
ベタの飼育では「フンの掃除」をどうするかが大きなポイントです。
放置すれば水質悪化や病気の原因につながりますが、適切な掃除方法を知っていればベタを元気に長生きさせられます。
この記事では水槽の種類ごとに、最適なフン掃除のやり方と便利アイテムを解説します。
ベタのフンを掃除しないとどうなる?

ベタに限らず、水中に出された魚のフンは、放置するとアンモニアという物質を放出します。
このアンモニアは悪臭を放つことで有名ですが、それ以上に生物に対して有毒な作用があります。
自然界では、アンモニアを亜硝酸へ、さらに亜硝酸を硝酸塩へ分解するバクテリアがいて、硝酸塩は最終的に植物などの栄養分になります。
仮に、バクテリアのいない水中に魚のフンを放置すると、アンモニアにより魚が衰弱し、病気の原因になったり、最悪の場合は死亡することもありえます。
このため、水槽で魚を飼育している場合は基本的に水替えなどによってフンを取り除き、アンモニアの発生を防ぐのです。
ベタのフンの取り方のコツと掃除に使える便利アイテム

スポイトやピペットでピンポイント吸い取り
ベタのフンは体の大きさの割に目立つため、水底に落ちたフンをスポイトやピペットで吸い取るのが最も簡単な方法です。
100均やアクアショップで手に入るスポイトでも十分に対応できます。
水槽の一部分だけをきれいにできるため、全換水の手間を減らすことができます。
底床クリーナー(プロホース)の活用
長期維持してる水槽だと底床にフンやヘドロも溜まってきやすいのでクリーナーやるの結構重要ですね☝🏻
— AQUASHOP wasabi (アクアショップワサビ) (@AQUASHOPwasabi) September 18, 2023
またソイルの通水性も良くなり水草の育ちも改善します😊👌#ソイル #熱帯魚水槽 #京都 #水草水槽 #水草レイアウト #水槽掃除 #ネイチャーアクアリウム #ADA #前景草 #水草 #アクアリウム #水換え pic.twitter.com/HGdxYoKa6J
砂利やソイルを敷いた水槽では、底床の隙間にフンが入り込みます。
この場合は「底床クリーナー(通称プロホース)」を使うと便利です。
水換えと同時に底床を軽くかき混ぜながらフンや食べ残しを吸い出せるので、水質の安定に直結します。
使うときは底床を全てかき混ぜすぎず、部分的に掃除するのがコツです。
小型フィルターや掃除補助器具
フィルターを稼働させていればフンの一部は分解されますが、それでも沈殿物は残ります。
小型の水流を発生させる簡易フィルターや、エアリフト式のスポンジフィルターを使うと掃除の手間が減ります。
また、「フィッシュレット」などのごみ吸引器具は大型魚用ですが、工夫すればベタ水槽でも一時的に役立ちます。
ベタのフンの掃除の仕方

レイアウト水槽の場合
ソイルや砂利を敷き、水草を植えたレイアウト水槽の場合、フィルターや床材に十分な数のバクテリアが生息しているはずです。
このため、バクテリアが減らないように配慮しつつ、硝酸塩が増えすぎないように定期的に水替えをする必要があります。
硝酸塩はほぼ無害な物質ですが、溜まりすぎるとコケの大発生を招いたり、水質に影響を与えたりします。
また、水槽というものはどうしても過密になってしまうため、バクテリアが分解しきれないフンなどがたまってしまうのです。
バクテリアがいるなら水替え不要、と言いたいところですが、定期的な掃除は欠かせません。
基本的には、「1週間に1度、全水量の1/3程度の水替え」がいいとされています。
ベアタンクの場合
水槽内に床材を敷かないベアタンク飼育でも、フィルターを回していれば、フィルター内にバクテリアが発生し水質を保ってくれます。
ただし、同じ大きさのレイアウト水槽に比べればどうしてもバクテリアの数は減ってしまいます。
また、水槽内に何も敷いていないため、水底に落ちているフンが目立ってしまいます。
基本の水替えペースは「1週間に1度、全水量の1/3程度の水替え」ですが、水底にフンが落ちていたらスポイトで吸い出すようにしましょう。
こうすることで水槽内の見た目を美しく保てますし、水質を保つのにも効果的です。
フンなど目に見えるごみを吸い取る「フィッシュレット」という簡易フィルターがありますが、基本的には大型魚用の器具なので、ベタには使いにくいと思います。
フィルターなしの超小型水槽の場合
フィルターが設置できないほどの小型水槽や小型容器(ガラス瓶など)の場合、原則として水替えは毎日必要です。
ベタほどのサイズの魚を入れて小型水槽でバクテリアのバランスをとることは不可能です。
ベタが1度排せつしただけで、生きているのもやっとというような水質になってしまいます。
また、水道水の塩素を中和しただけの水では、ベタに対する負担が大きくなってしまいます。
できれば、別の大きな水槽の水を使って水替えをするようにしましょう。
ベタをコップで展示しているショップなどでは、この方法で飼育しているケースがほとんどです。

まとめ
ベタのフンは小さな水槽ほど大きな影響を与えます。
スポイトや底床クリーナーを活用し、定期的な水替えと合わせて掃除することが大切です。
環境に合った方法を選べばベタの健康寿命を延ばせます。