
フェレットは好奇心旺盛で、人間の食べ物をつい口にしてしまうことがあります。
しかし中には命に関わる危険な食材もあり、誤食を防ぐ注意が欠かせません。
この記事では、フェレットに与えてはいけない食べ物から、安心して与えられる安全な食材、さらにおすすめの専用フードやおやつまで詳しく解説します。
「結局何を食べさせればいいの?」という飼い主さんの疑問を解決できる内容になっています。
フェレットの禁止食べ物

ネギ類・チョコレート類

これはペットとして飼育する犬、猫にも共通するものですが、フェレットにとっても、ネギ類、チョコレート類は、命の危険を伴う危険な食べ物です。
調理中や食事中に床に落としてフェレットに拾われないように、十分に注意してください。
その他、人間の食べ物は基本的に禁止にするくらいの考え方で飼育する方が無難です。
牛乳は下痢の原因に

牛乳、何も味付けをしていない火を通しただけの鶏肉などは与えても害がないとされていますが、牛乳は身体に合わなければ下痢の原因になります。
ヤギミルクなら比較的安全ですが、それもダメな子がいるので注意してください。
野菜や果物も基本的にNG

時々、フェレットに果物や野菜を与える話を聞きますが、こちらも危険と背中合わせになります。
フェレットは植物を消化する酵素をほとんど持ちません。
フェレットにとって植物の栄養は必要ではありますが、身体に栄養素として吸収するためには、酵素分解された状態であることが第一条件です。
肉食動物がこの状態で植物の栄養を摂るには、消化酵素を持つ草食動物の胃を、丸ごと食べる必要があります。
でも、可愛いフェレットが草食動物の胃を食べ物にするなんて、正直考えたくないですよね。
そこで安全で衛生的な形で植物の栄養を補給できるようになっているのが、フードなのです。
生の果物や野菜が直接フェレットの身体に悪影響を及ぼすとは言えないものの、消化できないために下痢や嘔吐の原因になることもあり、栄養を吸収することもほぼできないことから、おすすめしたい食べ物とは言い難いところがあります。
カフェイン・アルコール類

コーヒーや紅茶、緑茶、エナジードリンクなどのカフェイン飲料、さらにアルコール類は絶対にNGです。
フェレットの体は人間と比べて小さいため、少量の摂取でも神経や心臓に強い負担がかかり、けいれんや昏睡を引き起こす危険があります。
誤って舐めただけでも症状が出ることがあるので、グラスや缶を放置しないようにしましょう。
ナッツ類・アボカド

クルミやアーモンドなどのナッツは脂肪分が多く消化が難しいため、膵炎や消化不良を招きます。
また、アボカドにはペルシンという成分が含まれ、中毒症状を引き起こす可能性があるとされています。
人間にとって健康的な食品でも、フェレットにとっては危険食材になり得ます。
スパイスや味付け食品

カレー粉や唐辛子、ニンニクパウダーなど香辛料を含む食べ物も禁止です。
フェレットの胃腸は非常にデリケートで、刺激物を摂取すると嘔吐や下痢を起こすだけでなく、粘膜にダメージが残ることもあります。
また、塩分の多いハムやソーセージなどの加工肉も腎臓に負担を与えるため避けましょう。
飼い主が与えるつもりはなくてもNG食材を勝手に食べるリスク

フェレットはとても好奇心が強く、食べ物を探して勝手に口にしてしまうことがあります。
飼い主が与えるつもりがなくても、床に落ちた物や引き出しの中の食品を持ち去り、隠し場所に運び込んでしまうことも珍しくありません。
実際に、我が家のフェレットは白砂糖の袋を引き出しから持ち出したり、手作りクッキーを盗み食いしたことがありました。
幸い大きな体調不良にはなりませんでしたが、甘い匂いに強く反応するフェレットの習性を実感した出来事です。
このような行動は、一見「いたずら好き」で済まされそうですが、実際には命に関わる危険な誤食につながります。
特にチョコレートやネギ類などの中毒を起こす食材を口にすれば、一瞬の油断で取り返しがつかないことになりかねません。
そのため、調理中や食事中はもちろん、普段から食品はしっかり戸棚や容器にしまい、フェレットの届かない場所で管理することが重要です。
安全なおやつでも危険な可能性

