
フェレットの噛み癖に悩んでいる飼い主さんは少なくありません。
実は噛む行動には必ず理由があり、しつけ方だけでなく生活環境や飼い主の対応も大きく関わっています。
この記事では、噛み癖が治らない原因やしつけ方法に加え、悪化を防ぐ環境づくりの工夫も解説します。
フェレットの噛み癖の理由

フェレットが噛むのには必ず理由があります。
単なる「悪い癖」ではなく、その背景を理解することが改善への第一歩です。
歯の生え変わり
まず多いのが成長段階による理由です。
子供のフェレットは歯の生え変わりで口の中がムズムズするため、目の前の物を何でも噛んでしまいます。
成長するにつれて自然に落ち着く場合も多いですが、その間は飼い主の手や家具がターゲットになりやすくなります。
防御反応
次に恐怖や不安による防御反応です。
環境の変化や、突然の抱っこ・耳掃除など嫌な体験がきっかけで「怖いから噛む」という行動に出ることがあります。
この場合、噛むこと自体が自己防衛の手段になっているため、強引にやめさせるのではなく安心できる環境づくりが大切です。
好奇心
また遊びや好奇心から噛むケースも少なくありません。
飼い主の手をおもちゃ代わりにして噛んでしまったり、物を運ぶ途中で力加減ができず強く噛んでしまったりします。
特に多頭飼いの場合は、仲間同士で加減を学ぶことで改善されることもあります。
体調不良やストレス
さらに体調不良やストレスが原因の場合もあります。腰や歯の痛みなどの不調を抱えていると、触られることに抵抗して噛みつくことがあります。
普段と違う様子で噛み癖が強く出ている場合は、一度動物病院で診てもらうことをおすすめします。
フェレットの噛み癖の治し方
しつけ方と注意点

フェレット専門店では、フェレットが噛んだ時に指の第一関節をフェレットの口の中に入れてしつけている様子でした。
それ以外のしつけ方として、以下のようなやり方があります。
- フェレットを保定(首の後ろを手全体で掴む)して持ち上げ、しっかり目を見ながら、「ダメ」としっかりと伝える
- フェレットを保定し、そのまま仰向けにして床につけて、「ダメ」としっかりと伝える
- 興奮しているようなら、落ち着くまでフェレットをケージに戻す
- 物を噛む場合は、「ビターアップル」を吹きかけるのも効果的
ポイントは、「リアルタイムでしつけること」です。
噛んだ瞬間に行わないと、フェレットには伝わりません。
それどころか、人間が一方的に「いじめた」と考えるので、関係が悪化するだけです。
専門店で行われている、指の第一関節を口の中に入れるという方法も、やみくもに行わないでほしいと思います。
加減を間違えると、フェレットの嘔吐の原因になります。
ビターアップルが効果絶大

一方で、物を噛んでもしまう噛み癖には、まずい味のついた「ビターアップル」というスプレーも効果的です。
うちのメスのフェレットは、あちこち潜入しては物を噛みまくるような子でしたが、ある日よりにもよって、ビターアップルのボトルを噛んだことがあります。
スプレーしただけで効果があるものなのに、ボトル自体を噛んだのですから、その威力は凄まじく、ゲーゲー言いながらもがいていました。
それ以来、その子はビターアップルが入ったケースには近づかなくなりました。
自分の経験から学んだことは、フェレットは確実に記憶します。
ビターアップルの他にも、初めからまずい味が付いた電源コードカバーも販売されています。
電源コードを噛みちぎられると、フェレットも電化製品もダメージが大きいので、心配な方は利用すると良いかもしれません。
ストレスを減らす生活環境

フェレットは環境の変化や不安で噛み癖が強くなることがあります。
温度や湿度が安定しているか、隠れ家やトンネルなど安心できる場所があるかをチェックしましょう。
遊ぶ時間が足りずストレスが溜まると、飼い主に八つ当たりのように噛んでしまうこともあります。
定期的に遊びの時間を確保し、エネルギーを発散させてあげることが大切です。

適切なおもちゃで噛む欲求を満たす

フェレットは成長期やストレス時に「噛みたい」という欲求が強まります。
柔らかいぬいぐるみや布製トンネル、フェレット用の噛むおもちゃを用意してあげると、飼い主の手や家具への噛みつきを減らせます。
噛んでも安全な素材を選び、誤飲の危険がある小さな部品が付いていないか確認しましょう。
飼い主の行動パターンを見直す

フェレットは人間の反応を敏感に読み取ります。
大声で叱ったり、過剰にリアクションしたりすると「噛めば注目される」と学習してしまうことがあります。
反対に、噛んでも冷静に無視し、落ち着いた態度で接すると「噛んでも意味がない」と理解しやすくなります。
しつけと同時に、飼い主の対応方法を見直すことも効果的です。
フェレットの噛み癖に関するFAQ

フェレットの噛み癖が治らない時のしつけ方!【まとめ】
フェレットの噛み癖は「原因を理解する」ことが第一歩です。
しつけだけに頼らず、環境改善や飼い主の接し方を見直すことで改善するケースも多くあります。