
フェレットの小さなくしゃみは可愛らしいものですが、連発すると心配になりますよね。
実はその原因はハウスダストや匂いなどの生活環境から、風邪やアリューシャン病といった病気まで幅広く存在します。
本記事では、フェレットがくしゃみをする理由と見直したい環境ポイント、受診の目安をわかりやすく解説します。
フェレットのくしゃみ|単発と連続の違い

単発のくしゃみは一時的な反応
フェレットが「ブシュッ」と一度だけくしゃみをする場合、多くはホコリやハウスダスト、あるいは一瞬の刺激臭に反応しただけです。
人間と同じで、鼻の中に異物が入った際の防御反応なので、特に心配はいりません。
遊んでいる最中に単発で出るくしゃみは、ごく自然な現象と考えてよいでしょう。
連続するくしゃみは環境要因かアレルギーの可能性
何度も立て続けに「ブシュン、ブシュン」と繰り返す場合は、空気の乾燥やホコリの多さ、トイレ砂の粉など、環境が大きく影響していることがあります。
さらに花粉やハウスダストによるアレルギー反応も考えられるため、室内の掃除や空気清浄機の活用が有効です。
連発が日常的に続くようであれば、アレルギーの可能性を疑ってみましょう。
病気によるくしゃみは連発+他の症状を伴う
風邪やインフルエンザ、アリューシャン病などが原因の場合、くしゃみは連発しやすく、同時に鼻水や発熱、咳、元気の消失といった症状を伴います。
単なる環境要因ではなく病気が背景にある可能性が高いため、早めに動物病院で診てもらうことが大切です。
フェレットのくしゃみの原因
起床時のくしゃみの意味とは?

フェレットは、目を覚ました時にくしゃみをすることが多いと思いませんか?
うちのフェレット達は必ずしていました。
我が家のケージは3階建で、3階から出ることもできたので、抱っこして外に出そうとすると、手の中で「ブシュン!」と、くしゃみをします。
この時、私の手や顔に鼻水らしきものが飛び散ります。
実はこれ、フェレットが鼻を濡らすための生理現象のようです。
フェレットの鼻は、起きている間は適度な湿り気がありますが、寝ている時はカサカサに乾いているのです。
試しに寝ているフェレットの鼻を触ってみると、起きている時とは全然違います。
これは異常ではないので、心配は要らないくしゃみです。
ハウスダストに反応している

フェレットの身体はとても小さいので、床やカーペットのすぐ近くで動きます。
また、チェストやクッションの下など、潜れるところは、どこにでも頭を突っ込んで遊ぶのが大好きです。
そのため、なかなか掃除が行き届かない場所では、ハウスダストに反応してくしゃみを連発することがあります。
一時的なものであれば心配要りませんが、できればフェレットが遊ぶ場所は小まめに掃除してあげたいですね。
強い匂いもくしゃみの原因になる

タバコや香水など、強い匂いを感じた時にも、フェレットはくしゃみをします。
鼻が敏感なので、刺激臭に反応してしまうのです。
その他、食べ物の香辛料や、ネイルカラーや除光液の臭いでもくしゃみを連発することがあります。
私も以前はネイルカラーを塗っていたのですが、塗った後におやつをあげようとしたら、フェレットがくしゃみをして、変な顔をしていたことがあります。
しっかり乾いていても、カラーの臭いはなかなか取れないですよね。
同様に、ヘアカラーの後も反応するフェレットがいるようです。
フェレ友(フェレット友達)で、「フェレットの前では絶対にタバコは吸わない」を徹底している人がいました。
私も、フェレットを飼うようになってから、ネイルカラーをやめて、今では爪も伸ばさなくなりました。
フェレットって人間の手で遊ぶ子も多いですよね。
臭いの問題もありますが、カラーが剥がれて飲み込んでしまったら良くないなぁと思い始めたら、気になって塗ることができなくなりました。
爪のおしゃれは楽しいし私も好きだったので、「やめましょう」と言うつもりはありませんが、臭いや剥がれなどには、十分ご注意くださいね。
湿度や温度の影響

