
「ハムスターにお風呂は必要?」と疑問に思う飼い主さんは多いですが、実はお湯に入れるのは絶対NG。
ハムスターは乾燥地帯の生き物で、水ではなく砂浴びによって体を清潔に保ちます。
本記事では砂風呂の必要性や掃除のコツを分かりやすく解説します。
ハムスターはお風呂に入れて良いの?

ハムスターを飼い始めると「お風呂ってどうするんだろう?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
犬や猫のようにシャンプーしてあげればいいのかな、と考えてしまいますよね。
しかし実はハムスターにお湯のお風呂は絶対にNGです。
体が小さく溺れてしまう危険があるだけでなく、急激な体温変化でショック状態になったり、濡れた毛が乾かずに皮膚炎を起こしたりするリスクがあるのです。
可愛さゆえに清潔にしてあげたい気持ちは分かりますが、水に濡らすのはかえって命を縮めてしまう行為。
ハムスターにとってのお風呂は「砂」であることを、まずしっかり知っておくことが大切です。
ハムスターにお湯のお風呂が危険な理由とは?

体温調整ができない
ハムスターは体がとても小さいため、人間や犬猫のようにお湯につかっても体温をうまく調整できません。
ほんの数分お湯に浸かるだけでも体温が急激に変化し、低体温症やショック状態に陥る危険があります。
毛が濡れることでストレスになる
ふわふわの毛は保温や体の保護に役立っていますが、一度水で濡れてしまうと乾かすのに時間がかかります。
乾くまでに体が冷えてしまったり、毛並みが崩れて強いストレスを感じたりします。
自然界のハムスターは水浴びをしないため、濡れること自体が大きな負担なのです。
皮膚や健康への悪影響
水に濡れたまま放置すると皮膚が炎症を起こしやすくなり、免疫力の低下や病気のリスクも高まります。
さらに、濡れた毛皮はダニやカビの温床になりやすく、健康を害する原因になります。
清潔にする目的でお湯に入れるつもりが、逆に体調不良を招くことになるのです。
ハムスターの砂風呂の入れ方

ハムスターにとって砂風呂は、体を清潔に保つだけでなく、ストレス発散や体温調整の役割もある大切な習慣です。
もともと乾燥地帯で暮らしてきたハムスターは、水を使わなくても砂浴びによって毛並みを整え、皮脂や汚れを落としてきました。
砂遊びは気分転換にもなり、特に夏場は体をひんやり冷やす効果もあるため、一石二鳥の行動といえます。
飼育下でも砂風呂は欠かせない存在なので、ハムスターをお迎えしたら必ずケージに設置してあげてください。
ここからは砂風呂の頻度や砂の量など、具体的なポイントを解説していきます。
砂風呂の作り方
ハムスターの砂風呂は特別な準備がなくても簡単に作れます。
容器は陶器やガラスなど安定感があるものを選び、小動物用の専用砂を2〜3cmほど敷くだけで十分です。
猫砂や人間用の砂は体に悪影響があるため使わないようにしましょう。
設置場所はケージの一角で、回し車やハウスと干渉しない落ち着ける位置に置いてあげるのがポイントです。
ハムを砂風呂へ入れる方法
砂風呂は置くだけでOK。
無理に入れるとストレスになるため、ハムスターが自分のタイミングで出入りできる環境を整えましょう。
好奇心の強い子はすぐ入り、臆病な子は好物で誘うと安心します。転がったり体をこすりつけたりする仕草はリラックスの証拠です。
使わない場合は砂の種類や容器を変えて様子を見てください。
頻度はどのくらい?
ハムスターが砂風呂に入る頻度は個体によって差があります。
毎日のように何度もゴロンとする子もいれば、気が向いたときだけ軽く体をこすりつける子もいます。
飼い主が無理に促す必要はなく、自由に出入りさせてあげれば十分です。
砂自体は汚れやすいため、最低でも2日に1回、可能であれば毎日交換して清潔に保ちましょう。
ヒーターは必要?
冬場に砂風呂を置く際は、底が冷たくなりすぎないように注意しましょう。
ケージ全体をパネルヒーターなどで暖めるのが基本で、砂自体を温める必要はありません。
ただしケージの設置場所が極端に寒い場合は、冷えすぎて使わなくなることがあるので環境全体の温度管理を優先してください。
100均で砂や容器を購入できる?
最近では100均ショップでも小動物用の砂や容器を見かけることがあります。
価格は手頃ですが、粒子が粗かったり吸湿性が低かったりする商品もあるため、できればペット専用の砂を選んだ方が安心です。
代用品として使う場合は、必ず成分を確認し、香料や消臭剤が含まれていないものを選びましょう。
入らない場合はどうする?
中には砂風呂にあまり興味を示さないハムスターもいます。
その場合は砂の容器の形を変えてみたり、砂を少量だけ床材の上にまいてみたりと工夫してみましょう。
時間が経つと自然に使うようになるケースもあります。無理に慣れさせる必要はありません。
砂風呂で寝る場合はどうする?
砂風呂を気に入ってそのまま寝床にしてしまう子もいます。
体が砂まみれになるので見た目は汚れて見えますが、本人にとっては落ち着く場所である証拠です。
ただし衛生面を考えると砂は毎日交換し、ダニやカビが繁殖しないよう管理してあげてください。
トイレ代わりに使われた場合はどうする?
砂風呂をトイレ代わりにするハムスターも少なくありません。
おしっこをする習性がつくと、どうしても臭いが強くなり、砂がすぐに汚れてしまいます。
お風呂用とトイレ用の容器を分けて用意し、両方に砂を入れてみると、自然に使い分けてくれることもあります。
兼用の場合はこまめな掃除が必須です。
お風呂の砂の掃除の頻度は?

自分はお風呂の砂の掃除は2日に1回でしたが、やっぱり毎日新しい砂がいいよなぁと毎日取り替えてあげてました。
ハムスターのお風呂兼砂遊びの頻度はハムスターによって違います。
人間と一緒で綺麗好きな子もいてよく砂遊びする子もいれば(1日1回でいいや〜)という子もいます。
現に自分が飼っていたロボロフスキーも1匹は常に砂遊びしていて、もう1匹は1日に数回しか砂遊びしない子でした。
その子なりのペースに任せてあげるのがいいと思います。
まとめ
ハムスターのお風呂は砂を使うのが正解です。お湯に入れるのは命に関わる危険行為であり、砂浴びこそ自然に近い健康管理法です。
飼い主さんは砂の交換頻度やトイレとの使い分けを工夫しながら、ハムスターが快適に過ごせる環境を整えてあげましょう。
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