グッピーが水流に向かって泳ぐ3つの理由|強い水流はNG?病気のサイン?

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グッピーが水槽内で水流に逆らって泳ぐ姿を見かけたことはありませんか?

一見すると遊んでいるようにも見えるこの行動、実は「強すぎる水流」や「酸欠」、さらには「病気」が原因である可能性もあります。

この記事では、グッピーが水流に向かって泳ぐ本当の理由と、その背景にある注意点を詳しく解説します。

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目次

グッピーが水流に向かって泳ぐ理由とは?

水流が強すぎる

グッピーは水槽内をずっと泳ぎ回るタイプの魚で、一方向に向かい続けたり、ある位置に定位し続けたりするタイプではありません。

しかし、グッピーに限らず多くの魚には「水流に向かって泳ぐ」という本能があります。

そうしないと、自分の行きたい方向に関係なく水流に流されてしまうからです。

グッピーが自由自在に泳ぐのも、自分の位置を自分で決めて泳げることが前提となっています。

ところが、水流が強すぎる場合、自由に泳ぎ回る以前に自分の位置を保つことで精一杯になってしまいます。

そのため、自分の位置を保つために水流に向かって泳ぎ続けることになってしまうのです。

この状態は、グッピーにとって適度な運動となり適切な体形を保つのに役立つ、という人もいます。

しかし、多くの方が飼育しているのは品種改良されたグッピーで、特にオスは野生のグッピーよりもはるかに大きな尾ひれをもっています。

そのため、水流に向かって泳ぎ続ける状態はグッピーにとってあまり適切な環境とはいえないでしょう。

フィルターの種類にもよりますが、たとえば水の出口をガラス面に向けて水流を弱めたり、シャワーパイプを取り付けて水流を弱める工夫をするといいでしょう。

酸欠状態になっている

水中の酸素が足りない場合にも、同じような行動を示すことがあります。

グッピーだけでなく、淡水の魚の多くは、水中の酸素が足りなくなると水面で口をパクパクさせ、口から空気を取り込んで呼吸しようとします。

通常、水流のある場所に向かった方が水中の酸素は多くなるので、本能的に水流に向かって泳ぎながら水面で口をパクパクさせ、少しでも楽に呼吸しようとするのです。

もし、水流に向かって泳ぎながら水面で口をパクパクさせていたら、酸欠の可能性が高いといえます。

すぐに水を替え、できればエアポンプでエアレーションを行いましょう。

酸欠状態が長く続くと、体の弱い個体から衰弱して死んでしまいますので、早めの対処が必要です。

グッピー病にかかっている

グッピー病はグッピーに見られる特有の病気で、グッピーエイズ、針病とも呼ばれます。

グッピー病にかかると、ひれを針のように細くたたみ、水面で頭を振るようにして泳ぎます。

このとき、水流があるとそこに向かって泳ぐようです。

グッピー病は感染力の強い恐ろしい病気で、一匹見つかるとその水槽内のすべての個体に感染している場合があります。

しかも、発症を発見してから死亡するまでの時間が短く、有効な治療法も確立されていません。

適切に飼育していてもかかってしまうことがあり、もしも自分の水槽で見つけたら為す術のない病気といえます。

予防のためにできることといえば、新しい個体から感染させないため、新しい個体を導入する際はしばらく別水槽で様子をみてからにする、といった工夫が挙げられます。

外国産グッピーに多いといわれていますが、まれに国産グッピーから感染が拡大することもあり、徐々に日本でも感染率が上がっているようです。

グッピーは本当に水流が好きなのか?

グッピーが水流に向かって泳ぐ姿を見て「水流が好きなのかな?」と思う方も多いかもしれませんが、実はこれは少し違います。

グッピーは本来、緩やかな流れの川や池に生息する魚です。

そのため、強い水流を好む魚種とは異なり、水流が弱い環境のほうが本来の生態に合っています。

水流のある場所に行くのは、単にそこに酸素が多いから、水質がきれいだからなどの「環境要因」によることがほとんどです。

逆にいえば、水流が強すぎると、オスの大きなヒレを持つ改良品種のグッピーは泳ぎにくくなり、体力を消耗してしまうリスクもあるのです。

したがって、「水流を好む魚」というよりは、「水流に逆らって泳ぐ本能がある」「酸素や水質を求めて泳ぐことがある」魚であるという理解の方が、正確です。


グッピーが頭を振って泳ぐ理由は?

グッピーが頭を左右に振りながら泳ぐ姿を見かける場合、単なる遊びや癖ではなく、体調や環境に問題があることが多いです。

代表的な原因として挙げられるのが寄生虫や病気です。

たとえば、白点病やエラ病などの寄生虫が体やエラに付着すると痒みや不快感が生じ、その違和感を解消しようとして頭を振る行動を見せます。

また、感染初期には体表に症状が現れないこともあるため、頭を振る動きが続く場合は要注意です。

さらに、水質悪化によるストレスも頭振り行動の大きな要因です。

アンモニアや亜硝酸濃度が高くなると、グッピーは落ち着きを失い、違和感から頭を振ったり、急に泳ぎ方が変わることがあります。

遊びや習性で頭を振るケースは少ないため、異常を感じたらまずは水質をチェックし、病気の兆候がないか観察することが大切です。


グッピーが水面を泳ぐ理由とは?

グッピーが水面付近ばかり泳ぐ行動にも、いくつかの理由があります。

最も多いのが酸欠です。

水面近くは空気と接触するため酸素量が多く、酸欠状態のグッピーは本能的に水面に集まり、口をパクパクしながら呼吸を補おうとします。

特に高水温時や過密飼育、水草が少ない環境では酸欠が起きやすくなります。

また、餌を探している行動の可能性もあります。

普段から水面に餌が与えられている場合、学習によって水面付近を泳ぐようになります。

この場合は特に問題ありませんが、泳ぎが不自然にゆっくりであったり、口を頻繁に動かしているようなら酸欠を疑うべきです。

さらに、水質や水温の異常によっても水面付近へ移動します。

底層や中層の環境が悪化すると、比較的安全な水面近くで過ごすようになるのです。

こうした場合は水質検査と水換えを行い、環境を整える必要があります。

グッピーが水流に向かって泳ぐ理由【まとめ】

グッピーが水流に向かって泳ぐ行動は、一見ほほえましく見えるかもしれませんが、実は水流の強さや酸欠、病気などの異変が隠れている場合もあります。

「遊んでいるだけ」と片づけず、普段と違う動きが見られたら、水質や酸素量、水流の強さなどを見直してみましょう。

早めの対応がグッピーの健康維持につながります。

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