
ベタは優雅に泳ぐ姿が魅力ですが、時に激しく暴れることがあります。
実はその行動には必ず理由があり、水質や環境、性格などが関係しています。
本記事では「ベタが暴れる原因と対策」を分かりやすく解説します。
ベタが暴れる6つの原因と対策方法とは?
水質が急変した

まず、ベタが暴れるように泳いだタイミングをよく考えてみましょう。
水槽に導入した直後、または水替えの直後であれば、おそらく水質の急変が原因です。
ベタは水質の適応幅が広い丈夫な魚として知られていますが、それでもあまりに激しい変化にさらされるとついていけません。
新しく買ってきたベタを不十分な水合わせで水槽に導入したり、急に大量の水を替えたりすると、水質の変化にショックを受け、暴れるように泳ぐことがあります。
軽い物ならしばらく経てば落ち着くものの、暴れている間に何かにぶつかってけがをしたり、せっかくのひれを傷つけてしまうことがあります。
また、あまりに大きな変化の場合、そのまま体調を崩して助からないこともあります。
水質の急変が原因で暴れている場合、その時点でしてやれることはありません。
ベタが暴れてしまうような急変を起こさないように気をつけることが大切です。
丈夫な魚だからと油断せずに水合わせはきちんと行い、少量ずつ定期的な水替えで水質を保つようにしましょう。
塩分濃度が急変した

ベタが体調不良になったとき、よく使われる対処法が塩浴です。
魚病薬はどれもそれなりに強い薬なので使うのにためらうことがありますが、塩はいくらか身近で安心できる、というのが理由のようですが、魚に与える影響はかなり強いものがあります。
まず ベタを塩浴させる場合、塩浴の目的を理解しましょう。
ときどき、塩分で病原菌を殺菌すると思っている方がいますが、病原菌が死ぬような塩分濃度ではベタも無事ではいられません。
ベタの体内と外側の水の塩分濃度を同じにすることで、ベタの体にかかる負担をやわらげ、体力を温存することが目的です。
このため、塩浴に適した塩分濃度は0.5%といわれています。
塩分濃度が高すぎると、ベタの体内の水分が周囲に出て行ってしまい、かえって体調を崩す原因にもなりかねません。
また、ベタのいる水槽に塩を直接溶かすのも危険です。
ベタを塩浴させる場合、あらかじめ必要な塩の量を測っておき、それを少量の水で溶いて、少しずつ滴下するように加えるといいでしょう。

何かに驚いている

ベタは個性豊かな魚です。
個体によって性格も違うため、めったなことでは動じないベタもいれば、何かにすぐ驚いてしまうベタもいます。
私の友人が飼っているベタは、水槽をノックしたり水槽の近くを音を立てて歩いたりしてもまったく驚きませんが、水槽の上に手をかざすとパニックになってしまいます。
このため、餌をやるときの動作にもかなり神経を使っているそうです。
水質管理に問題がなく、病気で塩浴させている状況でもないのであれば、飼い主が認識していない何かで驚いている可能性があります。
もう一度、ベタを飼っている環境をよく見直し、何に驚いているのか原因を探してみましょう。
気を付けたいのは、お店では平気でも自宅では違う場合がある、ということです。
お店と自宅ではまったく環境が違うので、お店で平気だったことが自宅では平気ではなくなる、ということがあります。
また、飼育し始めて間もない場合、時間の経過とともに慣れてくることもあるので、落ち着いて様子をみるようにしましょう。
水槽サイズやレイアウトが合っていない

ベタは小型魚ですが、広すぎる水槽や何もないレイアウトでは落ち着けないことがあります。
ベタにとって水槽サイズ選びは重要です。

広すぎる空間では不安を感じて暴れるように泳ぎ回ることがあり、逆にコップや金魚鉢などの狭すぎる容器では逃げ場がなくストレスが溜まります。
水草や流木を配置して適度な隠れ家を作ると安心感を与えられます。


水流が強すぎるフィルターを使用している
ベタは本来、流れの緩やかな場所に生息している魚です。
強い水流は泳ぎにくさを生み、暴れるような動きをする原因になります。
外掛けフィルターやパワーの強いろ過装置を使っている場合は、水流を弱める工夫をすると良いでしょう。
鏡や映り込みでフレアリングしている
水槽のガラスに自分の姿が映り込み、それをライバルと勘違いしてフレアリングを繰り返すこともあります。
これが「暴れている」ように見えるケースです。映り込みを防ぐために背景シートを貼ったり、照明の角度を調整するだけで改善できることがあります。
ベタが暴れる!3つの原因【まとめ】
ベタが暴れるのには必ず原因があります。水質や塩分濃度の急変、驚きや環境要因を見直すことで改善できるケースも多いです。
落ち着いた環境で飼育できれば、ベタ本来の優雅な姿を長く楽しめます。
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