せず、布を口に入れている様子があれば噛めないよう対策しましょう。
服の上から飼い主まで噛むことがある
うさぎは服だけを狙っているつもりでも、勢い余って飼い主の皮膚まで噛んでしまうことがあります。
特に薄手の服や袖口、裾周りは注意が必要です。
うさぎの歯によって皮膚を傷つける可能性があるため、服を噛む癖をそのままにしないほうが安心です。
服が破れたり糸がほつれたりする
服を繰り返し噛まれると、穴が開いたり糸がほつれたりすることがあります。
お気に入りの服が使えなくなるだけでなく、ほつれた糸をうさぎがさらに引っ張って口にしてしまう可能性もあります。
部屋んぽをするときは、噛まれて困る服を避けるのも対策のひとつです。
うさぎが服や布を食べてしまったら?
服を噛んでいるところを見つけたときに心配なのが、「布を飲み込んでしまったかもしれない」というケースです。
まず、それ以上布を口にできないようにし、うさぎの様子をよく確認してください。
食欲や便、元気などに普段と違う変化がないか観察します。
布を飲み込んだ疑いがあり、食欲がない、便が出ない・減っている、元気がないなど普段と違う様子がある場合は、自己判断せず動物病院へ相談しましょう。
飲み込んだ量が分からない場合など、異変がなくても心配であれば獣医師へ相談すると安心です。
うさぎに服を噛ませないための対策

うさぎに服を噛ませないためには、叱ることよりも、服を噛みにくい環境を作り、噛んでもよい物へ誘導することが大切です。
原因によっても対応が変わるため、うさぎの行動を観察しながら試してみましょう。
噛まれて困る服や布を届かないようにする
最も確実なのは、噛んでほしくない布にうさぎを近づけないことです。
部屋んぽ中はカーテンをまとめる、衣類を床に置かない、噛まれて困る服を着ないなど、環境を工夫しましょう。
服の裾や袖口をよく狙う場合は、その部分を近づけないようにするだけでも誤飲や服の破損を防ぎやすくなります。
かじり木など噛んでもよい物を用意する
物を齧りたい様子なら、服ではなく安全に齧れる物を用意します。
うさぎは時にはトイレをかじることもあります。

筆者は、うさぎが皮を剥がしながら齧れるように、皮付きのりんごの棒を購入したことがあります。
与えてみると、周りの皮をきれいに剥がしながら齧っていました。
服を引っ張るように噛む場合や、カーテンなどの布類まで齧っている場合は、うさぎ用のかじり木など安全に齧れる物へ興味を移せるようにしましょう。
噛んだ直後に要求をかなえない
構ってほしくて服を噛んでいる場合は、対応にも注意が必要です。
噛まれるたびに撫でたり遊んだりすると、「服を噛めば飼い主が反応する」と覚える可能性があります。
だからといって、うさぎとのコミュニケーションを減らす必要はありません。
服を噛んでいないタイミングで撫でたり遊んだりして、普段から十分なコミュニケーションを取るようにしましょう。
噛む原因に合わせて対応する
服を噛む原因が違えば、適した対策も変わります。
構ってほしいのであれば普段のコミュニケーションを見直し、抱っこ中なら嫌がっているサインがないか確認します。
縄張りへの反応が強いのであれば、掃除中に別の安全な場所で過ごしてもらうなど、興奮しにくい環境を作る方法もあります。
布を齧ること自体が好きなら、噛んでもよい物を用意します。
「噛むのをやめさせる」だけでなく、「なぜ噛んでいるのか」を考えることが対策の第一歩です。
うさぎが服を噛む時にやってはいけない対応

