
ピンポンパールは丸い体と小さなヒレが特徴で、とても愛らしい金魚ですが、実は「いじめられやすい品種」とも言われています。
この記事では、いじめの原因や防止策、混泳の可否まで詳しく解説。
飼育で悩んでいる方の参考になります。
ピンポンパールのいじめとは?喧嘩との違いも解説
ピンポンパール同士、または他の魚とのトラブルには「いじめ」と「喧嘩」があります。
一見同じように見えますが、原因や状況は大きく異なります。
いじめの特徴
いじめは、特定の個体が一方的に攻撃や妨害を受け続ける状態を指します。
例えば、弱い個体が常に追いかけられたり、エサを横取りされたりしてストレスを溜めてしまうケースです。
いじめは継続的で、片方が一方的に不利になるのが特徴です。
喧嘩の特徴
喧嘩は、一時的に複数の個体が対等に争う状態を指します。
主にエサをめぐる瞬間的な小競り合いや、縄張りを主張するときに起きることが多いです。
喧嘩の場合は時間が経てば収まることが多く、いじめのように一方が常に被害を受け続けるわけではありません。
見分け方と対策
もし水槽内でトラブルが見られた場合、それが「いじめ」なのか「喧嘩」なのかを見極めることが大切です。
- 短時間で終わる → 喧嘩の可能性が高い
- 特定の個体だけが狙われ続ける → いじめの可能性が高い
いじめの場合は、個体を隔離したり隠れ家を設けるなどの環境改善が必要です。
一方、喧嘩程度ならエサの与え方や水槽サイズを調整することで自然に収まることが多いでしょう。
ピンポンパールのいじめは実際にあるの?
ピンポンパール同士

ピンポンパール同士でもいじめる子はいじめをします。
ピンポンパールの性格、大きさ、エサを食べるペースなど、ほかのピンポンパールと違ったりすることがいじめの原因です。
我先にとエサにありつこうとする子は、後ろから来たピンポンパールを、やめろー!僕のだー!とつっつきにいくことがあったり、ふわふわ泳いでいるピンポンパールのヒレをかじってみたりする子もいます。
ピンポンパールの体格さや、性格、エサを食べるペースが1匹1匹違う為、ピンポンパール同種同士であっても、いじめがおこることがあります。
別種の金魚

別種の金魚とピンポンパールを混泳飼育すると、体格差があるため、いじめをうむ原因になります。
あまりおすすめはしませんが、大きい金魚が小さい金魚をいじめてしまう。
ピンポンパールにも、別種の金魚にも、よくあることです。
ピンポンパールを同種同士で飼育しても、少し体の大きい気性の荒い子などが居ると、エサ争奪戦が始まり、体の小さい子は負けてしまいます。
ピンポンパールと別種の金魚を混泳飼育するなら、いじめをなくす対策として、同じくらいの大きさを2~3匹で飼育してあげれば、飼育は可能です。
ただし、ピンポンパールがエサにありつけているか?はよく見てあげた方が、いいですね。

ピンポンパールと他の魚との関係

メダカや小型魚との相性
ピンポンパールは動きが遅いため、メダカやネオンテトラなどの小型魚と混泳すると、逆に小魚側がつつかれる心配は少ないです。
しかし、小型魚は動きが速く、エサをすぐに食べてしまうため、ピンポンパールが十分に食事をとれなくなるリスクがあります。
長期的に見ると、ピンポンパールが痩せてしまうことにつながるので注意が必要です。
大型魚や肉食魚との相性
アロワナやシクリッドなど、体格が大きい魚や肉食傾向のある魚とは、基本的に同居させない方が安全です。
ピンポンパールは遊泳力が乏しく、逃げることができないため、捕食対象になりやすいからです。
特に大型魚と同じ水槽での飼育は、いじめどころか命に関わる危険があります。
エビや貝などとの相性
ミナミヌマエビや石巻貝などの掃除生体とであれば、基本的に問題なく混泳できます。
ただし、ピンポンパールが誤って小さなエビを口に入れてしまう可能性があるので、サイズ感には注意が必要です。
逆に、エビや貝がピンポンパールをいじめることはほとんどなく、相性は比較的良いといえます。
ピンポンパールが「いじめる側」になるケースはある?

