ベタがかわいそう?コップ飼育の問題点と理想の環境を解説!

スポンサーリンク

「コップで飼える魚」として知られるベタ。

しかし実際には、狭い容器での飼育はかわいそうではないかと感じる人も多いでしょう。

この記事では、なぜベタのコップ飼育が問題視されるのか、そしてベタが幸せに暮らせる環境づくりについて詳しく解説します。

スポンサーリンク


目次

ベタがコップで飼えると言われる理由とは?

そもそも、どうして「ベタがコップで飼える」というイメージが広がったのでしょうか。

最大の理由は、ベタの特殊な呼吸器官にあります。

ベタやグラミィなどの「アナバス」というグループの魚には、ラビリンス器官という呼吸器官があります。

この呼吸器官を使って、空中の空気を直接取り込み、呼吸することができるのです。

このため、ベタは酸欠に強く、コップのような狭い容器でも飼育できる、というイメージにつながりました。

また、ベタはもともと丈夫で、水質の悪化に強い魚です。

このことも、コップのようなごく低容量の容器で飼育できるとされる理由になっています。

コップで飼うベタはかわいそう?

コップに限らず狭い環境での飼育のベタはかわいそう

ベタは丈夫で酸欠にも強い魚として知られているため、「コップでも飼える」というイメージが広まっています。

しかし、実際にはコップのような狭い容器での飼育は、ベタにとって大きなストレスとなります。

水量が極端に少ないと水質がすぐに悪化し、体調を崩しやすくなりますし、水温も安定しにくいため、特に冬場は冷え込みで弱ってしまいます。

また、狭い空間では本来の美しいヒレを広げて泳ぐことができず、魅力を十分に発揮できません。

確かに短期間であればコップでも生き延びることはできますが、それを「飼育」と呼ぶには無理があり、むしろかわいそうといえるでしょう。

ベタの美しさや健康を楽しむためには、最低でも小型の水槽を用意し、水質や温度を安定させることが欠かせません。

ベタをコップで飼うのはおすすめできない

では、ベタはイメージ通りコップで飼うことができるのでしょうか。

結論から言えば、私はやめた方がいいと思います。

私はやったことはありませんが、おそらくカルキ抜きをした水をコップに入れ、ベタを入れてもしばらくは生きていると思います。

そして、ベタが元来もつ丈夫さと酸欠への強さから、数か月は生きていると思います。

飼育していると呼べるかどうか

これを、「飼育している」と呼ぶかどうか、という問題です。

逆に、「これではベタがかわいそう」と思うかどうかです。

決してベタにとってベストな環境で飼育しているわけではなく、むしろベタの体力頼みで、やがて確実にダメになるのをわかっていながらこういった飼い方をするのは、いいことだとは思いません。

また、この飼い方ではベタが常に強い環境ストレスにさらされていることになり、せっかく美しい個体を飼育していてもベストな状態を発揮できず、本来の美しさを楽しめません

熱帯魚飼育は個人の趣味なので他人にとやかく言われるべきではないのですが、「どうしてもベタをコップで生かす」ことにこだわっているのでもなければ、やめた方がいいでしょう。

特に、「ショーベタ」と呼ばれるベタは観賞用にブリーダーが手塩にかけて育てた個体たちで、過酷な環境での飼育に慣れていません。

天寿を全うできないのはもちろん、驚くほど短命に終わる可能性があります。

ベタを「なんとか」コップで飼う方法

それでも、熱帯魚ショップでコップに入れられたベタは割といい状態を保っているように見えます。

実は、これには仕掛けがあります。

コップで飼育することでベタにかかるストレスとしては、

・狭さ
・水質悪化
・温度変化
・水質変化

があります。

単純に泳げる空間が狭いことに対するストレス、刻々と悪化する水質に対するストレス、低容量ゆえに安定しない水温に対するストレス、そして水替えのたびに新しい水が注がれ、順応しなければいけないストレスです。

このうち、狭さはどうしようもありませんが、残りはアイデアとテクニックである程度カバーできます。

水草水槽を別途用意

ベタをコップで維持する場合は、カルキ抜きしただけの水道水ではなく、別に用意した「水草水槽の水」を使うのが理想です。

新しい水道水は塩素こそ抜けていてもpHや硬度が安定せず、バクテリアもいないためすぐに水質が悪化します。

一方、水草のある水槽ではバクテリアが有害物質を分解し、水草も栄養を吸収するので環境が安定します。

アヌビアスやマツモなど丈夫な水草が入った水槽の水を使えば、ベタへの負担を大きく減らせるでしょう。

水替えは朝と夕方の2回行い、特に夕方は餌を与えて排泄したあとに替えるとより効果的です。

パネルヒーターを利用

また、ベタは頑丈であってもヒーターなしでの飼育はほぼ不可能です。

コップに熱帯魚用のヒーターを設置するのは不可能ですが、爬虫類用のパネルヒーターを使用することである程度暖めることができます。

パネルヒーターの上にコップを置き、エアコンで室温を管理すれば、なんとかヒーターなしでも生きていけるでしょう。

夏場はエアコンで冷やすことになります。

熱帯魚ショップはもともとエアコンで室温を管理していることが多く、水のこなれた水槽がいくらでもあるため、コップ飼育でも状態のいいベタを置くことができるのです。

ただし、これでずっと飼えるわけではなく、ショップでもベタが売れていなくなることを前提にしています。


ベタを幸せに飼うための理想的な環境とは?

コップで飼育されるベタはやはり「かわいそう」ですし、実際ベタの寿命を縮めている可能性は高いでしょう。

そこで、コップではなくベタにとって最適な飼育環境を目指すためには以下の点に注意してみてください。

水槽サイズとレイアウト

ベタにとって最適な環境は「コップ」ではなく、最低でも10リットル以上の水槽です。

ある程度の広さがあることで、遊泳スペースを確保でき、余裕のある行動を取ることができます。

水草や流木を配置すれば隠れ家が生まれ、ストレスを大きく軽減する効果もあります。

水質と温度管理

ベタは丈夫とはいえ、常に安定した水質と水温が必要です。

フィルターを設置することで水質を維持しやすくなり、ヒーターを使えば年間を通して適温(25〜28℃)を保てます。

水質の急激な変化は体調を崩す原因となるため、定期的な水換えと水質チェックが欠かせません。

飼い主との関わりと観賞性

広めの水槽で健康に過ごしているベタは、本来の鮮やかな発色を見せてくれます。

元気にヒレを広げたり、泡巣を作る様子を観察できるのも、環境が整っている証拠です。

小さなコップよりも、しっかりとした環境で飼うことで、ベタとのコミュニケーションを長く楽しむことができます。

まとめ

ベタは丈夫な魚ですが、コップでの飼育はストレスが大きく寿命を縮める危険があり「かわいそう」だと思います。

せっかく飼うなら、広めの水槽と安定した環境で本来の美しさを楽しみましょう。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次