
ハムスターがケージを登る姿を見て「危ないからやめさせたい」と思ったことはありませんか?
通称「うんてい 」と呼ばれるこの行動は本能やストレスが関係しており、簡単にやめさせることはできません。
この記事では、登る理由や危険性をわかりやすく解説し、飼い主ができる安全対策を紹介します。
読めば、愛ハムを事故から守る方法が理解できますよ。
ハムスターがケージを登る(通称うんてい)とは?

ハムスターが金網ケージをよじ登り、天井部分でぶら下がる行動を「うんてい」と呼びます。
名前のとおり人間のうんてい遊具のように手足を使って移動する姿が見られるため、飼い主の間でこう呼ばれるようになりました。
活発で力のある個体ほど挑戦することが多く、一見すると運動能力の高さに驚かされます。
しかし実際には、この行動は遊びや運動だけではなく「外に出たい」「刺激が足りない」といったサインでもあります。
さらに落下の危険を伴うため、可愛い仕草に見えても注意が必要です。
ハムスターがケージを登るうんていにの危険性とは?
シンフォギアライブ観てたらうちのハムスターが見たことない動きを…👀
— 絶唱次長 (@dokujityo) June 25, 2023
うんていを使用するかの如く移動するなんてすごいな、お前…
まさか!適合者だったんかっ!!#シンフォギアライブ2022 pic.twitter.com/LCwfrH3u3N
ハムスターは外に出たいという気持ちが強い生き物です。
部屋の中でお散歩をする通称「部屋んぽ」をする習慣がついているハムスターの執念は凄まじく少しでも可能性があれば何度でも挑戦し、失敗しても何回でも繰り返します。
それに加え金網ゲージだとどうなるのか、壁を伝い天井まで行ったハムスターはそのまま横へ移動しうんていを始めます。
さらにそこから1回でも脱走が出来てしまうと「ここから外へ出られるのか!」と学習し、何度も繰り返します。
そしてうんていをしているところを見ていたことがある飼い主さんならわかると思いますがうんていをするとハムスターはかなりの確率で落ちます。
無傷でそのまま落ちてくれるならいいのですが落下したときに打ちどころ悪かったりや落ちるときに足が引っかかってしまったりすると脱臼、または骨折の危険があります。
最悪の場合、背中や頭を強く打ってしまい首の骨が折れてお星さまになってしまうこともあります。
実際にうんてい中に落ち、何らかの怪我をして死んでしまったハムスターもいるようです。
また前に書いてあるとおりハムスターは失敗しても何回でも挑戦します。
今回はたまたま無傷だったとしてもいつかは怪我をするかもしれないというわけです。
ハムスターのケージには何を使えばいいの?
じゃあ金網ゲージじゃなくてどんなゲージを使えばいいの?と考えると思うので、ここからはどんなものがあるのかを解説していきたいと思います。
プラスチックタイプのもの
プラスチックでできているゲージは他のものと比べて軽いため扱いやすく、側面が覆われているため保湿性にも優れています。
ハウス、エサ入れ、給水ボトルなど必要なものがセットになっているものも多く、「お家はこれで、給水器はこれ」と悩む必要もありませんし、ロフト付きだったり二階建てだったりはたまた回転メーターがついているものもあったりと飼い主さんもハムスターも楽しめるユニークなものが数多くあります。
水槽タイプのもの
水槽タイプのものは側面に網がないため登って怪我をしたり、網部分をかじって起こる不正咬合も起きません。
そのうえに全てが透明のアクリルやガラスで覆われているため、中の観察や写真撮影などハムスターをしっかりと見ることができます。
しかし網が少ないかわりに他と比べて通気性が悪いというデメリットがあります。
ハムスターがケージを登る心理と本能的な理由
脱走本能と縄張り意識

ハムスターはもともと野生では広い範囲を走り回って生活していた動物です。
そのため、狭いケージの中では「外に出たい・脱走したい」という本能的な欲求が強く表れます。
特に金網タイプのケージは隙間や登るための足場が多いため、「ここから抜け出せるかもしれない」と考え、繰り返し登ろうとします。
これは縄張りを広げたいという本能的な行動でもあり、飼い主から見ると単なる遊びや癖に見えても、実際には強い本能に突き動かされた行動なのです。

退屈や運動不足によるストレス発散

ハムスターは夜行性で活発に動き回る動物です。
回し車やトンネル遊具などの環境が不足していると、ストレス発散のためにケージを登る行動に走りやすくなります。
特に若い個体はエネルギーが余っているため、うんてい行動を頻繁に行うことがあります。
この場合は、ケージの広さや遊具の有無を見直して、退屈させない環境づくりが重要です。

飼い主の気を引こうとする場合も

中には「出してほしい」「ご飯が欲しい」といったサインとしてケージを登る個体もいます。
ハムスターは学習能力が高いため、登ったときに飼い主が反応すると「登れば構ってもらえる」と学習してしまうのです。
無意識にその行動を強化してしまうと、余計に登る頻度が増えてしまうので注意が必要です。
ケージを急に変えられない場合の対処法

でもそんなこと言われて今はお金がないから急には買い換えられないよ、という人にハムスターをうんていをさせないためのひとまずの応急処置を教えたいと思います。
あくまでも応急処置なので「これでなんとかなりそうだからいっか」ではなくきちんと買い換えてあげてくださいね。
応急処置の方法は、
- ハムスターが届く範囲の高さまでツルツルするプラスチックの板などを貼り登れなくする
- ゲージ内の設置物を動かす
- 落ちた時の衝撃を和らげるために床材を増やす。
この3つです。
ハムスターがゲージを登る原因と対策!【まとめ】
ハムスターがケージを登る(通称うんてい)行為は本能や退屈、飼い主へのアピールが原因です。
しかし落下事故のリスクが高く、放置は危険。
プラスチックや水槽タイプのケージに変えるのが最善で、すぐに難しい場合は応急処置で安全を確保しましょう。
ハムスターの健やかな生活のために、「登れない環境づくり」を意識してください。
他の飼育トラブル記事も参考にして、より安心できる飼育環境を整えてあげましょう。