ピンポンパールは泳ぎが下手でおとなしい印象を持たれることが多く、実際「いじめられる」事が多いいですが、必ずしも「いじめられる側」だけとは限りません。
中には、活発で気の強い個体も存在します。
エサを独占しようとする場合
食欲旺盛なピンポンパールは、エサを独り占めしようとして他の個体を突くことがあります。
特に、複数匹で飼育しているときに、食べるスピードの差が大きいとエサ争奪戦が起きやすく、気の強い子が「いじめる側」になってしまいます。
小さい個体や弱い個体を狙う場合
同じピンポンパール同士でも、体格差があると大きな子が小さい子をつついたり、ヒレをかじったりすることがあります。
これは遊びや好奇心の延長のように見えることもありますが、繰り返されると小さな個体にストレスがたまり、体調不良の原因になります。
他種との混泳で優位に立つ場合(具体例)
ピンポンパールは泳ぎが苦手ですが、体格がしっかりしているため、相手が小型魚や穏やかな種類だと逆に優位に立つことがあります。
たとえば、メダカやネオンテトラなどの小型熱帯魚と同じ水槽に入れた場合、エサを奪ったり、近くを泳ぐ魚を突いたりすることがあります。
泳ぎの速さでは劣っても、体の大きさで押しのけてしまうイメージです。
また、コリドラスなど底ものの魚と同居させた場合も、沈下性のエサを巡ってピンポンパールが優位に立ち、コリドラスが餌を食べられなくなるケースがあります。
さらに、同じ金魚であっても小赤や和金の稚魚サイズと混泳すると、ピンポンパールの方が大きいため、弱い個体を突いたり追い払ったりすることがあるのです。
このように「丸くて弱そう」な見た目に反して、状況によってはピンポンパールが強く出ることもあるので、混泳相手の種類やサイズは慎重に選ぶ必要があります。
ピンポンパールのいじめが起きないようにするには?

性格が同じようなピンポンパールを選んで購入する。
これにつきます。
どれも一緒じゃないの?
違います。
これは私がショップに生き物を買いに行くときに、必ず行っていることです。
水槽の中にピンポンパールがたくさん入って売られていますよね。
よーく観察してみてください。
上の方でぱくぱくずっとエサを待っているピンポンパールも居れば、下の方で小さくぷくぷく泳いでいるピンポンパールも居ます。
生き物を購入する際は、外見だけでなく、内面も見てください。
このピンポンパールにしよう。
と、思うピンポンパールが見つかるはずです。
そんな感じで選んであげて、飼育を始めてみると、同じような性格のピンポンパールが集まるので、いじめも起こりません。
ピンポンパールのいじめを防ぐ具体的な飼育環境づくり

水槽レイアウトで隠れ家を作る
いじめが起きやすい環境では、水槽内に隠れ家を用意することが効果的です。
流木や岩、水草をレイアウトすることで、弱い個体が一時的に身を隠せる場所を確保できます。
ただし、ピンポンパールは泳ぎが苦手なので、複雑にしすぎず、出入りしやすい隠れ家を作ってあげることが大切です。

エサの与え方を工夫する
ピンポンパールのエサの奪い合いは、いじめの最大の原因です。
沈下性の餌を水槽内の複数の場所に落とすと、特定の個体だけが独占するのを防げます。
さらに、時間差で数回に分けて与えると、小さい個体も十分に食べられるようになります。
弱い子の食事を見届ける習慣も有効です。

水槽サイズと頭数のバランスを考える
狭い水槽では逃げ場がなく、いじめが起こりやすくなります。
ピンポンパールは丸い体型で遊泳力が弱いため、通常の金魚よりも広めのスペースが必要です。
複数匹で飼う場合は、45cm以上の水槽に2匹、60cm以上なら3〜4匹が目安。
過密飼育を避けることが、いじめ防止にも健康維持にもつながります。
ピンポンパールはいじめがあるの?【まとめ】
ピンポンパールはいじめが起こりやすい金魚ですが、性格や体格を見極めて購入し、隠れ家の設置やエサの工夫をすることでトラブルを減らせます。
手間はかかりますが、その分愛情も深まるはず。
ぜひ楽しみながら大切に育ててあげてくださいね。