ベタが泡巣を作らないのはなぜ?原因と対策を徹底解説!

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「オスが泡巣を作る」という独特な繁殖行動は、ベタ飼育の醍醐味のひとつです。

しかし実際には、なかなか泡巣を作らないケースも少なくありません。

この記事では、泡巣を作らない原因とその対策を整理し、安心できる繁殖環境を整えるためのポイントを紹介します。


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目次

ベタが作る泡巣とは?

ベタの泡巣とは、オスが水面に泡をいくつも吐き出して作る小さな巣のことです。

単なる気まぐれ行動ではなく、繁殖や子育てに欠かせない役割をもっています。

オスは泡巣の中にメスが産んだ卵を運び込み、孵化するまで守り続けます。

さらに孵化後もしばらくは稚魚が泡巣にとどまるため、ベタにとって泡巣は「ゆりかご」のような存在です。

泡巣作りを行うのはオスだけで、メスが自分で巣を作ることはありません。

そのため、泡巣が見られるかどうかはオスの繁殖本能や飼育環境の安定度を測るひとつの目安になります。

健康で落ち着いた環境にいるオスほど、立派な泡巣を作る傾向があるのです。

ベタが泡巣を作らない考えられる4つの原因

飼育環境の水流が強すぎる

一番よくみられる原因が、これです。

そもそも、繁殖適齢に達したオスのベタは、一匹だけで飼育していても突然泡巣を作り始めるものです。

「水面でパクパクし続けていて、その泡が水槽に広がっている。何かの病気ではないか?」
と相談を受けることがあるくらいです。

そんなベタが泡巣を作らない場合、作らないのではなく作れないケースが多くみられます。

特に、小型であまり泳ぎ回らないベタを飼う場合は小型水槽が使われることが多く、水流の影響を受けやすくなります

水中ポンプ式のフィルターなどを使っていると、せっかく作りかけた泡巣が水流で壊れてしまい、オスの心が折れてあきらめてしまう、ということがよくあります。

本気でベタの繁殖を目指すのなら、45センチ程度の水槽を使い、エアリフト式のスポンジフィルターを設置するといいでしょう。

エアリフトでも泡巣の近くでは巣を壊してしまいかねませんが、45センチ水槽くらいの広さがあれば、うまく水流を避けて泡巣を作ることができます。

水面にフロッグピットなどの浮草を浮かべておくのも有効です。

ベタの飼育環境が狭すぎる

当たり前ですが、ベタが泡巣を作るにはある程度の広さをもつ水面が必要です。

水面さえあればどこでも巣を作れるわけではないのです。

まず、コップやガラスポットでは泡巣は作れません。

繁殖を目指して泡巣を作らせたいのなら、前述のとおり、45センチ程度の水槽を使って広々とした水面を用意してやりましょう。

他の魚と混泳していてベタが落ち着かない

ベタが他の魚と混泳している場合は落ち着かず、泡巣を作れない事があります。

ベタだけを単独で飼うのではなく、ネオンテトラなど他の魚と一緒に飼っている場合、泡巣を作りかけるものの、他の魚が気になって落ち着かずあきらめてしまうことがあります。

注意したいのは、メスのベタでも同じように落ち着かない対象となってしまうことです。

ベタのオスは、安心して子育てができる環境を選び、泡巣を完成させてから、メスを呼び込みます

このため、泡巣が完成する前にいるメスは邪魔でしかないのです。

ベタの繁殖を目指すのなら、オスを落ち着ける環境で単独飼育しましょう。

また、水槽を人通りの多いドア付近や、玄関などに置いている場合、人の動きが気になって落ち着かなくなります。

水槽を床に直置きしている場合も、振動で驚いてしまい、泡巣を作らなくなることがあります。ちゃんとした泡巣を作らせたいのなら、水槽の設置場所にも気を使いましょう。

メスは泡巣をつくらない

あくまでも、ベタは泡巣を作るのも卵を守るのも、孵化後にしばらく稚魚を守るのもオスです。

メスは泡巣の近くで産卵するときにしか、繁殖に加担しません。

時折、メスが泡巣を作ると思っている方がいますが、メスをいくらいい環境で飼育しても泡巣を作り始めることはありません。

メスが繁殖適齢に達して産卵可能な状態になっていることは大切ですが、泡巣についてはオスだけの問題です。


泡巣を作らない時のチェックポイントと工夫

ベタが泡巣を作らないからといって、すぐに異常だと決めつける必要はありません。

繁殖期の行動には個体差があり、環境のちょっとした変化で泡巣作りが始まることもあります。

ここでは、飼い主が確認できるポイントと工夫を整理します。

水質や温度を安定させる

ベタは水温が25~28℃の範囲で安定していると繁殖行動が活発になります。

急激な水温の変化や水質悪化は泡巣作りを妨げる大きな要因です。

水換えは一度に大量ではなく、少しずつ行いましょう。

特にアンモニアや亜硝酸の上昇は致命的なので、フィルターや底床掃除で水質を維持してください。

光や生活リズムを整える

日中は明るく、夜はしっかり暗くして生活リズムを作ることも大切です。

照明の点灯時間を一定に保つと、ベタが「繁殖に適した季節」と錯覚しやすくなります。

窓際で日差しが強すぎたり、人通りの多い場所で落ち着かないと泡巣を作らないケースもあるため、水槽の設置環境を見直しましょう。

個体差やタイミングを考慮する

同じ条件でもすぐに泡巣を作るオスもいれば、なかなか作らないオスもいます。

特に若すぎる個体や逆に高齢の個体は繁殖行動が鈍いことがあります。

飼育者が焦らず見守ることも大切で、栄養状態を整えて健康を維持すれば、タイミングを見て泡巣を作り始める可能性は高まります。

ベタが泡巣を作らない!考えられる4つの原因と対策方法【まとめ】

ベタのオスが地道に一生懸命泡巣を作る姿は、見ていて心を打たれるものがあります。

ぜひ、オスが「ここなら安心して子どもを育てることができる」と思える環境を用意して、泡巣作りを観察しましょう。

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