服を噛まれると、思わず大きな声を出したくなるかもしれません。
しかし、怖がらせたり無理に服から引き離したりする方法は避けましょう。
大声で叱ったり叩いたりしない
うさぎが服を噛んだからといって、大声で怒鳴ったり叩いたりしてはいけません。
大きな音に驚いたり、人に対する恐怖につながったりする可能性があります。
また、うさぎの体はデリケートです。
噛む行動をやめさせるために暴力を使うことは絶対に避けてください。
無理に手で払いのけない
うさぎが服を強く噛んでいるときに、手で直接払いのけようとすると、手や指まで噛まれる可能性があります。
急な動きでうさぎを驚かせることもあります。
無理に力で解決しようとせず、服を噛めない環境を作ったり、安全な物へ興味を移したりしましょう。
噛むたびに要求をかなえない
「服を噛むと飼い主が構ってくれる」という流れが毎回続くと、要求するときに服を噛む行動が定着する可能性があります。
構ってあげること自体が悪いのではありません。
服を噛んだ瞬間だけをコミュニケーション開始の合図にしないことがポイントです。
普段から撫でたり遊んだりする時間を確保しましょう。
服以外でうさぎが齧りやすい物にも注意

うさぎが齧る対象は服だけではありません。
部屋んぽをさせる場合は、身近に危険な物がないか確認しておきましょう。
カーテン・絨毯・クッションなどの布類
服と同様に注意したいのが、カーテンや絨毯、クッションなどです。
布製品は引っ張りながら齧れるため、興味を持つうさぎもいます。
しかし、噛みちぎった繊維を飲み込ませるのは避けなければなりません。
布を噛む傾向があるうさぎは、部屋んぽ中に布製品へ近づけない工夫をしましょう。
電気コードやプラスチック製品
電気コードは、うさぎが齧ると感電などの重大な事故につながる危険があります。
コードカバーを利用するなど、うさぎの口が届かないようにしてください。
プラスチック製品も噛みちぎって飲み込む可能性があるため、齧らせないよう注意しましょう。
家具や木製品
椅子やテーブルの脚、家具の角などを齧るうさぎもいます。
家具の場合は塗料などが使われていることもあるため、自由に齧らせるのではなく、うさぎ用として安全性を確認したかじり木などを用意するとよいでしょう。
うさぎが服を噛むことについてよくある質問

最後に、うさぎが服を噛むときによくある疑問をまとめます。
うさぎが服を噛むのは甘えているから?
甘えや「もっと構ってほしい」という要求で服を噛む可能性はあります。
ただし、服を噛む=必ず甘えている、というわけではありません。
抱っこをやめてほしい、縄張りに入ってほしくない、単純に布を齧りたいなど、別の理由も考えられます。
そのときの状況と合わせて判断しましょう。
うさぎが服を引っ張るのはなぜ?
服を引っ張る場合も、構ってほしい、やめてほしい、移動してほしい、布を齧りたいなど複数の理由が考えられます。
撫でるのをやめた直後なのか、抱っこ中なのか、部屋んぽ中なのかによって意味は変わってきます。
服を引っ張る前後の状況を観察することが大切です。
服を噛むのは飼い主が嫌いだから?
服を噛んだという理由だけで、飼い主を嫌っているとは判断できません。
むしろ構ってほしくて服を噛むケースも考えられます。
服を噛む行動だけで判断せず、普段の様子や、どのような場面で噛むのかを確認してください。
うさぎが布を噛むのは大丈夫?
布を少し齧っているだけに見えても、噛みちぎった繊維を飲み込む可能性があります。
そのため、服やカーテン、絨毯などを自由に齧らせることはおすすめできません。
布を好んで齧る場合は、布に近づけない環境を作り、安全に齧れる物を用意しましょう。
うさぎが服を噛む原因は?【まとめ】

うさぎが服を噛むのには、構ってほしい、何かを要求している、嫌なことをやめてほしい、縄張りへの反応、布を齧りたいなど、さまざまな理由が考えられます。
そのため、服を噛むという行動だけで、うさぎの気持ちをひとつに決めつけないことが大切です。
撫でるのをやめたときに噛むのか、抱っこ中なのか、掃除中なのか、服以外の布も齧るのかなど、噛む前後の状況を観察してみましょう。
また、布を噛みちぎって飲み込んだり、服の上から飼い主を噛んだりする可能性もあるため、服を自由に噛ませ続けるのは避けたほうが安心です。
噛んでもよい物を用意し、噛まれて困る布には近づけないようにするなど、原因に合わせて環境を整えていきましょう。