特に冬場の暖房による乾燥や、夏の冷房による温度差で鼻粘膜が刺激され、くしゃみを繰り返すことがあります。
理想は湿度40〜60%、温度18〜26℃前後を保つことです。加湿器や空調管理を工夫すると改善するケースも多いでしょう。

掃除用洗剤や消臭剤による刺激

人間には快適でも、フェレットにとっては強い化学物質が刺激になります。
床用洗剤や芳香剤、ペット用消臭スプレーでも、成分によっては鼻の粘膜を刺激してくしゃみを引き起こします。
掃除の際はフェレットを別室に移動させ、無香料や自然素材の製品を選ぶことが安心です。
ケージや寝床のホコリ・カビ

布製ハンモックや敷材は、知らないうちにホコリやカビが溜まり、フェレットが鼻をムズムズさせる原因になります。
特に梅雨時はカビの繁殖が早いため、定期的に洗濯や日干しを行いましょう。
清潔な寝床は健康維持だけでなく、くしゃみ予防にも効果的です。
病気でフェレットがくしゃみをすることもある!?
生活の中で発生するものが原因でフェレットがくしゃみをすることが多いのですが、それ以外にも少し心配な原因でくしゃみが発生することもあります。
アレルギー反応で起こるくしゃみ

トイレ砂を操って新しくした時に、アレルギーを起こすフェレットもいます。
トイレ砂の細かい粉が鼻に入ってくしゃみをするだけでなく、成分自体が身体に合わなくてくしゃみを起こしてしまうこともあります。
まれに、花粉症のフェレットもいます。
人間が平気であっても、フェレットが反応してしまう場合は、空気清浄機などで対処し、少しでも快適に過ごせるようにしてあげたいですね。
風邪やインフルエンザが原因になることも

フェレットって人間とは全然違う姿なのに、中身は人間そっくりなところがたくさんあります。

くしゃみや咳、発熱など、その症状もほとんど同じなのですが、発熱すると、汗で体温を下げることができないフェレットは、とても危険な状態になります。
また、まれではありますが、くしゃみ、鼻水が長引くと、鼻の軟骨が溶けて、鼻が曲がってしまうこともあるようです。
鼻が曲がった場合、呼吸に影響を及ぼすことも考えられます。
手術で鼻の整形手術ができる場合もありますが、緻密さと正確さを求められる高度な手術になるため、その分費用も高額になります。
そうなる前に、早めに病院で治療してもらうことをおすすめします。
間違っても、人間の風邪薬は与えないでくださいね!
アリューシャン病について

パルボウィルスが原因でイタチ科の動物に発症しやすいと言われる、アリューシャン病。
聞き慣れない病名ですが、実際にこの病気になるフェレットも少なからずいます。
パルボウィルスは、感染している動物の排泄物、血液、唾液からうつるとされています。
初期症状として、麻痺や、くしゃみ、咳などが見受けられます。

末期になるまで重い症状が出ないらしく、診断された時には効果的な治療法が見つからないことも多いため、この病気は早期発見、早期治療が望まれます。
友人のフェレットがこの病気で亡くなったのですが、くしゃみで気づいたわけではなく、全身が麻痺して初めて異変を感じたそうです。
くしゃみだけで病院なんて大袈裟から、と感じるかもしれませんが、「念のため病院へ行く」ということも必要かもしれませんね。
この病気はワクチンも開発されていないというのが、残念なところです。
FAQ|フェレットのくしゃみに関するよくある質問
フェレットがくしゃみを連発!【まとめ】
フェレットのくしゃみは生活環境の刺激による場合が多いですが、風邪やウイルス感染のサインであることもあります。
小まめな掃除や湿度管理で予防を心がけつつ、症状が長引く場合は早めに動物病院で相談しましょう。
記事内リンクから「フェレットの風邪」や「フェレットのアリューシャン病」のページも併せて参考にしてください。