
「フェレットは夜行性だから飼いづらいのでは?」と心配する方は多いですが、実際には飼い主の生活リズムに合わせて起きてくれる順応性の高い動物です。
この記事ではフェレットの睡眠・活動サイクルと、無理なく飼育できる方法をわかりやすく解説します。
フェレットは夜行性が基本

フェレットはイタチ科の動物です。
イタチは基本的に夜行性ですが、日中でも活動することが多く、完全な夜行性と言い切れる動物ではありません。
イタチと同じでフェレットも基本的には夜行性です。
うちのフェレット達も、私が起床すると一緒に起きて、私が仕事に出るまでの時間は部屋で遊んでいました。
休みの日は、昼間でも起きて遊んでいたし、逆に私達が寝ると一緒に寝ていました。
そして、私達が夜更かししていると、夜中でも起きてきて、「出して」と、ケージの中からアピールしてきました。
フェレットは人間の生活リズムに合わせて寝起きするようになってきます。
フクロモモンガのように完全な夜行性の動物よりは、飼いやすい動物だと言えるでしょう。
ペットのフェレットは夜行性から生活リズムを変える
野生のイタチ科と比較したフェレットの行動

野生のイタチ
フェレットはイタチ科の仲間で、野生のイタチは主に夜行性です。
ただし、完全に夜にしか活動しないわけではなく、獲物や環境に応じて昼間でも動きます。
ペットのフェレットも同じように「薄明薄暮性(夜明けや夕方に活発になる傾向)」を持ちながら、人の生活リズムに影響を受けやすいのが特徴です。
そのため、飼育下では夜型と決めつけるよりも「柔軟に生活時間を変えられる動物」と捉えるのが正しいでしょう。
フェレットは飼い主に合わせて生活リズムを変える

フェレットはとても順応性が高く、飼い主が朝方であれば朝に活動時間を増やし、夜型であれば夜に付き合って起きることもあります。
特に幼少期から人間と一緒に暮らしている場合、その傾向は強まります。
つまり「夜行性だから飼いづらい」というより「人に合わせてくれる」動物なのです。
この柔軟さがフェレット飼育のしやすさに直結しています。
夜行性でないと思って油断すると困ること
ただし、夜間に急に活発になる個体もいるため、ケージの場所には注意が必要です。
寝室に置くとガタガタ音や「出して」のアピールで眠れなくなることもあります。
また、暗い時間帯に一人で遊ばせておくと誤飲や脱走のリスクもあるので、必ず安全な環境で管理しましょう。
夜行性の性質を理解したうえで、飼い主が無理なく対応できるよう工夫することが大切です。
フェレットが寝る時間や活動時間はどのくらい?

フェレットの生活は、寝る、起きる、トイレ、ご飯を5時間ほどのサイクルで繰り返します。
夜行性というよりも、24時間このサイクルを繰り返すのが自然ではないかと思います。
寝る時間は、一度の睡眠としては、3~4時間ほどです。
そのくらいで一度トイレに起きて、ご飯を食べたり、部屋で遊んだりすることもあれば、トイレが済んだらまた眠ってしまうこともあります。
1日のトータルで表すと、寝る時間は19時間、活動時間は5時間ほどでしょうか。
1〜3歳くらいまでの若いフェレットなら、これよりも3時間くらい活動時間が増えることもあります。
逆にベビーやシニアになると、20時間以上寝る時間が増えることもあります。
ただ、数時間おきに目を覚ましてチョロチョロ動き回るので、実際は起きている時間が長く感じるかもしれません。
もしもトイレにも起きずに5時間以上眠っているようなら、体調が悪いかもしれません。
また、1時間ほどで起きてトイレを繰り返すのも少し気になります。
下痢をしていないかなども、見てあげてくださいね。
飼い主さんも無理のないフェレットの飼育方法とは?

フェレットが夜行性だからと言って、飼い主さんが夜型の生活をする必要はありません。
フェレットの飼育方法はとてもシンプルです。
1日2回は部屋で遊ばせよう
仕事をしている方なら、朝起きてケージの水やフードを替えて、寝床を整えながら自分の準備をすると思いますが、その間、フェレット達をケージから出して遊ばせてあげましょう。
飼い主さんが出かけるまで遊ばせてあげれば、仕事から帰るまでフェレット達はケージの中で待っています。
少し早起きが必要になりますが、1時間ほど遊ばせてあげられればベストです。
帰宅したら、朝と同じようにお世話をしながら、またフェレット達をケージから出してあげましょう。
できれば今度は、フェレットが眠るまで遊ばせてあげられると良いですね。
人間にも色々と都合がありますが、仕事の間ケージで待っているフェレットのために、できるだけ遊ばせてあげたいな、と私は考えていました。
フェレットは遊ぶことが大好きです。
極端に飼い主さんが無理をする必要はありませんが、1日2回は最低でもケージから出して遊ばせてあげられると良いですね。

フードは切らさないように
犬のように、あればあるだけ食べるというのではなく、お腹がいっぱいになれば食べるのをやめます。
小さい身体で消耗も激しいので、常にフードはケージの中にある状態にしてください。

また、できれば水は、給水ボトルと、ケージに取り付けられる水入れを併用してください。
フェレットは時々、なぜかフードやおもちゃを水の中に入れたりします。
水で遊んでしまって、掻き出す子もいます。
うちのフェレット達は給水ボトルの水を飲むとむせたりしたので、水入れと併用していたのですが、水入れの水が飲めない状態になっていることがありました。
留守中に水がなくなるのは危険です。
フードと水はフェレットの生命線です。
水は確実に飲める状態にしてあげてくださいね。
夜は暗く、朝は朝日が浴びられる生活がベスト
人間の生活リズムに合わせることができるフェレットの飼育方法は、それほど難しくありません。
しかし、どんな生活スタイルだとしても、日照時間や朝日を浴びられる生活を心がけていただきたいと思います。
できれば夜の10時から朝日が出るまでは、真っ暗な環境がベストです。
そして朝日が昇ったら、日の光に当ててあげてください。
フェレットはほとんどが生まれて間もなく、去勢・避妊手術を受けます。
そのせいでホルモンバランスが崩れやすく、副腎疾患になりやすい傾向があります。
これを少しでも回避するために、日照時間の調節が必要です。
最低でも、朝日だけは必ず浴びさせてあげてほしいと思います。
フェレットは夜行性?【まとめ】
フェレットは夜行性の性質を持ちながらも、人間と生活する中で柔軟にリズムを変えてくれる動物です。
寝る時間や活動時間を理解してあげれば、飼育は難しくありません。
日照管理・フードと水・遊びの時間を大切にして、健康で楽しいフェレットライフを送りましょう。
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