最近ではフェレット用のおやつも多く販売されていますが、注意が必要です。
実際にドライフルーツを与えたところ、消化されずそのまま排泄されたことがあり、フェレットは野菜や果物を消化できないと実感しました。
また「フェレット用チョコレート」にも興味をそそられましたが、乳製品で下痢を起こす危険や、人間用チョコへの誤食につながるリスクを考えて断念しました。
フェレット用だからといって必ず安全とは限らないため、おやつは少量ずつ様子を見ながら与えることが大切です。
フェレットに与えて良い安全な食べ物

ここまで危険な食材について解説してきましたが、実際にフェレットに何を与えればいいのかを整理しておきましょう。
基本は専用フードを中心に、状況に応じて以下のような食べ物を少量取り入れるのが安心です。
専用フードが最も安全

結論として、フェレット専用に開発されたフードが一番安心で、栄養バランスも取れています。
植物性原料をほとんど消化できないフェレットの体質に合わせて作られているため、長期的に健康を守る主食として最適です。
第1位 ニチドウ フェレットフード各種
「グロース」「アダルト」「シニア」と展開されており、形状はドーナツ型で少し硬め。
歯の健康を保ちやすく、嗜好性も高く多くのフェレットに好まれます。
ふやかしても崩れにくく幼少期に重宝しますが、カリカリに切り替える際には下痢を起こす子もいるため注意が必要です。
第2位 イースター フェレットセレクションプロ各種
「グロース」「メンテナンス」「シニア」と年齢別にラインナップされているフードです。
小粒で柔らかめ、栄養価も高く値段も手頃。ただし幼少期にふやかすとべちゃつきやすく、水分調整がやや難しい点があります。
味に癖があり、好みが分かれる傾向があるため2位に。
第3位 マーシャル 高タンパクプラスフェレットフード
昔から多くの飼い主に支持されてきたフードで、嗜好性が高く食欲が落ちた時にも役立ちます。
粒は小粒で柔らかめなので、シニアや食欲のない子にも向いています。
難点は価格が高めで取り扱い店が少ない点ですが、少量を混ぜて与えるだけでも食欲増進効果が期待できます。
フェレットの専用おやつ

フードが主食であることに変わりはありませんが、専用おやつを上手に取り入れることで栄養補助やコミュニケーションにも役立ちます。
フリーズドライの肉系おやつ
鶏ささみやレバー、魚などをフリーズドライにしたおやつは、消化もしやすく嗜好性も高いです。
小さくちぎって与えればトレーニングやスキンシップにも使えます。
フェレット専用のミルクやペースト
ヤギミルクをベースにした粉ミルクや、栄養補助用のペーストタイプのおやつも販売されています。
食欲が落ちたときや薬を飲ませたいときにも便利ですが、糖分や脂肪分が多い製品もあるので与えすぎには注意が必要です。
栄養補助サプリ系おやつ
毛並みや皮膚をサポートするオイルタイプや、ビタミン入りのおやつも市販されています。
ただし体質に合わない場合もあるので、少量ずつ与えて様子を見ながら取り入れるのが基本です。
ちゅーるも少量ならOK
フェレット専用ではなく犬猫専用ですが、ちゅーるも少量ならフェレットに与えることができます。

加熱した鶏肉(ササミなど)

味付けをしていない鶏のササミや胸肉は、おやつやご褒美として少量なら与えて大丈夫です。
ただし主食にしてしまうと栄養が偏るため、あくまで補助的な位置づけに留めましょう。
ヤギミルク

牛乳は消化不良で下痢を起こすことがありますが、ヤギミルクは比較的消化されやすいとされています。
ただし個体差があり、合わない子もいるため、初めて与える場合は少量から試して様子を見てください。
FAQ|フェレットの食べ物・おやつに関するよくある質問

フェレットの食べ物に注意【まとめ】
フェレットにとって危険な食べ物は、意外と私たちの身近にあります。
誤食を防ぐためには、日常的に食べ物を放置しない工夫や、専用フード・安全なおやつを中心とした食生活が大切です。
この記事をブックマークして、いつでも確認できるようにしておくと安心ですよ。