
色鮮やかな姿と愛らしい動きで人気のグッピー。
繁殖を考えるなら、まずはオスとメスを見分けられるようになることが大切です。
本記事では、体形や色、ヒレの形といった見た目の違いだけでなく、行動パターンの差や稚魚の性別判別のタイミングも解説します。
さらに繁殖の基本的な流れも紹介するので、これから繁殖に挑戦したい方はぜひ参考にしてください。
グッピーのオスメスの見分け方|いつから判別できる?
稚魚は判別困難

グッピーの稚魚はオスメスを見分けをつけるのは非常に困難です。
生後約3週間~1か月半程度で、メスに妊娠斑や尾ヒレの違いが出てきます。
稚魚は基本的にオス:メス=1:1で生まれ来るので、そういった情報も含めて見分けてみてください。
稚魚の性別が分かるようになるタイミングと見極めのコツ

稚魚の性別は、生後3〜4週間を過ぎたあたりから少しずつ判断できるようになります。
最初に変化が現れるのは尻ヒレで、オスの尻ヒレは細長く伸び、ゴノポジウムの形に近づいていきます。
メスは尻ヒレが短く丸みを帯び、妊娠斑がうっすらと見えるようになります。
また、オスは体色が徐々に鮮やかになり、尾ヒレの模様がはっきりしてくることも特徴です。
毎日観察して記録をつけると、小さな変化にも気づきやすくなります。
グッピーのオスメスの見分け方

グッピーのオスメスの見分け方は、体形・色・ヒレ・妊娠斑の有無の4点あります。
オスメスにそれぞれに分けて、1つずつ見ていきましょう。
成魚オスの特徴

グッピーのオスの体形は細長くて小さく3㎝程度しか成長しないのが特徴です。
また色はメスに比べて鮮やかであることが多く、比較的見分けがつきやすいです。
またヒレは、
- 背びれ→長めで、泳ぐと揺れる。
- 尾ヒレ→長めで、幅が広い。
- 尻ヒレ→細長く、尖っている。ゴノポジウムという生殖器官になる。
と言った特徴があります。
成魚メスの特徴

グッピーのメスの体形は、オスに比べて丸く大きく6㎝程度まで成長するのが特徴です。
また体色は一般的にオスより地味ですので見分けがつきやすいです。
ただし、種類によってはメスも鮮やかなこともあります。
ヒレは
- 背びれ→短く、泳いでも揺れない。
- 尾ヒレ→短く、幅が狭い。
- 尻ヒレ→短く、三角形の形をしている。
と言う特徴があります。
また、妊娠斑が尻ヒレのすぐ上あたりにあり、茶色です。
グッピーのオスとメスの見分け方|行動パターンの違い

グッピーのオスとメスの見分け方は、見た目だけでなく、行動にも性別ごとの特徴があります。
オスは繁殖期になると活発に泳ぎ回り、メスを追いかける動きを頻繁に見せます。
特に尻ヒレ(ゴノポジウム)を小刻みに動かしながらメスの前や横に回り込む仕草は、求愛行動の一種です。
一方、メスはオスほど活発に泳ぎ回らず、水槽内で落ち着いて過ごす時間が長めです。
妊娠しているメスは特に行動が穏やかになり、水槽の隅や水草の陰でじっとしていることも多くなります。
こうした行動パターンを日常的に観察することで、見た目の違いと合わせて性別をより正確に判断できます。
以上が成魚のオスメスの見分け方です。
見比べれば、飼育初心者でも判断をつけることはできると思います。
グッピーの繁殖の流れ

オスメスの見分け方が分かったら、次に繁殖の流れをお話しします。
グッピーは卵胎生といわれる、卵ではなく稚魚を産むタイプの熱帯魚です。
初回出産は10-20匹程度ですが、成長すると30―50匹程度、最大で100匹近くまで一度に産むことができるようになります。
ご自身で管理できる飼育数に収まるよう、繁殖をコントロールするようにしましょう。
オスメスのペアの選び方
繁殖を始める際に、まずペアを用意します。
ペアと書きましたが、実際はオスの方が多くなるようにしてください。
オスは7か月くらいになると体力が落ちてくるため、繁殖の成功率を上げるためオスの候補は多い方が良いです。
選ぶ個体は栄養状態が良好な、健康な個体を選びましょう。
繁殖は非常に体力が必要です。
グッピーはさらに卵胎生のため、メスが体の中で子どもに栄養を送り続ける必要あります。
そのため、栄養状態が良くない個体では、出産数が少なかったり、積極的に繁殖したりしなくなってしまいます。
繁殖の合図は?
次に繁殖をしたのか、しようとしているのかについてです。
繁殖を始めようとする際は、オスがメスを追いかけ始めます。
尻ヒレが生殖器になっているため、メスに向かって尾ヒレを動かしたりしていれば、繁殖傾向にあると言えるでしょう。
出産する時

グッピーの妊娠期間は28日前後です。
妊娠斑が濃くなってきたら、そろそろ出産の時期です。
メスの行動も少し変化が出てきて、せわしなく泳いでみたり、底でじっとしてみたりと様々ですが、通常とは異なる行動をします。
こうなったらこの個体だけ、産卵箱と呼ばれる水槽内に設置する小さい箱に移しましょう。
分けておくことで、稚魚が他の個体に食べられたりポンプに巻き込まれたりする事故を防止することができます。
出産するのは、夜中から明け方が多いと言われています。
人が見ていると出産できない個体もいるので、水槽前で待機するのは考え物です。
稚魚が生まれた後

グッピーは先ほど説明した通り、卵胎生の生き物です。
そのため生まれてすぐに自分で泳ぎ、餌も食べることができます。
餌は極小タイプの顆粒餌がおすすめです。
成魚のように食いだめができないので、1日に3-4日くらい与えましょう。
グッピーのオスメスの見分け方【まとめ】
今回はグッピーのオスとメスの見分け方を、見た目の特徴から行動の違いまで解説しました。
体形や色、ヒレの形、妊娠斑の有無に加えて、日頃の行動パターンを観察することでより正確に性別を判断できます。
繁殖を計画する際は、健康な個体を選び、稚魚が安全に育つ環境を整えてあげましょう。
計画的に進めれば、可愛い稚魚たちとの生活を楽しむことができます。